相続時精算課税制度をわかりやすく解説!改正の変更点などもわかる

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相続時精算課税制度を利用して贈与を行うと、贈与税の負担を抑えた贈与を行うことが可能です。

もっとも、贈与した財産が相続税を計算する際の対象となってしまうといったデメリットが存在する点に注意しなくてはいけません。

贈与者の財産状況からすると、相続時精算課税制度を利用しない方が、贈与税や相続税の観点からは良いとされるケースもあるのです。

「相続時精算課税制度が使えるらしいけど、仕組みがよくわからない」「相続時精算課税制度を利用したほうが節税になるのかが知りたい」

そんな疑問を持つ方に向けて、この記事では相続時精算課税制度の基本的な仕組みから令和6年の改正内容、メリット・デメリット、暦年贈与との比較までをわかりやすく解説します。

難しい専門用語はできるだけ噛み砕いて説明しますので、制度を初めて学ぶ方もぜひ最後までお読みください。

※本記事の情報は2025年時点の税制をもとに作成しています。税法は改正される場合があるため、実際の申告にあたっては税理士などの専門家にご相談ください。

目次

相続時精算課税制度とは?わかりやすく解説

相続時精算課税制度の仕組み

相続時精算課税制度とは、生前に財産をまとまった金額で贈与しやすくする仕組みです。

令和6年分においては約8万人が贈与税申告の際に利用しており、申告納税額も増加傾向にあります。

通常、誰かから財産をもらうと「贈与税」がかかります。贈与税は税率が高く、大きな財産を贈与するとかなりの税負担になります。

相続時精算課税制度を使うと、贈与の時点での贈与税負担を大幅に抑えながら財産を移せるのが特徴です。

ただし「精算課税」という名前の通り、贈与した財産は将来の相続のときにまとめて相続税として計算し直す仕組みになっています。贈与税が完全にゼロになるわけではなく、相続時に「精算」されるイメージです。

制度の基本的な流れ

以下のフローで制度の仕組みをイメージしてください。

【贈与時】

  • 親(贈与者)→ 子(受贈者)へ財産を贈与
  • 年110万円の控除(基礎控除)+ 累計2,500万円の特別控除
  • 控除内なら贈与税ゼロ
  • 超えた部分は一律20%の贈与税

【相続時(親が亡くなったとき)】

  • 過去に相続時精算課税で贈与した財産を相続財産に加算して相続税を計算
  • 贈与時に納めた贈与税があれば相続税から差し引く(精算)

相続税で処理する代わりに、贈与税額を抑えるというイメージです。

相続時精算課税制度の対象者|誰が使える?

制度を使うには、贈与する側(贈与者)と受け取る側(受贈者)の双方に要件があります。

区分要件
贈与者(あげる側)贈与した年の1月1日時点で60歳以上の父母または祖父母
受贈者(もらう側)贈与した年の1月1日時点で18歳以上の推定相続人または孫(直系卑属)

※「直系卑属」には養子も含まれます。

この要件を満たした贈与者と受贈者の組み合わせごとに受贈者が制度を選択します。たとえば父から子へ、祖母から孫へ、それぞれ別々に選択できます(受贈者が複数いる場合のルールは後述します)。

相続時精算課税制度の令和6年の改正内容

2024年(令和6年)1月1日から、相続時精算課税制度に大きな改正が加わりました。改正前後の主な変更点を整理します。

項目改正前改正後
基礎控除なし年110万円が新設
申告義務相続時精算課税の適用を受ける贈与があれば原則申告必要年110万円以下なら申告不要
相続税への加算贈与した財産の全額を加算年110万円以下の部分は加算不要
特別控除(累計)2,500万円2,500万円(変更なし)
贈与税率(特別控除超過分)一律20%一律20%(変更なし)

改正のポイント①:年110万円が毎年控除となる

最大の変更点は、年110万円の控除(基礎控除)が新たに設けられたことです。この控除は暦年贈与の基礎控除とは異なるものになります。

年110万円の控除を適用後に、2500万円の控除を行っても超過する部分に贈与税が課されるようになりました。

さらに、将来の相続税計算を加算する際にも、110万円分は控除されるのです。

これは制度の使い勝手を大幅に向上させる改正といえます。

改正のポイント②:申告不要の条件が変更

年110万円の控除の新設に伴い、申告の条件が以下のようになっています。

  • 申告不要になる条件:その年の相続時精算課税の贈与額が、基礎控除の110万円以下の場合
  • 申告が必要になる条件:110万円を超えた贈与をした場合(特別控除の適用を受ける場合も含む)

以前は、贈与があれば毎年申告が必要となっていましたが、贈与額が年110万円以下の場合には申告は原則不要となったのです。

ただし、「相続時精算課税を初めて選択するとき」は贈与額が110万円以下であっても相続時精算課税制度選択届出書を提出する必要があります。

「今年の贈与が110万円以下だから申告しなくていい」と誤解して届出を忘れると、制度が適用されませんので注意してください。

2,500万円の特別控除の仕組みと計算例

相続時精算課税制度には、年110万円の基礎控除とは別に累計2,500万円の特別控除があります。

これらの控除を行っても残額がある場合には、残額部分が贈与税の対象となるのです。

特別控除の使い方

  1. まず年110万円の基礎控除を差し引く
  2. 基礎控除を超えた部分を特別控除(累計2,500万円)から差し引く
  3. 特別控除を超えた部分に一律20%の贈与税がかかる

具体的な計算例

例:父から子へ1,000万円を贈与した場合

  • 贈与額:1,000万円
  • ①基礎控除:110万円
  • ②特別控除適用額:890万円
  • 贈与税:0円
  • 特別控除の残額:2,500万円-890万円=1,610万円(翌年以降に繰り越し)

この場合、その年の贈与税はゼロです。ただし、890万円は将来の相続税計算に加算されます(110万円の基礎控除分は加算不要)。

今後の贈与に対しては、年110万円の控除と、残りの1,610万円の特別控除を利用することが可能です。 

例:父から子へ5,000万円を贈与した場合(超過分に20%課税)

  • 贈与額:5,000万円
  • ①基礎控除:110万円
  • ②特別控除:2,500万円
  • 課税対象:2,390万円(5,000万円-110万円-2,500万円)
  • 贈与税:2,390万円×20%=478万円

贈与税として478万円の支払いが必要となります。
また、今後の贈与に対しては、特別控除を利用することはできません。

特別控除は一度使い切ると元に戻りません。大きな贈与を複数年にわたって行う場合は、使い方を計画的に考えることが重要です。

相続時精算課税制度の選択方法と注意点

選択のタイミングと届出

相続時精算課税制度を使いたい場合は、贈与を受けた年の翌年3月15日までに、所轄の税務署へ以下の書類を提出します(期限が土日祝の場合は翌開庁日)。

  • 相続時精算課税選択届出書
  • 贈与税の申告書(贈与額が110万円を超える場合)
  • 受贈者の戸籍謄本など(受贈者と贈与者の関係を証明する書類)

【注意点】一度選択すると取消しできない

非常に重要なポイントとして、相続時精算課税制度は一度選択すると取り消しができません。

同じ贈与者・受贈者の組み合わせでは、以後ずっと相続時精算課税が適用され続けます。「やっぱり暦年贈与に戻したい」と思っても戻ることはできません。選択前に十分に検討することが必要です。

受贈者が複数いる場合の適用ルール

子供が2人いる、子と孫の両方に贈与したいなど、受贈者が複数いるケースは少なくありません。この場合の適用ルールを整理します。

「贈与者×受贈者」の組み合わせごとに選択できる

相続時精算課税制度は、贈与者と受贈者の組み合わせごとに独立して受贈者が選択します。

贈与内容利用制度
父 → 長男相続時精算課税を選択
父 → 次男暦年贈与を継続
母 → 長男どちらの制度を利用するか選択可能

つまり「父から長男へ」相続時精算課税を選択しても、「父から次男へ」は暦年贈与のままにすることができます。

さらに、「母から長男へ」の贈与についても、父からとは異なる贈与になるので、どちらの制度を利用するか選択することが可能です。

子供が複数いる場合は、それぞれの子との組み合わせで個別に制度を選択することができます。

特別控除(2,500万円)は組み合わせごとに適用

特別控除の2,500万円枠は「贈与者×受贈者」の組み合わせごとに設けられます。

たとえば父から長男・次男それぞれの贈与について相続時精算課税を選択した場合、長男への贈与で2,500万円、次男への贈与でも2,500万円、それぞれ独立して特別控除が使えます。

複数人から贈与を受けた場合は基礎控除額(110万円)を按分

基礎控除額による年110万円の控除については、複数人から贈与を受けた場合、贈与額に応じて按分した金額をそれぞれの贈与額から控除します。

たとえば、父からは800万円、母からは200万円の贈与を受けた子が相続時精算課税を選択した場合の按分額は父について88万円、母について22万円となるのです。

そして、父からの贈与については88万円を控除、母からの贈与は22万円を控除したうえで特別控除を行い、贈与税額の計算がなされます。

相続時精算課税制度のメリット

制度を活用することで得られる主なメリットを整理します。

1.大きな財産を早期に移転できる

2,500万円の特別控除と年110万円の基礎控除を使えば、まとまった財産を贈与税なしで子や孫に移せます。
さらに、2,500万円を超えても贈与税の税率は一律20%に軽減されています。

暦年贈与の非課税枠(年110万円)と比べ、一度に動かせる金額が圧倒的に大きいのが特徴です。
また、暦年贈与では基礎控除を超える部分には、贈与額に応じて10%〜55%の税率で贈与税がかかります。

そのため、贈与額が高額な場合は、2,500万円の控除が使えて贈与税の税率も一律20%となっている相続時精算課税制度を利用した方が、贈与税額を抑えて贈与することが可能です。

2.値上がりが期待できる資産の贈与に有利

今後値上がりが期待できる資産については、相続時精算課税制度を利用した贈与がおすすめです。

相続時に精算する際の評価額は、贈与時の価額が使われます。

たとえば贈与時に1,000万円だった株式が相続時に2,000万円に値上がりしていても、相続税の計算に使われるのは贈与時の1,000万円です。

令和6年1月1日以降の贈与の場合は、年間の基礎控除(年110万円)を差し引いた890万円が対象となります。

将来的に価値が上がる見込みの資産を、早めに移転するのに向いています。

ただし、値下がりした場合には相続税計算時に余計な負担が生じるというリスクがあるので、判断の際には専門家である税理士に相談することをおすすめします。

3.収益物件の家賃収入を子に移せる

アパートなどの収益物件を子に贈与すれば、その後の家賃収入は子の収入になります。

子の収入となれば贈与税や相続税の対象となりませんが、相続まで親の手元に置いておくと家賃収入によって将来の相続税負担が大きくなるでしょう。

早めに移転することで相続税の節税効果が期待できます。

ただし、子の所得税の対象となる点には注意が必要です。

4.年110万円までの少額贈与なら申告不要

令和6年の改正により年110万円以下の贈与であれば申告不要かつ相続税にも加算されないため、暦年贈与の基礎控除(年110万円)と同水準で使いやすくなりました。

また、暦年贈与では、贈与から3年以内に贈与者が死亡した場合、その贈与で取得した財産すべてが相続税の課税対象になります。年110万円の基礎控除に収まっている贈与財産も対象です。

さらに、税制改正により加算される範囲が3年から7年に順次拡大されることが決まりました。
緩和措置として、延長された4年間分の贈与について合計100万円まで加算対象外となります。

対して相続時精算課税制度では、年110万円の基礎控除に収まっている贈与財産に関しては、贈与から3年以内に贈与者が死亡したとしても、相続税の課税対象にはなりません。

相続時精算課税制度のデメリット

相続時精算課税制度には注意すべきデメリットも複数あります。

1.一度選択すると取消し不可・暦年贈与に戻れない

相続時精算課税制度を選択すると、選択後は同じ贈与者・受贈者の組み合わせで一生涯、相続時精算課税が適用され続けます。

毎年コツコツ110万円を非課税で贈与する「暦年贈与」の戦略には戻れなくなるのです。

どちらの制度を利用するのが良いのかは、専門家である税理士に相談しつつ検討することをおすすめします。

2.相続税が高額化するおそれ

贈与した財産は将来の相続税計算に加算されます。

相続税がかかる財産規模の家庭では、贈与税は節約できても相続税が増えてしまって、総合的には損となるリスクがあるのです。

3.小規模宅地等の特例が使えなくなるリスク

相続時精算課税制度を利用して不動産を贈与した不動産には、小規模宅地等の特例が適用できません。

小規模宅地等の特例とは、相続した土地が一定の要件を満たしている場合、その土地の相続税評価額を最大で80%減額できる制度です。

相続や遺贈により取得した財産が特例の対象となるので、贈与によって得られた不動産に適用することはできません。

土地の贈与を検討する際は、特例による節税効果についても考慮した慎重な判断が必要です。

小規模宅地等の特例の要件や減額の程度について詳しく知りたい方は『小規模宅地等の特例の要件をわかりやすく解説。計算方法や注意点もわかる』の記事をご覧ください。

4.贈与時より財産価値が下落しても有利にならない

相続時精算制度を利用した場合、相続税の精算は贈与時の評価額で行われます。

そのため、贈与後に財産の価値が下がった場合、下落後の低い価値で相続が起きても、高かった贈与時の価額で相続税が課されてしまい、損となってしまうのです。

このようなデメリットを防ぐために、相続時精算制度を利用する際の財産の価値が今後どのように変動するのかは、慎重に判断する必要があります。

5.孫への贈与に使う場合の注意点

祖父母から孫への贈与にも相続時精算課税制度を使えますが、孫への贈与には「相続税の2割加算」という固有のリスクがあります。

通常、相続税は各相続人の法定相続分に応じて計算されますが、孫(代襲相続のケースを除く)は相続税に2割加算されるのです。

相続時精算課税で贈与した財産が相続税の計算に持ち戻された場合も、孫はこの2割加算の対象となります。

孫への贈与による2割加算について詳しく知りたい方は『相続時精算課税で孫に贈与すると相続税が2割加算|計算方法も解説』の記事をご覧ください。

6.登録免許税や不動産取得税の負担が重い

相続時精算課税制度を利用した贈与では、登録免許税と不動産取得税が生じます。

登録免許税と不動産取得税は、不動産を取得したときにかかる税金です。これらの税金の税率は、相続で不動産を取得した場合よりも、贈与で取得した場合の方が高く設定されています。

贈与相続
登録免許税2%0.4%
不動産取得税3%

不動産の贈与には固定資産税評価額の2%の登録免許税がかかります。一方、相続の場合にかかる登録免許税は、固定資産税評価額の0.4%です。

次に、不動産の贈与には不動産取得税もかかります。土地の贈与を受けた場合、不動産取得税は固定資産税評価額の3%です。一方、相続で不動産を取得した場合、不動産取得税はかかりません。

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暦年贈与と相続時精算課税制度、どっちが得?

「暦年贈与」と「相続時精算課税制度」は、どちらを選ぶべきか迷う方が多いテーマです。以下に判断の目安を整理します。

制度の基本的な違い

暦年贈与と相続時精算課税制度については、以下のような違いがあります。

比較項目暦年贈与相続時精算課税制度
非課税枠年110万円(毎年リセット)年110万円(基礎控除)+累計2,500万円(特別控除)
税率10%~55%の累進税率20%
相続税への加算最大で相続前7年以内の贈与が対象(経過措置あり)基礎控除110万円超の部分が全額加算対象
対象の贈与制限なし60歳以上の父母・祖父母から18歳以上の子・孫に対して

どっちが得かの判断基準(シーン別)

相続時精算制度と暦年贈与のどっちを利用すべきかについて、向いているケースをそれぞれ紹介します。

相続時精算課税制度が向いているケース

  • まとまった金額(数百万円以上)を一度に贈与したい
  • 将来値上がりが見込まれる資産(株式・収益物件など)を移転したい
  • 相続税がかからない(財産規模が小さい)家庭
  • 贈与者が高齢で、暦年贈与の持ち戻しリスクが高い
  • 収益物件を所有している

暦年贈与が向いているケース

  • 少額を長期間コツコツ贈与したい
  • 相続財産が多く、相続税の節税を優先したい
  • 将来の状況変化に柔軟に対応したい
  • 小規模宅地等の特例を将来使いたい不動産がある

判断基準についてより詳しく知りたい方は『相続時精算課税制度と暦年贈与は併用できない|違いや選び方も解説』の記事をご覧ください。

また、専門家である税理士に相談するという方法もよいでしょう。

相続時精算課税制度に関するよくある質問

Q. 相続時精算課税を選択した年は必ず申告が必要?

選択した年であっても年間の贈与額が110万円以下なら申告は不要です。

ただし、「相続時精算課税選択届出書」については、選択した年に必ず提出します。

贈与を受けた年の翌年の3月15日までに選択所の届け出を行わない場合は、相続時精算課税制度が適用されず、暦年贈与と扱われるので、注意してください。

選択後の翌年以降は、その年の贈与額が年110万円以下であれば申告不要です(令和6年改正後)。

Q. 相続時精算課税を選べば相続税はかからない?

必ずしもそうではありません。

贈与した財産は相続時に相続財産に合算して相続税を計算します。

相続財産の総額が基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超えれば相続税がかかります。「贈与税がかからない=相続税もかからない」ではない点に注意してください。

Q. 2,500万円の特別控除は毎年使える?

控除の合計額が2,500万円を超えない限りは毎年使えます。

特別控除の2,500万円は「累計」の上限です。

1年で使いきっても複数年に分けて使っても構いませんが、控除の合計額が2,500万円に達したらそれ以上は使えません。

なお、年110万円の基礎控除は毎年リセットされます。

Q. 住宅取得資金贈与も併用できる?

住宅取得等資金贈与と相続時精算課税制度は併用することができます。

住宅取得等資金贈与とは、父母や祖父母から、18歳以上の子や孫に、住宅の新築・取得等のための資金を贈与する場合、一定の金額(省エネ等住宅は1,000万円、一般住宅は500万円)まで贈与税が非課税となる制度です。

受贈者の贈与を受けた年の合計所得が2,000万円以下(新築等をする住宅用の家屋の床面積が40平方メートル以上50平方メートル未満の場合は、1,000万円以下)であることや、取得した住宅に入居することなども要件となります。

住宅を取得する子や孫に資金を贈与するケースでは、相続時精算課税制度と併用することで贈与税を大きく節税することができるでしょう。

一方で、住宅のみを相続時精算課税で贈与する場合、前述の「小規模宅地等の特例」が使えなくなる点は引き続き注意が必要です。

また、住宅取得等資金贈与の非課税制度を利用できるのは、令和8年(2026年)12月31日までとなっている点も併用する際に気を付けるべきでしょう。

住宅取得資金と相続時精算課税制度を組み合わせた場合の詳細な要件・注意点は、『相続時精算課税と住宅取得等資金贈与は併用できる|併用すべきケースと条件』の記事でご確認ください。

まとめ:相続時精算課税制度の活用前に確認すべきポイント

この記事のポイントをまとめます。

  • 相続時精算課税制度は、年110万円の基礎控除+累計2,500万円の特別控除を使って大型贈与の税負担を抑えられる仕組み
  • 令和6年改正で年110万円の基礎控除が新設され、110万円以下なら申告不要・相続税への加算も不要に
  • 「贈与者×受贈者」の組み合わせごとに制度を利用するかどうかを選択でき、子供が複数いても個別に選択可能
  • 一度選択すると取消し不可・暦年贈与には戻れない
  • 値上がり資産の早期移転や収益物件の移転に有利な一方、小規模宅地等の特例が使えなくなるリスクや相続税への持ち戻しに注意
  • 住宅取得資金贈与との併用可・孫への贈与では相続税2割加算に注意
  • 暦年贈与との使い分けは、財産の規模・贈与の目的・相続税の有無を軸に判断する

相続時精算課税制度と暦年贈与のどちらを利用するのかという選択は、その後の贈与・相続に長期的な影響を及ぼすでしょう。

どちらの制度を利用する方が良いのかという点は、ご自身の状況に照らして慎重に検討し、不安であるなら専門家である税理士に相談することをおすすめします。

高部孝之税理士

監修者


高部孝之税理士事務所

税理士高部孝之

2019年税理士試験合格 2020年税理士登録
都内大手税理士法人にて約13年間勤務。資産税部門の責任者などを経て、2024年に独立し浅草にて資産税を強みとする税理士事務所を開業。
専門用語を用いず、平易な言葉で説明することを大切にしており、お客様が親しみやすく相談しやすい税理士を理想としています。

保有資格

税理士・FP技能士1級・相続診断士

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