
第二東京弁護士会所属。刑事事件で逮捕されてしまっても前科をつけずに解決できる方法があります。
「刑事事件弁護士アトム」では、逮捕や前科を回避する方法、逮捕後すぐに釈放されるためにできることを詳しく解説しています。
被害者との示談で刑事処分を軽くしたい、前科をつけずに事件を解決したいという相談は、アトム法律事務所にお電話ください。
アトムは夜間土日も受け付けの相談窓口で刑事事件のお悩みにスピーディーに対応いたします。
刑事事件の慰謝料の相場|示談金を払わないとどうなる?

刑事事件を起こしてしまい、被害者から慰謝料を請求されている方や、示談金の支払いを考えている方へ。
この記事でわかること
- 刑事事件の慰謝料はいくら支払う?
- 刑事事件の示談金を支払わないとどうなる?
- 慰謝料や示談金を早期に支払うメリットは?
慰謝料とは、ある人が被った精神的苦痛に対する賠償金のことです。
刑事事件の慰謝料相場は、痴漢で約50万円、傷害で約30万円など、犯罪の種類によって異なります。
示談金を支払わないと民事裁判を起こされる可能性がありますが、早期に支払えば不起訴や刑の軽減につながる可能性があります。
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刑事事件の慰謝料とは?支払い方は?
刑事事件の慰謝料とは?
刑事事件における慰謝料とは、刑事事件の被害者の負った精神的苦痛に対する賠償金です。
被害者はケガの治療費や壊れてしまった物品などの損害のほかに、犯罪によって精神的にもダメージを負います。
こういった目に見えない精神的な損害への賠償金が慰謝料です。
示談金と慰謝料の違いは?
示談金とは?
示談金とは、示談の際に、和解をするために支払うお金のことです。
示談とは、加害者が被害者に謝罪をし、事件について和解の合意をすることです。

示談金の金額は、実際に生じた損害をもとに、被害者が和解に合意できる金額になります。
実際に生じた損害の中には、先ほど触れたケガの治療費や、壊れてしまった物品の損害、そして慰謝料も含まれます。
刑事事件の慰謝料と示談金の関係
示談金という大きな枠組みの中に、慰謝料というひとつの費目が含まれているといったイメージです。
示談の条件
示談で決める条件には、示談金、慰謝料以外の条件もあります。
- 被害届の取り下げ
- 宥恕(ゆうじょ)
←「被害者は加害者をゆるし、厳罰を望まない」ということを宣言する条項 - 清算条項(せいさんじょうこう)
被害届の取り下げや宥恕は、被害者の処罰感情の低下を表します。結果、加害者の刑事責任を追及する検察官や裁判官の心証にも影響が生じます。
具体的には不起訴処分を獲得しやすくなったり、刑が軽くなったりする可能性が高まります。
清算条項は、示談書に記載がある他には、権利義務がないことを確認するものです。清算条項があると、慰謝料・示談金の追加請求ができなくなります。
慰謝料や示談金の支払い方は?
示談金の支払い方法は、示談交渉の中で決められます。
刑事事件においては、弁護士を介して示談交渉をするのが通常です。
そのため示談がまとまった後は加害者が一度弁護士に示談金を預けて、弁護士事務所から被害者の方の指定の口座へ振り込みを行うという流れになることが多いです。
罰金と慰謝料の違いは?
罰金は刑事事件の刑罰のひとつであり、慰謝料や示談金とは違います。
刑事事件では被害者に対して民事上の賠償責任を負うと共に、刑事的にも責任を負うことになります。
慰謝料や示談金というのはあくまで民事上の、被害者本人に対する賠償です。
罰金は刑罰として納付を命じられたお金のことであり、支払う対象は国です。
罰金は裁判で罰金刑が確定されないかぎり支払う必要はありません。
たとえば不起訴処分を獲得した場合や無罪になった場合は罰金は生じません。
一方で民事上の慰謝料や示談金などの賠償金は、被害者に損害が生じている時点で必ず支払う必要があります。
慰謝料は必ず支払う必要がある?支払い拒否したらどうなる?
慰謝料は絶対に支払わないといけない?
実際に犯罪行為を行ってしまっている場合、慰謝料をはじめとした賠償金は絶対に支払わないといけません。
たとえ刑事事件で有罪になり罰金を支払ったり刑務所に収監されたりしたとしても、それとは別に民事上の賠償責任は必ず果たさなければなりません。
刑事上の責任と民事上の責任はまったく別のものです。
「大人しく刑事罰を受ければ被害者の方に賠償をしなくてもいい」と勘違いされている方もいますが実際には違います。
犯罪を実際に犯してしまった場合には、早急に民事上の賠償責任を果たすのが重要です。
早期に賠償金を支払うメリットとは?
先述の通り、刑事上の責任と民事上の責任はまったく別のものです。
しかし早期に民事上の賠償責任を果たすことによって不起訴処分を獲得できたり刑が軽くなったり、刑事手続き上、加害者側に有利な効果が生じる可能性があります。
実際に犯罪を犯してしまった場合であっても、起訴猶予で不起訴となれば裁判は開廷されず刑が科されることもありません。

検察官が起訴・不起訴の判断を下す前に示談を締結し、民事上の賠償責任を解消できていれば、起訴猶予を獲得できる可能性は飛躍的に高まるのです。
仮に起訴されてしまった場合であっても、早期に民事上の賠償責任を果たしたという事実は裁判官の心証に影響を与えます。
罰金の金額が少なくなったり、執行猶予を獲得出来たりする可能性が高まります。
慰謝料を支払わなかったら裁判を起こされる?
慰謝料をはじめ賠償金を支払わなかった場合、被害者方から民事裁判を起こされて賠償金を請求される可能性があります。
この時、実際に犯罪を行ってしまっている場合には、まず間違いなく被害者方の賠償請求が認められます。
裁判所から賠償命令が下されてもなお賠償金を支払わなかった場合には、財産の差し押さえ等の強制執行が行われることでしょう。
犯罪を犯してしまった時点で、遅かれ早かれ民事上の賠償責任は果たさなくてはならなくなります。
早期に賠償責任を果たせば、刑事処分の減軽が見込めます。
まずは弁護士に相談して、相手方と示談を締結するための活動をなるべく早期に開始すべきと言えるでしょう。
犯罪の種類ごとの慰謝料相場とは?
痴漢の慰謝料相場とは?
痴漢は迷惑防止条例違反や不同意わいせつ罪(旧 強制わいせつ罪)として処罰されます。
アトム法律事務所では過去とり扱った痴漢の実例を統計データとして集計しており、示談交渉における示談金相場を算出しています。
過去に、アトム法律事務所が取り扱った実例では、痴漢の示談金相場は約50万円前後(アトム「痴漢の示談金の相場」の統計より)です。
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盗撮の慰謝料相場とは?
盗撮は従来、迷惑防止条例違反、住居侵入罪、軽犯罪法違反として処罰されてきました。
撮影罪が新設されたので、2023年7月13日以降は、盗撮は「撮影罪」として処罰されるケースが増えるでしょう。
過去、アトム法律事務所が取り扱った実例では、盗撮の示談金相場は約30万円前後(アトム「盗撮の示談金の相場」の統計より)です。
痴漢や盗撮といった性犯罪では、被害者の方の被害感情が苛烈なケースもしばしばあります。
犯罪の悪質性や加害者の方の資力などの状況に応じて、数十万円~100万円以上など金額の実例にも幅があります。
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暴行・傷害の慰謝料相場とは?
暴行をして相手方に傷害を負わせたときには傷害罪に問われます。暴行を加えた際に相手方が傷害を負わなかった場合には暴行罪になります。
過去に、アトム法律事務所が取り扱った実例において、傷害の示談金相場は約30万円前後(アトム「傷害の示談金の相場」の統計より)です。
暴行の示談金相場は約20万円前後(アトム「暴行の示談金の相場」の統計より)です。
暴行罪よりも傷害罪の方が重たいため、示談金相場も高くなりがちです。また傷害罪では相手方のケガの治療費についても支払う必要があります。
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・傷害事件の刑罰は?再犯だと裁判で実刑になる?傷害罪と暴行罪の違いも解説
窃盗の慰謝料相場とは?
窃盗事件において加害者は盗んだものを賠償しなければいけません。
通常は、盗んだものへの賠償金が示談金の費目の全てになるケースが多いです。しかし相手方に精神的な苦痛を負わせてしまっていた場合などでは慰謝料などを上乗せして支払います。
アトム法律事務所が取り扱った実例において、窃盗の示談金相場は約30万円前後(アトム「傷害の示談金の相場」の統計より)です。
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・窃盗罪の刑罰は懲役何年?裁判で実刑判決?刑事事件の流れ・量刑を解説
アトム弁護士の解決事例
こちらでは、過去にアトム法律事務所で取り扱った刑事事件について、慰謝料の支払いが問題になった事案について、プライバシーに配慮したかたちで一部ご紹介します。
横領が発覚し、会社から慰謝料請求された事例
勤務先の金銭を横領したが、会社側との示談が成立し刑事事件化を防いだ事例
経理担当者による数年間にわたる横領が会社に発覚し、会社から被害額と慰謝料を合わせて2000万円を請求された事案。刑事事件化する前に受任。
弁護活動の成果
被害会社と示談を締結。被害届が出されることなく、事件終了となった。
示談の有無
あり
最終処分
不送致
風俗トラブルで、慰謝料を請求された事例
派遣型風俗店のキャストに本番行為をし、示談で解決した事例(事件化せず)
派遣型風俗店を利用した際、いわゆる本番行為を行い、後日キャスト女性に高額の慰謝料等を請求されトラブルとなっていた風俗トラブルのケース。
弁護活動の成果
示談交渉を行ったところ、先の慰謝料などの請求は風俗店の一従業員が独断で行っていたことが判明。風俗店店長と交渉し、追加の支払いなく示談を締結した。
示談の有無
あり
最終処分
事件化せず。
子へのわいせつで、慰謝料を支払った事例
養女の胸を触るなどのわいせつ行為について、実刑を回避した事例
泥酔した状態で、同居の養女に対して、胸をさわるなどのわいせつな行為を行ったとされるケース。強制わいせつの事案。
弁護活動の成果
被害者に対して慰謝料を払った事情などを説明し、情状弁護を尽くして、不送致処分を獲得した。
示談の有無
ー
最終処分
不送致
刑事事件における慰謝料の疑問は弁護士に相談すべき?
アトム弁護士の評判・依頼者の声
刑事事件に強い弁護士選びには、実際に依頼したユーザーの口コミを見ることも効果的です。アトム法律事務所が過去に解決した、刑事事件のご依頼者様からいただいた感謝のお手紙の一部を紹介しますので、ぜひ弁護士選びの参考にしてください。
先生の説明通り、早期の示談締結と不起訴を取ってもらえました。

担当していただいた、成瀬先生はもとより事務の方においても親身になって対頂きました。このように感じるのも、アトム法律相談事務所の前に他の事務所に相談したからです。成瀬先生に相談する事で先ず安心する事が出来ました。本当に心強かったです。相談後の流れ等もまさにおっしゃる通りの流れでありお蔭様で早期示談成立と不起訴を獲得して頂き示談金においても可能な限りの配慮をしてもらったと思います。成瀬先生の対応は、ここまでして頂けるのであれば起訴に成っても仕方が無いと思える程満足いくものでした。心から感謝しております。本当にありがとうございました。
些細な質問にも丁寧に対応して頂きありがとうございました。

この度は私が当惑し、相談した所、ご指摘頂き安心してまかせることができました。また、お忙しい中、私のささいな質問にもていねいに対応して頂きありがとうございました。示談金につきましても最後まで私の立場から頑張って頂きありがとうございました。お世話になりました。
明確に助言して頂き私の不安感を一つ一つ消していただきました。

私は精神的に弱い人間でしたが、成瀬様は一つ一つ明確に自信を持って助言して頂き、私の不安感を一つ一つ消していただき、自信を持って裁判をむかえることができました。
また、刑事事件専門ということで刑事事件独自の弁護法をご存じで、結局その方法で執行猶予を取ることができ、今安心して日常生活を送ることができました。またやる気がひしひしと感じられ、こちらの要望にすべて答えて頂きました。また、人間的にやさしく、思いやりがあり、私や私の家族の将来のことまで親身に考えていただきました。やはり弁護士は、やる気と、専門知識(刑事事件)に強みがあることが大事だと思います。この恩は一生忘れず、更生していきたいと思います。
弁護士に依頼しないと慰謝料は支払えない?
刑事事件においては、原則として弁護士に依頼しないと示談交渉を行うことができません。
まず刑事事件の被害者の方の多くは加害者との接触を拒否しており、原則として捜査機関も連絡先を教えることはありません。
仮に被害者の方の連絡先をもともと知っている場合であっても、捜査機関は脅迫などによる証拠隠滅のおそれを懸念して、被害者に加害者と直接連絡を取らないようアドバイスしている場合がほとんどです。
弁護士が第三者として介入し加害者本人には被害者の連絡先を教えないと約束したうえではじめて、捜査機関から被害者の方と連絡先を知ることが可能になる場合が多いです。
刑事事件の示談・慰謝料の弁護士相談:24時間受付中
刑事事件の慰謝料についてのお悩みは、刑事事件の経験が豊富な弁護士事務所に相談すべきです。
アトム法律事務所は刑事事件の弁護活動に特化した弁護士事務所として設立されました。
2008年創業以来、積み重ねてき実績があり、刑事事件の実務経験が豊富な弁護士集団です。
現在、アトム法律事務所では、警察が介入した事件については初回30分無料の対面相談を実施しています。
対面相談の電話予約窓口は、24時間365日つながります。今すぐお電話ください。
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高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。
保有資格
士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士
学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了