【独身の子が亡くなったら】ゴルフ会員権の相続で親が知っておきたいこと

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子供の遺産ゴルフ会員権の相続

ゴルフ会員権には、相続税の対象になるものとならないものがあります。相続税の対象になるゴルフ会員権を故人が所有していた場合、相続人は相続の流れや評価方法について理解し、手続きを進める必要があります。故人に配偶者や子、孫がいない場合は親が相続人となります。

この記事では、子供のゴルフ会員権を相続するときの基礎知識をわかりやすく解説します。

『子供名義のゴルフ会員権の相続』に関する基本事項

法定相続分による相続割合【親が相続する場合】

相続人の間で遺産分割協議を行う際に、法律上の分け方の目安となるのが法定相続分です。

故人に配偶者や子、孫がいない場合の相続人は親になります。このとき、父または母の場合は全額、父母の場合は2分の1ずつで分割します。

【相続割合】

  • 父または母:全額
  • 父母:1人あたり1/2

子供が亡くなって8,000万円の遺産が発生し、両親で相続する場合は4,000万円ずつで分けます。ただし、相続人全員が合意すれば、法定相続分とは異なる割合で遺産を分割することも可能です。

ゴルフ会員権の種類

ゴルフ会員権の種類は大きく4種類あり、それぞれ特徴が異なります。相続財産として扱われることが多いのが、預託金制と株主会員制です。

預託金制

預託金制は、国内にあるゴルフクラブで最も採用されている方式です。預託金制は、ゴルフクラブに預託金を納めることで会員資格が発生します。会員から集めた預託金は、ゴルフクラブの運営などに充てられる仕組みです。なお、納めた預託金には、原則として預託金返還請求権が設定されています。

株主会員制

株主会員制は、プレー権とともにゴルフクラブの株主権が付与されます。そのため、ゴルフクラブの経営に参加する権利があります。また、ゴルフクラブが解散した場合でも、持ち株比率で財産を取得できるのが特徴です。

社団法人制

社団法人制は、会員資格とともに社団法人の社員資格が付与されます。社団法人制のゴルフクラブは利益追求を目的としていないため、譲渡が禁止されていたり、直系の親族にのみ相続が認められている場合が多いのが特徴です。

プレー権会員制

プレー権会員制は、ゴルフ場のプレー権のみが付与される会員権です。株式の発行や預託金は発生しないため、相続財産に含みません。

ゴルフ会員権を相続するときの手続きの流れ

ゴルフ会員権を相続する場合は、以下のような流れで手続きを進めます。

1.遺言書の有無を確認する

被相続人が遺言書を作成していた場合は、遺言書の内容に従って相続手続きを行います。遺言書がない場合は、遺産分割協議などを行って相続手続きを進めます。

2.相続人を確認する

相続人となるのは被相続人の配偶者、子供、父母、兄弟姉妹などです。このとき相続人調査を行い、誰が相続人になるのかを確認する場合もあります。

3.ゴルフ会員権の内容を確認する

まずは、ゴルフ会員権の証書や規約を確認します。ゴルフクラブによって規約が異なり、名義人が亡くなると会員資格を喪失するものもあるため、注意が必要です。また、ゴルフ会員権が相続財産に含まれる場合は、評価額を確認します。

4.ゴルフ会員権以外の相続財産を確認する

相続財産調査を行い、不動産や預貯金など、ゴルフ会員権以外にどのような財産があるのか、評価額はいくらなのかを確認します。

5.遺産分割協議を行う(遺言書がない場合)

遺言書がない場合は相続人全員で遺産分割協議を行い、どのように分割するかを決めます。遺産分割協議が成立しない場合は、家庭裁判所に調停や審判を申し立てます。

6.ゴルフ会員権の名義変更または売却を検討する

相続が可能なゴルフ会員権の場合は、名義変更や売却を検討します。ゴルフ場によっては、売却価格よりも名義書換料のほうが高額になる場合もあるため、慎重に検討しましょう。

7.ゴルフ会員権の相続手続きをする

ゴルフ会員権の名義変更や売却手続きを進めます。名義変更をする場合はゴルフクラブに、売却をする場合は売買業者に連絡します。具体的な手続き方法については、ゴルフクラブまたは売買業者に確認しましょう。

8.必要に応じて相続税の申告・納税を行う

相続財産の評価額の合計が基礎控除額を超える場合は、相続税の申告が必要です。また、相続税額が発生した場合は納税も行います。

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ゴルフ会員権の相続税評価額を計算する方法

ゴルフ会員権の相続税評価額の算定方法は、市場取引がされているかどうかや、預託金の有無などによって異なります。所有するゴルフ会員権が市場取引がされているかどうかは、インターネットの売買サイトで確認できます。

市場取引がされているゴルフ会員権(預託金なしの場合)

市場取引されているゴルフ会員権の場合、一般的には取引相場額の70%で評価します。

評価額=被相続人が亡くなった日の取引相場額×0.7

なお、取引相場額は相続発生日(被相続人が亡くなった日)を基準に算定します。

市場取引がされているゴルフ会員権(預託金ありの場合)

預託金があるゴルフ会員権の評価額は、取引相場額に預託金を加算して算出します。

評価額=被相続人が亡くなった日の取引相場額×0.7+預託金の現在価値

預託金の現在価値は、返還時期によって計算方法が異なります。

  • 被相続人の死亡後1年以内に返還される場合:被相続人が亡くなった日の預託金の金額
  • 返還までに被相続人の死亡後1年以上かかる場合:預託金の価格×返還までの期間に応じた基準年利率による複利現価率

国税庁:基準金利・複利現価係数

預託金の返還時期は、ゴルフクラブに問い合わせるか、会員規約を確認しましょう。

株主会員制のゴルフ会員権

市場取引がされていない株主会員制のゴルフ会員権は、財産評価基本通達に基づいて、非上場株式の相続税評価額を算定する場合と同様に評価します。株主会員制のゴルフ会員権は、相続税評価額の算出が非常に複雑なため、税理士などの専門家に相談することをおすすめします。

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相続税における基礎控除の概要と計算方法

相続税は遺産のすべてに対して課税されるわけではなく、課税対象となる遺産の総額が基礎控除額を上回る場合に申告の義務が発生します。また、場合によっては相続税額が発生することもあります。

相続税の基礎控除額の計算方法は、以下のとおりです。

【基礎控除額の計算方法】
基礎控除額=3,000万円+(600万円×法定相続人の数)

【相続人数別の基礎控除額】

法定相続人基礎控除額
父or母(1人)3,600万円
父母(2人)4,200万円

たとえば、父または母が法定相続人の場合は3,600万円、父母の場合は4,200万円が基礎控除として遺産総額から差し引かれます。遺産の総額が基礎控除額を下回る場合は相続税は発生せず、申告の必要もありません。

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相続税の申告方法と申告期限

遺産の総額が基礎控除額を超える場合は、被相続人の住所地を管轄する税務署に申告します。申告期限は、相続の開始があったことを知った日(通常は被相続人が亡くなった日)の翌日から10か月以内です。

相続税の申告書は税務署の窓口でもらえるほか、国税庁のホームページからもダウンロードできます。申告書の提出方法は、持参または郵送のほかe-Tax(電子申告)でも可能です。

相続税の申告書作成は自分で行うこともできますが、専門的な知識を要するため、税理士に依頼することをおすすめします。

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ゴルフ会員権は相続税の対象になる?

ゴルフ会員権が相続財産として扱われるかどうかは、ゴルフ会員権の種類や会員規約などによって異なります。一般的に、相続財産として扱われるケースが多いのが預託金制と株主会員制のゴルフ会員権です。詳しくは、会員規約を確認するか、ゴルフ場に直接問い合わせをしましょう。

ゴルフ会員権の相続に必要な手続きは?

ゴルフ会員権を相続するには、通常の相続手続き以外に以下のことが必要です。

・ゴルフ会員権の内容を確認する:まずは、ゴルフ会員権の証書や規約を確認します。ゴルフクラブによって規約が異なり、名義人が亡くなると会員資格を喪失するものもあるため、注意が必要です。

・ゴルフ会員権の名義変更または売却を検討する:相続が可能なゴルフ会員権の場合は、名義変更または売却を検討します。ゴルフ場によっては、販売価格よりも名義書換料のほうが高額になる場合もあるため、慎重に検討しましょう。

・ゴルフ会員権の相続手続きをする:ゴルフ会員権の名義変更や売却手続きを進めます。名義変更をする場合はゴルフクラブに、売却をする場合は売買業者に連絡をします。具体的な手続き方法は、ゴルフクラブまたは売買業者に確認しましょう。

ゴルフ会員権の相続税評価額はいくら?

ゴルフ会員権の相続税評価額は、以下のいずれかで算定します。

・市場取引がされているゴルフ会員権(預託金なし):被相続人が亡くなった日の取引相場額×0.7

・市場取引がされているゴルフ会員権(預託金あり):被相続人が亡くなった日の取引相場額×0.7+預託金の現在価値

・株主会員制のゴルフ会員権:財産評価基本通達に基づいて、非上場株式の相続税評価額を算定する場合と同様に評価

ゴルフ会員権の名義書換料などは誰が支払う?

名義書換料などの諸費用は、ゴルフ会員権を相続した人が支払います。

相続したゴルフ会員権は退会すると返金してもらえる?

預託金制のゴルフ会員権は、退会して一定期間経過後に返還請求をすることができます。詳しくは、ゴルフ場に問い合わせてみてください。

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アトムグループ 協力税理士

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