第二東京弁護士会所属。刑事事件で逮捕されてしまっても前科をつけずに解決できる方法があります。
「刑事事件弁護士アトム」では、逮捕や前科を回避する方法、逮捕後すぐに釈放されるためにできることを詳しく解説しています。
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過失運転致傷の示談とは?刑罰はどうなる?刑事事件の弁護士相談
- 過失運転致傷は示談できる?
- 過失運転致傷の示談の方法は?
- 過失運転致傷で示談をすれば不起訴や罰金を目指せる?
過失運転致傷事件の加害者の方へ。
過失運転致傷事件を起こしてしまった場合、被害者との示談は非常に重要です。
示談が成立すれば、民事裁判にならずに、被害者と加害者の双方が納得した形で解決することができます。
示談成立により、刑事事件としても、不起訴になる可能性が高まります。不起訴となれば、刑事裁判はひらかれず、前科がつくこともありません。
この記事を読めば、過失運転致傷事件の示談交渉、示談金、不起訴や刑罰の軽減を目指す方法などが分かります。
交通事故をおこしてしまって、今後の流れに不安を感じている方は、ぜひ最後までお読みください。
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目次
過失運転致傷とは?
過失運転致傷罪とは?
過失運転致傷罪とは、自動車の運転中に不注意で人身事故をおこし、人に怪我を負わせる犯罪です。
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刑罰は懲役?罰金いくら?
過失運転致傷罪の刑罰は、7年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金です。
自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、七年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。
自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律5条
過失運転致傷事件をおこした際、無免許運転をしていた場合は10年以下の懲役になります。
前条の罪を犯した者が、その罪を犯した時に無免許運転をしたものであるときは、十年以下の懲役に処する。
自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律6条4項
無免許、飲酒、ひき逃げ等をともなう過失運転致傷罪では、単なる過失運転致傷罪よりも刑罰が重くなります。
重い刑罰が科される刑事事件では、逮捕や勾留の可能性が高まります。
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過失運転致傷罪で起訴されたらどうなる?
起訴される?示談で不起訴を目指せる?
過失運転致傷罪で起訴された場合、初犯のときは、略式裁判という簡易な刑事裁判をうけたあと、罰金刑を科される可能性が高いでしょう。
ただし、交通事故の被害者との示談成立により不起訴を目指せる場合もあります。また、被害者が重症の場合、正式裁判が開かれて、懲役刑に処せられる可能性もあるでしょう。
交通事故の被害の結果、犯行態様の悪質性(飲酒・スピード違反・ひき逃げ等)が考慮されるとともに、本人の反省や更生可能性も検討されて、刑罰が決まっていきます。
不起訴になる確率は?
令和4年の犯罪白書による過失運転致死傷等の統計は次の通りです。
- 起訴
3万8494人(うち公判請求は4305人/略式起訴は3万4189人) - 不起訴
24万3283人(うち起訴猶予は23万4691人/起訴猶予以外の不起訴は8592人)
*¹ 法務省「令和4年版犯罪白書」第2編第2章第4節被疑事件の処理 https://hakusyo1.moj.go.jp/jp/69/nfm/mokuji.html(2023.9.28現在)による。
*² 過失運転致死傷等とは、自動車処罰法4条・5条・6条3項・6条4項に規定する罪、旧刑法211条2項の自動車運転過失致死傷、業務上(重)過失致死傷のことをいう。
*³ 起訴・不起訴のほか、家庭裁判所送致に付された人員もおり、その数は7727人。
過失運転致死傷等で、起訴猶予になった人は23万4691人、全体の約83%となっています。
起訴猶予とは、刑事事件をおこしたことが明らかであっても不起訴になるという制度です。
ご自身の過失運転致傷事件の見通しを知りたい方は、無料の弁護士相談などをご活用ください。弁護士であれば、示談の進め方についてもアドバイス可能です。
過失運転致傷罪の示談とは?
示談とは?
過失運転致傷事件をおこしてしまった場合、できるだけ早く、被害者との示談交渉にとりかかる必要があるでしょう。
示談とは、加害者が、被害者に対して謝罪を申し入れ、示談金を支払い、被害者の許し(宥恕)を得るという和解の手続きのことです。
過失運転致傷などの交通事故事件では、任意保険に加入している場合、保険を使って、被害者に示談金を支払うことができます。交通事故をおこしてしまった場合、早期に保険会社に連絡をいれる必要があります。
無保険の場合は、過失運転致傷事件の示談金を、自分で用意する必要があります。
交通事故の示談金には、車両損害の修理費、治療費、慰謝料、休業損害などがあります。
交通事故事件にくわしい弁護士に依頼すれば、具体的な示談金相場を参考にしつつ、示談交渉をおこなってくれるでしょう。
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示談成立の効果は?
示談成立によって、加害者は、交通事故による被害についての賠償責任を果たすことができます。
適切な示談であれば、後日、被害者から示談金の追加請求を防ぐことができ、賠償責任について蒸し返されることはありません。
示談は、刑事事件の早期解決につながる側面もあります。
示談は、反省や被害弁償を示す「よい情状」として考慮され、不起訴や刑罰の軽減に影響があります。
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過失運転致傷事件への影響は?
過失運転致死傷等の交通事故事件では、示談の成立は、刑事事件の不起訴や刑罰の軽減にとって非常に重要な事実です。
示談の成立は、被害者に賠償をした、被害者から許し(宥恕)を得たという事実となるため、検察官が起訴を見送る判断をしやすくなります。
刑事裁判になったとしても、被害者の許し(宥恕)がよい情状として考慮されるため、執行猶予がつきやすくなります。
起訴/不起訴の判断の時期や、判決がくだる時期までに示談交渉が終わらない場合でも、現在示談交渉中であり賠償の目途が立っていることなどを主張することで、刑事事件の解決に良い影響を与えることができるでしょう。
Point
- 物損の示談が成立している
- 人身損害(治療費、慰謝料、休業損害etc.)についても適切な示談金額での示談が見込まれる
被害者との示談交渉に真剣に取り組む姿勢を示すことで、過失運転致死傷事件での逮捕や勾留を回避、早期釈放の実現といった効果も期待できます。
示談交渉の方法は?注意点は?
示談金の交渉方法
過失運転致傷をおこした場合、自動車保険の担当者が、あなたの代わりに示談金の金額交渉をおこなってくれます。
無保険の場合は、刑事事件の弁護活動を依頼した弁護士にお願いする流れになることが多いでしょう。
保険会社に示談金の交渉を任せることができるとしても、折を見て、加害者側から被害者側に「謝罪」を入れることは必要といえるでしょう。
弁護士であれば、あなたの代理人として、被害者へ謝罪を申し入れることができます。お悩みの際はご相談ください。
過失運転致傷事件の注意点
任意保険の担当者は、あなたの弁護士ではないので、不起訴処分や執行猶予判決を獲得するための弁護活動はしてくれません。
任意保険の保険会社は、示談金交渉の対応におわれるあまり、被害者側の気持ちに注意を払えないケースも多々あります。
被害者から「加害者側」の対応として問題視されてしまうこともありそうで不安です。
過失運転致傷事件を起こした場合の対策のひとつに、被害者への早期の謝罪連絡が考えられます。
重大な死傷結果をともなう人身事故でなければ、被害者から処罰を望まない旨の上申書をもらえるケースもあります。
過失運転致傷罪の示談で刑罰相場は?
示談で不起訴になった事案は?
こちらの事案は、示談の成立見込み等によって、不起訴になった過失運転致傷事件です。
過失運転致傷①
- 事案
過失による自動車事故。被害者に全治2ヶ月の傷害を負わせたため、過失運転致傷罪で在宅捜査をうけた。 - 結果
過失運転致傷罪は不起訴
こちらの過失運転致傷事件では、被害者の方より減刑嘆願書(加害者に刑事処分を科さないでほしいという希望を伝える書面)を取得することができ、不起訴処分となりました。
示談で罰金刑になった事案は?
過去、アトム法律事務所であつかった交通事故の事案では、弁護士の示談交渉によって、宥恕の上申書を取得でき、略式罰金になった事件があります。
過失運転致傷②
- 事案
飲酒運転で赤信号を看過し人身事故をおこした。道路交通法違反と過失運転致傷罪で在宅捜査をうけた。 - 結果
過失運転致傷罪は不起訴
飲酒運転(道交法違反)は罰金50万円(略式命令)
こちらの事案では、懲役刑も視野に入る事案でしたが、職業の関係上、罰金刑にとどめることが必須でした。
当初、被害者に示談を断られるも、粘り強く交渉を続けました。その結果、被害者の方から「加害者の処罰を望まない」旨の上申書を取得できて、懲役刑を回避できました。
示談で執行猶予になった事案は?
過去、アトム法律事務所であつかった過失運転致傷の事案には、弁護士が介入して示談を成立させ、懲役実刑を回避して執行猶予になった事件があります。
過失運転致傷③
- 事案
飲酒運転で人身事故をおこし、道路交通法違反(事故不申告・酒気帯び運転)および過失運転致傷罪で在宅捜査をうけた。 - 弁護活動
検察官の立証の不備を指摘し、飲酒について「アルコール発覚免脱罪」という重い犯罪から、軽い「道交法違反」に罪名を変更させた。
被害者からの宥恕を獲得。 - 結果
懲役10ヶ月 執行猶予3年(求刑は懲役1年の実刑)
こちらの事案でも、弁護士介入後、被害者の方への謝罪と誠意を尽くした結果、減刑嘆願書を取得することができました。
情状弁護を尽くした結果、求刑を下回る執行猶予判決を獲得することができました。
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過失運転致傷・刑事事件の示談のお悩みは弁護士相談?
24時間つながる相談予約受付窓口は?
過失運転致傷罪は、被害者の方との示談交渉を進めることで、不起訴・略式罰金・懲役の執行猶予判決を目指せる可能性があります。
被害者の方への賠償は、自動車保険でまかなうことができますが、減刑嘆願書・宥恕付き上申書を獲得するには、弁護士のフォローを受けながら、直接交渉する必要があります。
ですが、被害者の方のお気持ちの問題もあるので、誠意をもった対応ができる弁護士にフォローをお願いしたいですよね。
アトム法律事務所は、設立当初から刑事事件をあつかってきており、示談交渉の経験も豊富な弁護士事務所です。
交通事故被害者のお気持ちにも十分配慮して、過失運転致傷事件の解決に尽力してきました。
一度、あなたの過失運転致傷事件のお悩みを、アトム法律事務所の弁護士に相談してみませんか。
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監修者
アトム法律事務所
所属弁護士
過失運転致傷罪は、「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」の5条に規定されている犯罪です。