簡単に離婚する方法!女性が有利に進める賢い離婚
最も簡単に離婚する方法は、お互いが離婚に合意して、離婚届を役所に提出する方法(協議離婚)です。
どんな離婚原因であっても、相手と合意ができれば離婚届を提出するだけで離婚することができます。
協議離婚は、最短で離婚ができる方法であり、離婚条件についても夫婦で自由に定めることもできます。
しかし、相手が離婚に同意してくれなければ協議離婚をすることができません。
また、相手と慰謝料や親権に争いがある場合、早く離婚するために自分に不利な条件で離婚を決断してしまうケースも少なくありません。
今回は、最も簡単に旦那と離婚するためにはどのような方法があるか、有利に進める離婚協議のやり方、上手く離婚をする方法について解説します。
目次
最も簡単に離婚するには協議離婚
相手と合意ができれば離婚できる
最も簡単に離婚する方法は、お互いが離婚に合意して、離婚届を役所に提出する方法(協議離婚)です。です。
夫婦は、互いに離婚することに同意できれば、離婚届を役所に提出して離婚をすることができます。
協議離婚は、どんな離婚理由であっても、法的には問題とならず、離婚できます。
また、夫婦の間に未成年の子どもがいるときは、親権者をどちらにするか決めておく必要がありますが、慰謝料や財産分与、養育費などの離婚条件を決めなくても離婚できます。
合意できなければ協議離婚はできない
協議離婚は、相手と離婚の合意ができなければ、離婚することができません。
協議離婚は、単に離婚届を提出するだけでなく、お互いが離婚することに合意しなければなりません。
相手が離婚に応じていないのに、離婚届を勝手に提出をし、一度役所が受理しても離婚は無効となります。
離婚の合意をしてくれない相手と離婚する方法には、調停離婚や裁判離婚などがありますが、いずれも裁判所が関与する離婚方法となります。
簡単に離婚するためにはまず話し合う
調停や裁判を通じた離婚は、裁判所が関与することから非常に時間がかかります。
特に、裁判離婚は判決によって強制的に離婚することができる一方で、その判決が出るまでに1年〜2年以上かかってしまいます。
離婚するまでの期間が長引けば、それだけ精神的負担も大きくなります。
また、裁判をすること自体に訴訟費用がかかるほか、弁護士を立てる場合には弁護士費用も用意しなければなりません。
さらに、調停や裁判のためにある程度証拠を集めておかなければならず、調査会社に証拠の収集を依頼すればその分、調査費用もかかります。
時間やお金、精神的負担をかけずにスムーズに離婚するためにも、まずは相手が離婚に応じてくれるよう話し合ってみましょう。
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簡単に離婚する方法①離婚したい理由をまとめておく
なぜ、離婚をしたいのか相手に理解してもらえるよう、あらかじめ離婚理由を整理したうえではっきり相手に伝えましょう。
相手が離婚に応じてくれないのは、なぜ突然離婚したいと申し出たのか、離婚したい理由について、そもそも理解してもらえていない可能性があります。
離婚するのは、単なる恋愛関係の解消ではなく、法的に認められた夫婦関係を解消することであり、夫婦にとって最も重要な問題といえます。
その重大性ゆえに、なかなか相手に離婚を申し出ることができないことも少なくありません。
長い時間をかけて自分の中では整理したうえで離婚の意思を伝えたつもりでも、相手にとっては急に切り出されて理解が追いつかないと感じていることもあり得ます。
相手に自分の気持ちを理解してもらうためにも、自分は本当に離婚したいのか、なぜ離婚をしたいのか理由をまとめて、それをはっきり相手に伝えましょう。
理由が明確であれば、それだけ離婚する意思が固いことも相手に理解させることができるため、離婚に向けて前向きに話し合えることが期待できます。
簡単に離婚する方法②納得できる離婚条件を考える
慰謝料や財産分与、親権などお互いが納得できる離婚条件を考え、離婚に応じてくれるか説得してみましょう。
相手が離婚自体には同意をしていても、離婚条件について納得がいっていないから離婚に応じてくれないこともあります。
離婚条件は、主に親権や養育費、面会交流などの子どもに関することや慰謝料や財産分与、婚姻費用などのお金に関することを指します。
確かに、法律上、親権者以外の離婚条件を夫婦間で決めなくても協議離婚をすることはできます。
しかし、相手が離婚条件に納得してくれなければ、離婚にも応じてもらえません。
親権や金額などの条件の中で自分や相手が譲ることができない条件は何か、どの程度なら譲歩することができるか、話し合いのなかで整理しておきましょう。
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離婚の話し合いをするときの注意点
早く離婚をしたいからといって、十分に離婚条件を話し合うことなく離婚を決めることがないようにしましょう。
相手と離婚条件を争って離婚に応じてくれない場合、確かに相手の望む通りの離婚条件で話し合いを進めれば、早く離婚することができるかもしません。
しかし、十分に自分の意思を伝えずに話し合いを進めてしまうと、自分にとって不利な条件で離婚してしまうことになります。
一時のあせりで動いてしまって、本来であれば受け取れるはずだったお金を受け取れない、親権を手放すといった事態になり、後戻りができなくなるおそれがあります。
たとえ、相手から「この条件でなければ、離婚には絶対に応じない」といわれたとしても、離婚することだけでなく、離婚後の生活や気持ちも踏まえて判断しましょう。
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簡単に離婚する方法③弁護士に立ち会ってもらう
第三者である弁護士に離婚協議に同席してもらい、落ち着いて話し合える環境を整えるのもいいでしょう。
離婚理由や離婚条件について話し合いたくても、離婚を切り出した途端、相手が興奮していっさい話し合いにならないこともあります。
離婚を検討するほどに夫婦関係が冷めきっている場合、相手の立場や気持ちを考えずについ感情的になってしまうことは十分に考えられます。
そういうときにこそ、第三者であり、法律の専門家である弁護士に相手との交渉や夫婦の話し合いの場に立ち会ってもらうよう依頼してもいいでしょう。
また、相手が離婚について真剣に考えてくれない場合、弁護士の介入は、自分たちが抱えている問題が重大な法律上の問題であることを意識させるきっかけになります。
簡単に離婚する方法④弁護士の交渉代理
弁護士に依頼して、交渉や連絡をすべて任せる方法もあります。
相手に離婚したい旨を打ち明け、離婚に応じてもらうよう協議することはかなり精神的負担が大きいです。
多大なストレスを抱えながら、自分にとって有利かつ相手が応じてくれそうな離婚条件を冷静に提示することは容易ではありません。
また、離婚に頑なに応じようとせず、相手に自分の意見を聞いてもらえないような状況では、つい委縮してしまい、うまく自分の意見を伝えられないおそれもあります。
弁護士であれば、話し合いの場に同席するだけでなく、相手との離婚交渉を代理、代わりに進めることができます。
相手との連絡も弁護士に依頼すれば、まったく顔を合わせずに離婚協議を進めることもでき、余計なストレスを感じることなく自分の主張を相手に伝えることができます。
弁護士にわざわざ依頼するのは面倒に感じられるかもしれませんが、簡単に離婚するために、むしろ専門家に任せてみるのもひとつの方法だといえます。
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同意してくれない旦那と離婚する方法
同意してくれない夫と調停や裁判で離婚するやり方
相手が離婚に応じてくれない場合、調停離婚や裁判離婚をする方法があります。
協議離婚は、夫婦だけで話し合いを進めますが、調停離婚や裁判離婚は裁判所が間に入って話し合いや裁判を進めます。
どちらも第三者が間に入って解決策を提示してくれたり、審理を進めてくれるので、お互いが感情的になって話し合いが進まないといった状況を避けられることが期待できます。
一方で、いきなり離婚裁判を起こせるわけではなく、一度、訴訟提起前に調停を経なければならず、数回にわたって話し合いや審理を行うため、協議離婚とくらべてかなり時間がかかってしまいます。
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調停離婚の仕方
夫婦間で離婚の合意ができず、協議離婚ができない場合には、調停離婚手続を利用する方法があります。
離婚調停は、夫婦だけでなく、男女各1名ずつの調停委員が間に入って話し合いを進めていきます。
双方の言い分も聞きながら、調停委員会は離婚や離婚条件についての解決策を提示し、双方が離婚について合意ができれば、調停離婚することができます。
調停離婚は、協議離婚と違って、第三者が介入して話し合いを進めることになります。
一方で、夫婦の合意がなければ離婚することができない点やどのような離婚理由であっても離婚することができる点は、協議離婚と同じです。
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裁判離婚の仕方
離婚が合意できず、調停も成立しなかった場合、離婚訴訟を起こし、判決によって裁判離婚する方法があります。
裁判離婚は、訴訟提起前に必ず調停を経なければならないほか、「法定離婚原因」と呼ばれる離婚理由が必要となります。
法定離婚原因は、以下の各事実があった際に認められます。
- 配偶者に不貞な行為があったとき
- 配偶者から悪意で遺棄されたとき
- 配偶者の生死が3年以上明らかでないとき
- 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき
- その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき
これ以上、夫婦関係を継続することが困難な場合には離婚が認められますが、まだ修復が可能で婚姻の継続が相当と判断されてしまうと、離婚が認められません。
裁判離婚は、協議離婚や調停離婚と違って、法定離婚原因がなければ離婚が認められません。
また、法定離婚原因が認められれば、相手が離婚に合意していなくても離婚が認められる点も協議離婚とは異なります。
裁判離婚は、離婚を認める判決が出れば、相手がどんなに反対していても強制的に離婚することができます。
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簡単に上手く離婚する方法は弁護士に相談
最も簡単に離婚をする方法は法的には協議離婚ですが、離婚に応じてくれない相手と話し合うことは実際にはそう簡単なことではありません。
離婚後の生活を考えれば、離婚することだけでなく、離婚条件に漏れがないよう十分話し合わなければなりません。
協議離婚ができなかった場合には、調停や裁判を通じて離婚をすることを検討することになりますが、必ず自分の主張を認めてもらえるわけではありません。
離婚が認められない、不利な離婚条件で離婚することになってしまった、離婚ができたとしても多くの時間や費用がかかってしまうおそれもあります。
簡単に上手く離婚をするためのいちばんの方法は、あらかじめ弁護士に相談をすることです。
様々な離婚問題に取り組む、法律の専門家である弁護士であれば、その夫婦にとっていちばん簡単に離婚でき、かつ失敗しない方法を知っています。
あせって簡単な方法を選んで失敗してしまわないためにも、まずは弁護士に自分にとっての最良の方法を聞いてみることをおすすめします。
高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。
保有資格
士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士
学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了