法定相続人以外への相続で相続税はどうなる?基礎控除の計算などを解説

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法定相続人以外の人(友人、内縁のパートナー、甥姪の子など)が遺言や死因贈与によって財産を受け取った場合も、相続税がかかることがあります。

さらに、相続税の基礎控除額を計算する際の「法定相続人の数」にはカウントされず、多くのケースで相続税額が2割加算されるなど、法定相続人が財産を受け取る場合とは異なる税務上のルールが適用されます。

生命保険金の非課税枠や配偶者の税額軽減といった特例も、法定相続人以外には使えないものが少なくありません。

なお、遺言書や死因贈与契約がなければ、法定相続人以外の人が遺産を受け取ることは原則としてできません。ただし、生命保険金の受取人に指定されている場合などは、遺言書がなくても相続税がかかることがあります。

この記事では、法定相続人以外が財産を受け取る具体的な方法(遺贈・死因贈与・生前贈与の違い)から、基礎控除・2割加算・各種特例の適用可否、相続税額の計算手順、遺言書作成時の注意点までを、具体例を交えて解説します。

※本記事の情報は2026年時点の税制をもとに作成しています。税法は改正される場合があるため、実際の申告にあたっては税理士などの専門家にご相談ください。

目次

法定相続人以外が財産を受け取る方法

そもそも「法定相続人」とは?

法定相続人とは、民法によって相続する権利が認められている人のことです。

具体的には、配偶者・子・親・兄弟姉妹などがこれにあたります。

一方、友人・内縁のパートナー・甥姪の子(いわゆる大甥・大姪)・赤の他人など、民法上の相続権を持たない人は法定相続人にはなりえません。こうした人々は、原則として何もしなければ財産を受け取ることはできません。

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法定相続人以外が財産を受け取る5つの方法

法定相続人以外の人が財産を受け取る方法として、主に以下の5つがあげられます。

方法概要財産が移転するタイミング
遺贈遺言書によって財産を贈ること被相続人の死亡後
死因贈与「死んだらあげる」という契約を生前に結ぶこと被相続人の死亡後
生前贈与生きている間に財産を渡すこと契約成立時(生前)
生命保険金の受取人生命保険金の受取人に指定被相続人の死亡後
特別寄与料寄与した親族が請求できる被相続人の死亡後

遺贈(いぞう)|遺言書による贈与

遺贈とは、遺言書によって特定の人や法人などに財産を渡すことです。

「相続」は法定相続人だけに認められますが、「遺贈」であれば赤の他人や法人(NPOなど)に対しても財産を渡せます。

なお、遺贈には財産を特定して渡す「特定遺贈」と、財産の割合で渡す「包括遺贈」の2種類があります。

受け取る側(受遺者)には、遺贈を受け取るか断るかを選ぶ権利があります。

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死因贈与(しいんぞうよ)

死因贈与は、被相続人(財産を渡す人)と受け取る人の間で「自分が死んだらこの財産をあげる」という契約を生前に結ぶものです。

遺贈と異なり、双方の合意が必要となります。

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生前贈与

生前贈与は、存命中に財産を無償で渡す方法です。

相続税ではなく贈与税の対象となりますが、一定の条件を満たすと相続税の課税対象に戻される場合もあります(生前贈与加算)。

なお、生前贈与加算は法改正により対象期間等が段階的に見直されています。具体的な対象期間や控除の有無は贈与時期により異なるため、最新のルールに基づき確認が必要です。

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生命保険金の受取人に指定

生命保険金(死亡保険金)の受取人を法定相続人以外の人に指定することで、その人が死亡保険金を受け取ることが可能となります。

死亡保険金は受取人固有の財産ですが、被相続人が保険料を負担していた場合は、相続税上「みなし相続財産」として相続税の対象となります。

遺産を受け取っていなくても、死亡保険金を受け取ったことで相続税の申告が必要になる場合があるため注意しましょう。

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特別寄与料

特別寄与料とは、被相続人の療養看護などに尽くした親族が、相続人に対して請求できる金銭のことです(民法第1050条)。

たとえば、長男の妻が義父の介護を無償で続け、義父の財産の維持に特別な貢献をした場合などに、その貢献に応じた金額を相続人に請求できます。

特別寄与料の額が確定した場合、その金額は被相続人から遺贈により取得したものとみなされ、相続税の対象となります(相続税法4条2項)。

ただし、特別寄与料を請求できるのは相続人以外の親族(相続放棄をした人などを除く)に限られます。友人や内縁のパートナーは、どれだけ貢献しても特別寄与料を請求できません。

【例外】相続人がいない場合は「特別縁故者」として受け取れることもある

上記の5つの方法のほか、相続人が1人もいない場合に限り、遺言書がなくても、内縁のパートナーや被相続人の療養看護に努めた人などが「特別縁故者」として家庭裁判所に申し立て、遺産の分与を受けられることがあります(民法958条の2)。

分与を受けた財産は遺贈により取得したものとみなされ、相続税の課税対象となります(相続税法4条1項)。

ただし、分与が認められるかどうかや分与される額は家庭裁判所が判断するため、確実に受け取れるわけではありません。

法定相続人以外への相続では相続税計算に注意

法定相続人以外は基礎控除の「人数」にカウントされない

法定相続人以外の受遺者(遺贈を受け取る人)は、基礎控除の計算における「法定相続人の数」には含まれません。

相続税には、一定額まで税金がかからない「基礎控除」という仕組みがあります。計算式は以下のとおりです。

基礎控除額 = 3,000万円 +(600万円 × 法定相続人の数)

たとえば、法定相続人が配偶者と子2人の合計3人であれば、基礎控除は3,000万円 + 600万円 × 3人 = 4,800万円となります。

しかし、被相続人の財産を友人と子2人で受け取るケースでは、友人は法定相続人ではないため人数に加算されず、基礎控除は「子2人分」をもとに計算されます。

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法定相続人以外には相続税に2割加算が課される可能性がある

法定相続人以外の人(友人・内縁のパートナー・甥姪の子など)が遺贈によって財産を受け取った場合、原則として2割加算の対象となります。

具体的には、相続や遺贈などによって財産を取得した人が、被相続人の配偶者、一親等の血族または代襲相続人となった孫などに該当しない場合には、原則としてその人の相続税額に20%が加算されるのです(相続税法18条)。

以下に、主な人物ごとの2割加算の適用有無をまとめます。

相続人・受遺者の立場2割加算の適用
配偶者
子
父母
なし
祖父母あり
兄弟姉妹
甥・姪
あり
孫場合による※
養子
(孫養子を除く)
なし
孫養子場合による※
友人・知人あり
内縁のパートナーあり

※代襲相続人である場合を除き、原則として2割加算の対象になります。

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相続開始前の贈与について相続財産に加算される可能性

法定相続人以外の人でも、相続や遺贈によって財産を取得した場合は、「生前贈与加算」の対象となります。

生前贈与加算とは、被相続人が亡くなる前の一定期間(加算対象期間)に暦年課税の贈与で受け取った財産を、相続税の課税価格に加算して相続税を計算する仕組みです。

生前贈与加算の対象には、生命保険金などの「みなし相続財産」だけを受け取った人も含まれます。たとえば、加算対象期間内に被相続人から贈与を受けていた友人が、遺贈は受けていなくても、被相続人が保険料を負担していた死亡保険金を受け取った場合は、その贈与が加算の対象となります。

一方、相続や遺贈(生命保険金などを含む)で何も受け取らない人は、原則として加算の対象になりません。

加算対象期間は、被相続人の相続開始日に応じて以下のとおりです。

贈与者の死亡時期加算対象期間
~2026年12月31日死亡前3年以内(改正の影響なし)
2027年1月1日~2030年12月31日2024年1月1日~死亡日(段階的に延長)
2031年1月1日~死亡前7年以内(フル適用)

なお、相続開始の日が2027年1月2日以後の場合、加算対象期間のうち相続開始前3年以内に取得した財産以外の贈与については、その贈与額の合計から100万円を差し引いた残額のみが相続税の課税価格に加算されます。

生命保険金の非課税枠は相続人のみ対象

生命保険金(死亡保険金)の非課税枠は、相続人以外の人には適用されません。

生命保険の死亡保険金には「500万円 × 法定相続人の数」の非課税枠がありますが、この非課税枠を使えるのは相続人として保険金を受け取った場合に限られるのです。

なお、死亡保険金に対してどの税金が課されるかは、被保険者・保険料負担者・受取人の関係によって異なります。

相続税の対象となるのは、被保険者と保険料負担者がどちらも被相続人(亡くなった人)である場合です。それ以外の組み合わせでは、所得税や贈与税が課される場合があります。

相続人以外の人が受取人として指定されており、かつ相続税の課税対象となる契約形態の場合、上記の非課税枠は適用されず、受け取った死亡保険金の全額が相続税の課税価格に算入されます。契約形態が不明な場合は、専門家に確認することをおすすめします。

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配偶者の税額軽減は法律婚の配偶者のみ

内縁のパートナーは法律上の配偶者ではないため、「配偶者の税額軽減」(1億6,000万円または法定相続分相当額のいずれか多い金額まで、配偶者に相続税がかからなくなる特例)を利用できません。

内縁のパートナーへの遺贈は、他の法定相続人以外への遺贈と同様に扱われます。

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小規模宅地等の特例が利用できない場合がある

友人や内縁のパートナーが遺贈で土地を取得した場合、小規模宅地等の特例は利用できません。この特例は、土地を取得した人が被相続人の「親族」であることが前提となっているためです。

小規模宅地等の特例とは、被相続人などが自宅や事業に使っていた土地を相続や遺贈で取得した場合に、一定の要件を満たせば、その土地の評価額を減額できる特例です(租税特別措置法69条の4)。たとえば、被相続人の自宅の敷地(特定居住用宅地等)であれば、330㎡までの部分について評価額を80%減額できます。

土地を取得した人特例の利用
友人・知人・赤の他人利用できない
内縁のパートナー利用できない(法律上の配偶者・親族にあたらないため)
甥姪・甥姪の子など、法定相続人ではない親族要件を満たせば利用できる場合がある

親族の場合も、土地の利用状況や取得者の居住状況に応じた要件があり、とくに被相続人と別居していた親族が自宅の土地を取得する場合は、要件が厳しくなっています。

特例を利用できるかどうかは、税理士に確認することをおすすめします。

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相続税の各種特例・控除との関係

未成年者控除(相続税法第19条の3)・障害者控除(相続税法第19条の4)は、相続又は遺贈により財産を取得した法定相続人であることが適用の要件となります。

したがって、友人や内縁のパートナー、代襲相続人でない孫など、法定相続人以外の人が遺贈によって財産を取得した場合には、たとえ未成年者や障害者であってもこれらの控除を利用することはできません。

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相続人以外への特定遺贈では債務や葬式費用が控除されない

相続人以外の人が特定遺贈により財産を得た場合には、被相続人の債務や葬式にかかった費用については控除することができません。

債務や葬式費用の控除が受けられるのは、相続人(相続人への遺贈を含む)や包括受遺者、および生前に相続時精算課税制度を利用して財産を取得した人に限られます。

このような人たちは、財産だけでなく債務についても負担することになるためです。

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法定相続人以外が受け取る場合の相続税の計算方法

相続税計算の基本的な流れ

法定相続人以外が財産を受け取る場合の相続税計算は、以下の手順で行います。

  1. 遺産の総額(課税価格の合計額)を計算する
  2. 基礎控除額を差し引いて「課税遺産総額」を求める
  3. 課税遺産総額を法定相続分で按分して、相続税の総額を計算する
  4. 実際の取得割合に応じて税額を按分する
  5. 配偶者や一親等の血族などに該当しない人には、原則として2割加算を適用する

具体例で確認してみよう

以下のケースを例に計算します。

前提条件

  • 被相続人の遺産:8,000万円
  • 法定相続人:配偶者、子1人(合計2人)
  • 遺言による友人への遺贈:1,000万円
  • 配偶者・子が受け取る財産:7,000万円
  • 配偶者と子の実際の取得額:配偶者4,000万円、子3,000万円

(1)遺産の総額

8,000万円(友人への遺贈1,000万円を含む)

(2)基礎控除額を差し引いて課税遺産総額を求める

基礎控除 = 3,000万円 +(600万円 × 2人)= 4,200万円

※友人は法定相続人ではないため、カウントしない

課税遺産総額 = 8,000万円 ー 4,200万円 = 3,800万円

(3)~(4)各人の税額計算(簡略)

相続税の総額は、友人へ遺贈した分も含めた課税遺産総額全体を、いったん「法定相続人(配偶者と子)だけ」が法定相続分で取得したと仮定して税額を算出し、実際の取得割合に応じて各人(友人を含む)に按分します。

  • 1,900万円×15%-50万円=235万円(配偶者と子の法定相続分は2分の1)
  • 235万円×2=470万円(配偶者と子の仮定した税額の合計)
  • 配偶者:235万円、子:176万2,500円、友人:58万7,500円(実際の取得割合で按分)

(5)友人への2割加算

友人が負担する相続税額に対して、さらに20%が加算されます。

58万7,500円×1.2=70万5,000円

そのうえで、適用できる税額控除を反映してください。

なお、実際の相続税計算は複雑なため、税理士への確認を強くおすすめします。

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法定相続人以外への財産承継を検討する際のポイント

遺言書または死因贈与契約の締結などが必要

遺言書がない場合、遺産は法定相続人が遺産分割協議で分けることになります。遺産分割協議(相続人同士の協議)だけでは、法定相続人以外に遺産を承継させることはできません。

法定相続人以外に遺産を渡したい場合は、遺言(遺贈)や死因贈与契約などの法的手当てが必要です。遺言書を残す場合は、公証役場で作成する「公正証書遺言」が最も確実です。

また、遺贈や死因贈与で遺産を受け取った人は相続税の課税対象となり、配偶者や一親等の血族などを除き、原則として2割加算の対象となります。

受遺者への「相続税の負担」を考慮して遺言を設計する

遺贈を受けた人が配偶者や一親等の血族などに該当しない場合は2割加算の対象となるため、想定より多くの相続税を負担しなければならない場合があります。

遺言書を作成する際は、受遺者が無理なく税金を支払えるよう、納税資金も含めた財産設計を検討することが大切です。

遺留分に注意する

兄弟姉妹以外の法定相続人には「遺留分」という最低限の相続分が法律で保障されています。

法定相続人以外への遺贈が遺留分を侵害した場合、遺留分を持つ法定相続人から遺留分侵害額請求を受ける可能性があります。

遺言書を作成する際は、遺留分にも十分配慮した内容にすることが重要です。

死因贈与や生前贈与との使い分けも検討を

遺贈以外にも、死因贈与や生前贈与などによって財産を渡す方法があります。

それぞれ税務上の取り扱いや手続きが異なるため、どの方法が自分の状況に最も適しているかを専門家と相談して選ぶことをおすすめします。

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法定相続人以外で財産を受け取った人も期限内に申告を

法定相続人以外の人が財産を受け取り、相続税の申告が必要な場合は、申告期限内に申告と納付を行う必要があります。相続税の申告は、法定相続人と共同で行うことも、各人が別々に行うこともできます。

また、相続税の申告書には法定相続人全員の氏名や続柄などの情報が必要なため、可能であれば法定相続人の協力を得るべきでしょう。

相続の開始を知った日の翌日から10か月以内に申告と納付を行わないと、延滞税や無申告加算税などのペナルティが生じる恐れがあるので、速やかな対応が必要となります。

期限内に適切な申告や納付を行いたい場合は、専門家である税理士に相談することをおすすめします。

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相続税以外に生じる税金に注意

法定相続人以外が不動産を取得した場合には、「不動産取得税」や「登録免許税」の負担が生じることにも注意が必要です。

不動産取得税

不動産取得税とは、不動産を取得した場合に課される税金です。

不動産取得税が非課税となるのは、(1)相続人が相続によって取得した場合、(2)包括遺贈によって取得した場合(受遺者が相続人以外でも非課税)、(3)相続人が特定遺贈によって取得した場合、の3つに限られます(地方税法73条の7)。

これら以外の方法、つまり相続人以外の人が特定遺贈によって取得した場合や、死因贈与によって取得した場合(受贈者が相続人かどうかを問いません)は、不動産取得税の課税対象となります。

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登録免許税

登録免許税とは、不動産の名義を変更する登記(所有権移転登記)を受ける際に課される税金です。

税率が固定資産税評価額の0.4%となるのは、(1)相続によって取得した場合、(2)相続人が遺贈によって取得した場合に限られます。

これら以外の方法、つまり相続人以外の人が遺贈によって取得した場合や、死因贈与によって取得した場合(受贈者が相続人かどうかを問いません)は、原則として固定資産税評価額の2%となります。

不動産取得税と異なり、包括遺贈であっても、相続人以外の人が取得した場合は2%となる点に注意が必要です。

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法人への遺贈なら相続税はかからない

法人に遺贈した場合には、相続税が原則として発生しません。

相続税法上の納税義務者は個人であるためです。

ただし、一般の営利法人が遺贈によって財産を取得した場合、法人側には原則として相続税ではなく、受贈益に対する法人税が課されます。

土地や株式などを法人に遺贈した場合には、被相続人がその財産を時価で譲渡したものとみなされ、譲渡所得税が生じることがあるでしょう。

この場合、相続人・包括受遺者が準確定申告を行う必要があるため注意が必要です。

また、法人の種類によっては、例外的に相続税が課される場合もあります。

特定の法人に寄附することで相続税がかからなくなる

相続や遺贈により取得した財産を、相続税の申告期限までに国・地方公共団体・特定の公益法人等に寄附した場合、一定の要件を満たせば、その寄附した財産は相続税の課税対象から除かれます。

もっとも、寄附することで実際に得られる相続財産は減少してしまうことに注意してください。

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法定相続人以外への相続に関する疑問点

遺贈の受遺者が被相続人よりも先に亡くなった場合どうなるの?

遺贈を受け取るはずの受遺者が被相続人より先に亡くなった場合、遺贈は無効となります(民法994条1項)。

正確には、遺言書のうち、亡くなった受遺者への遺贈の部分についてのみ無効となるのです。

そのため、遺言書のその他の部分に関しては有効なままとなります。

無効となった遺贈の対象である財産については、相続人の相続財産となるでしょう。

ただし、遺言書に『受遺者が先に死亡した場合は別の者に譲る』といった予備的な記載があれば、その意思が優先されます。

遺贈を放棄することはできる?

遺贈により受け取ることができる財産については、遺言者の死亡後であれば放棄することが可能です。

特定遺贈の場合は、相続人(遺言執行者がいる場合は遺言執行者)に放棄の意思を伝えることで足ります。

のちのトラブルを避けるために、放棄した旨を書面に記載しておくとよいでしょう。

包括遺贈の場合は、自己のために包括遺贈があったことを知った時から3か月以内に家庭裁判所へ申述を行ってください。

包括遺贈の対象となった場合には、相続人と同等の権利を有するため相続放棄と同様の手続きが必要になるのです。

法定相続人以外への財産承継は弁護士・税理士への相談を

法定相続人以外の人が財産を受け取る場合の主なポイントを整理します。

確認事項内容
財産の受け取り方遺贈・死因贈与・生前贈与など
基礎控除の人数法定相続人以外はカウントされない
相続税2割加算原則として対象
(一親等の血族・配偶者以外)
生前贈与加算法定相続人以外も
遺贈等で財産を取得した場合は対象
生命保険金の非課税枠相続人以外は対象外
配偶者の税額軽減内縁のパートナーは対象外
小規模宅地等の特例親族以外は対象外
(親族も要件あり)
債務・葬式費用の控除相続人・包括受遺者・相続時精算課税適用者以外は対象外

法定相続人以外への財産承継は、通常の相続よりも税務上の負担が大きくなりやすいうえ、手続きも複雑です。

「自分のケースでどうなるのか」を正確に把握するためにも、早めに弁護士・税理士に相談することをおすすめします。

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