ブログを削除依頼する方法|誹謗中傷された時のブログ別対処法
誰でも気軽にはじめられるブログは、記事を発信するだけでなく、コメントやリアクション機能を用いて読者とコミュニケーションもとれるツールです。
一方、記事内で誰かを貶める誹謗中傷や個人情報を晒す等のトラブルが発生することも存在します。
ブログでトラブルが発生したら、ブログを運営する会社に削除依頼してください。
もっとも、ブログの運営会社ごとに削除依頼で注意すべきポイントが異なります。本記事ではブログサービスごとの削除依頼について解説していきます。
目次
誹謗中傷ブログを削除する方法
他人のブログで誹謗中傷された
ブログ記事内で誹謗中傷をされた場合の主な対処方法としては、3通りあります。
- ブログ管理人に対して直接投稿の削除を依頼する
- ブログサービスサイトの運営会社に対して送信防止措置依頼をする
- 弁護士へ依頼する(削除依頼の代理・仮処分)
1つ目のブログ管理人に対して直接投稿の削除を依頼する方法は、自分自身で直接コンタクトをとればいいので簡単です。
しかし、コンタクトの仕方によっては炎上を招くことも考えられるため慎重な判断が必要です。ブログ運営会社が問い合わせ窓口を設けている場合は、ブログ管理人ではなく問い合わせ窓口を優先的に削除依頼するようにしましょう。
2つ目の送信防止措置とは、プロバイダ責任制限法に基づいたガイドラインに則り、ブログサービスサイト運営会社(プロバイダ)側に送信防止措置を依頼するものです。手続きとしては、所定の書式で依頼書を作成する必要があります。
3つ目の弁護士への依頼は、1・2の方法を自分ではうまくできなかった、削除手続きの時間がとれない場合におすすめです。
管理人や運営会社に対して削除依頼しても反応がない場合は、裁判所の仮処分命令を経る削除手続きもありますが、高度な法的知識が必要となります。
弁護士ならば削除に向けて、法的主張・手続きを用いることが可能です。
運営会社では削除依頼に関する問い合わせ窓口を、削除方法ごとに分けていることがあります。本記事では、各種ブログサイトごとに注意したい削除依頼のポイントを解説していますので、引き続きご覧ください。
自分のブログコメントで誹謗中傷された
ブログの記事本文内で誹謗中傷を受けるケースの他に、自分の書いたブログ記事のコメント欄で誹謗中傷されるケースもあります。
ブログのコメント欄で誹謗中傷された場合は、以下の3つの対処法を考えましょう。
- 管理人権限で誹謗中傷コメントを削除する
- コメントを承認制にする
- コメントができないよう設定する
ブログのほとんどは、管理人側でコメントが削除できるようになっています。悪質なコメントがあれば、なるべく早めに削除しましょう。
また、コメントの書き込みを承認制にすることで、悪質なコメント公開を防ぐことが出来ます。コメントの承認が選べない場合は、コメントが出来ないように設定しておくこともおすすめです。
ブログごとの削除依頼ポイント
自分のブログ記事に対して書き込まれた誹謗中傷コメントは自由に削除可能なケースが多いですが、第三者のブログ記事は削除が難しいといえます。
ブログサービスサイトごとの通報・問い合わせ窓口や記載内容は異なってきますので、確認しましょう。
ライブドアブログの削除依頼
ライブドアブログの場合、ヘルプページにあるお問い合わせフォーム、または書類送付によって送信防止措置依頼を行います。
送信防止措置依頼書を運営会社に送る際、本人確認書類を「2点」添付する必要があるので注意しましょう。
「氏名」「住所」「書類の発行日(有効期限)」が鮮明に確認できる状態でなければ再送の必要がでてくることがあります。添付時に確認しましょう。
ライブドアブログの削除依頼については、以下の記事でも解説していますので参考にしていただければと思います。
アメブロ(Amebaブログ)の削除依頼
アメブロの場合、まずは利用規約の違反報告専用フォームから運営会社に報告しましょう。対応をしてもらえない場合などには送信防止措置依頼を検討することがおすすめです。
アメブロに対する送信防止措置依頼手続きの受付は、郵送のみとなっています。送信防止措置依頼書に押印することも必要なので、忘れないように気をつけましょう。
また、押印と同じ印影の印鑑登録証明書も添付する必要があります。3ヶ月以内に取得したものでなければなりません。
詳しくは下記でAmebaブログ(アメブロ)の削除依頼方法を解説しています。
FC2ブログの削除依頼
FC2ブログで誹謗中傷などの権利侵害があった場合は、申し立てフォームから違反報告することができます。権利侵害に対する報告窓口は、主に以下の3つに分けられています。
誰のどんな権利が侵害されているのか、経緯や被害状況を含めて理由を記載するようにしましょう。
「3.法的機関専用 お問い合わせフォーム」は弁護士等から送信防止措置依頼を申し入れる際に利用するフォームです。自分で報告・異議申し立てをしても削除されない場合は弁護士に依頼することを検討しましょう。
はてなブログの削除依頼
はてなブログの場合、「はてな情報削除ガイドライン」に基づいた送信防止措置(削除)が定められています。
はてな本社に送信防止措置依頼を行う場合、送付手段が4通りあります。利用しやすい手段を選びましょう。
- 文書による送付
- メールによる送付
- FAXによる送付
- 問い合わせフォームによる送付
はてなブログはSNSとの連携機能も充実しています。こうした外部連携機能は拡散性を後押しするため、誹謗中傷記事が投稿された場合は、早めに削除依頼することが重要です。
はてなブログの削除依頼について、詳しい流れやポイントは、以下の記事でも解説していますので参考にしていただければと思います。
gooブログの削除依頼
gooブログでは利用規約に違反した記事が投稿された場合、ブログ管理人に承諾を得ることなくブログ情報が非表示・削除されるようになっています。
gooブログの削除依頼は[各サービスに関するお問い合わせ]フォームから削除依頼を送信しましょう。お問い合わせフォームから削除依頼した場合でも、必要に応じて送信防止措置の案内が送られてくることがあります。
gooブログを削除するポイントについては下記の特集記事で詳しく解説しています。
noteの削除依頼
noteの場合、利用規約の禁止事項によって、誹謗中傷を含む他人への権利侵害行為の禁止が定められています。規約違反に該当する投稿は、報告機能を用いて運営側に知らせましょう。
なお、違反報告はnoteのアカウントを持っているユーザーのみが利用できます。アカウントを持っていない人は、あらかじめ登録しておきましょう。
ログイン後、問題のある投稿記事の下部、ハッシュタグのすぐ下に[いいね]と並んで[︙]表示があるのでクリックし、報告理由を選び送信しましょう。
もし削除されなかった場合は、ガイドラインに基づく送信防止措置依頼を行うことも可能です。
noteでは、テキストの記事以外に「画像」「音声」「動画」も投稿が可能です。そのため無断で第三者に自分の画像などをnoteにアップロードされた場合は早めに削除を求めましょう。
noteの削除依頼については、以下の記事でも削除ポイントを解説していますので参考にしていただければと思います。
exciteブログの削除依頼
exciteブログの削除依頼は、自身の権利侵害があると思う場合、ヘルプセンターのお問い合わせフォームから通報を行いましょう。
お問い合わせフォームには以下の内容を記載する必要があります。
お問い合わせフォーム記載事項
- [ご利用のサービスをご選択ください。]は[権利侵害の申告]を選択
- メールアドレス
- 件名
- 説明(削除依頼理由を記載)
- サービス名([ブログ]を選択)
- [侵害されたとお考えの権利]
- 通報者の立場
- 該当URL
- 名前
通報を送信後、フォームに記載したメールアドレスに自動確認メールが送られてきます。もし、メールが送られてこない場合は迷惑メールに振り分けられていないか確認しましょう。
迷惑メールにも振り分けられていない場合は、通報が正しく受付されていない恐れがあるため、再度送信してください。送信した内容によっては運営会社より詳細の質問や資料提出が求められることがありますので従いましょう。
楽天ブログの削除依頼
楽天ブログの削除依頼は、お問い合わせフォームから通報を行いましょう。
お問い合わせフォームの記載内容
- [サービス]項目([楽天ブログ]を選択)
- 問題となる楽天ブログのURL
- メールアドレス
- お問い合わせ内容(問題となる楽天ブログのタイトル、作成者の方への削除要請文)
楽天ブログでは、運営会社が削除の判断をしません。とはいえ、ブログの管理人と直接やり取りをすることが不安ならば、運営会社を介して送信することをおすすめします。
運営会社へ削除依頼を送った場合、内容がそのままブログ管理人に転送されますので丁寧で分かりやすい文章を心がけましょう。自分だけで削除依頼の作成が難しいならば、弁護士に任せることも検討しましょう。
Seesaaブログの削除依頼
削除依頼の問い合わせ窓口は、2通りあります。まずは1番の方法でトライしてみましょう。
- [Seesaaブログに関するお問い合わせ]を利用する
[お問い合わせ内容]欄には、誰のどんな権利が侵害されているのか、記事のどの部分が問題があると考えるのか記載しましょう。
場合によっては送信防止措置依頼を行うよう、運営会社からの返信で誘導されることもあります。 - [Seesaaブログ送信防止措置依頼フォーム]を利用する
送信防止措置依頼フォームに記載した内容は、ブログ管理人に通知・照会されます。通知される項目には、自分自身の本名など個人が特定される情報をなるべく記載しないように注意をしましょう。
フォームの記載内容
- 名前
- メールアドレス
- 問題があると考える記事ページのURL※
- 掲載されている情報(抜粋)※
- 侵害されたとする権利※
- 権利が侵害されたとする理由(被害状況など)※
※ 管理人に通知されるので注意してください
上記の内容に加えて免許証などの本人確認書類の画像を添付して送信します。
SSブログ(旧So-net ブログ)の削除依頼
SSブログはSeesaaブログと運営会社が同じですが、問い合わせフォームは異なります。
SSブログで削除依頼を希望する場合、[SSブログのお問い合わせ]ページから運営会社に問い合わせます。問題があると思われるSSブログの記事URLと、お問い合わせ内容を記載して送信しましょう。
問い合わせに対して運営会社より内容の確認等されることがあるため、返信連絡が来るメールアドレスは、送信前に間違っていないか再確認することをおすすめします。
自分で誹謗中傷や悪質な記事を削除できない場合
弁護士に削除依頼を任せるメリット
削除依頼を自分で行う場合、ブログサイトの利用規約や禁止事項だけでなく、法律について調べなければいけないこともあります。記事で誹謗中傷されている内容や状況と、法律を照らし合わせて削除依頼をすることは、労力と時間がかかります。
「ブログの削除依頼で時間を取られたくない」「自分で削除依頼の文章を考えたくない」「元の記事をあまり目にしたくない」「自分で削除依頼を出すことに抵抗感がある」
そんな場合は弁護士に任せることをおすすめします。悪質なブログ記事の削除を弁護士に依頼するメリットとして、以下の3つがあります。
- 弁護士名義で投稿者・運営者に削除依頼してもらえる
(※著作権侵害の場合は著作権者本人の名前が相手に伝わることがあります) - ブログ運営会社側に法的根拠を用いて主張・送信防止措置依頼書を送ってもらえる
- 仮処分による削除対応も検討できる
弁護士が介入することで、ブログ管理人や運営会社側に権利侵害の重大さを伝えることができるでしょう。また、面倒な手続きを弁護士に任せられるというのも、大きなメリットといえます。
ブログの削除依頼に精通した弁護士がおすすめ
ブログは自身の主張や所感等の自己表現の場です。自分の信念や主義主張を持ってブログ執筆をしている人も多いため、感情的・強引に削除を迫る文章で削除を求めることは控えましょう。
ときには、削除依頼したこと自体が晒されたり、さらに誹謗中傷の材料になってしまうことがあります。
ブログ記事の削除依頼経験が豊富な弁護士ならば、記事を確認して、どのような対処方法を取るべきか・どのような文面で相手にアプローチすべきか判断します。自分で行うよりも適切に削除依頼を行ってもらえるため、安心感を得られます。
自分自身でブログの削除依頼を行うことに不安がある場合は、ブログ削除のノウハウがある弁護士に任せることを検討しましょう。
高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。
保有資格
士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士
学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了