アメブロ記事の削除依頼と退会方法|Amebaブログを削除したい
Amebaブログ、通称「アメブロ」は、人気・知名度が高いブログゆえに、ネットトラブルも尽きません。
第三者が作成したアメブロ記事でも、名指しの誹謗中傷被害を受けたならば削除依頼できるケースが存在します。
また、他のブログサービスやSNSへの移行を考えている方は、自分が過去に作成したアメブロ記事で炎上リスクがあるものを削除しておきましょう。
この記事では、アメブロでのトラブル内容に応じて対処手順のポイントを解説しています。
他人のAmebaブログを削除依頼する方法
アメブロは利用規約で禁止事項がしっかりと定められているので、もしもアメブロで名指しで誹謗中傷をされたり、個人情報を無断で晒された時はアメブロの運営会社に対して削除依頼を行い対処しましょう。
ブログ管理者と直接やり取りをする、相手のことを自分のブログ記事で取り上げて言及する行為は、新たなトラブルに発展する可能性があるため、気をつけましょう。
Amebaブログの利用規約をまず確認する
アメブロの利用規約でどこを読めば良いか分からない人は、特に第13条(禁止事項)で行ってはならないことのチェックを済ませておくべきです。
たとえば、勝手に個人情報が晒されているならば、「本人の承諾のない個人情報(ただし、一般に公開されている著名人等の情報は除く)の送信等」や、「プライバシー等個人の権利を侵害する、またはそのおそれのある行為、表現・内容の送信等」に該当する可能性があります。
書き込まれるに至った経緯を整理し、アメブロ記事を削除してほしいと思う部分が、禁止事項に当てはまるかどうか確認したうえで違反報告をしましょう。
方法(1)利用規約の違反報告専用フォームから報告する
利用規約の禁止事項を確認のうえ、禁止事項に該当する記事であれば、「利用規約の違反報告」専用フォームに必要事項を記載のうえ、報告しましょう。
記載する必須内容
- サービス名
(「ブログ」を選択します) - 違反ブログ記事のURL
- 違反アメーバID
- 規約違反の内容
(プルダウンで理由選択) - 具体的な理由
(経緯や被害状況等詳しく書きましょう)
専用フォームは、アメブロに会員登録・ログインしていなくても利用できます。また、報告は誹謗中傷されている当事者でなくても行うことが可能です。
報告を受けたアメブロの運営会社が利用規約に照らして、記事の内容が違反しているかどうか判断します。
報告者にその後の対応について連絡は来ないため、記事のURLへアクセスして削除されたかどうか確認しましょう。
もっとも、以下のような緊急性の高い内容の場合、運営会社に報告するのではなく最寄りの警察署等に相談・通報してください。
警察署に通報・相談すべき内容
犯罪予告例
「●●駅に爆弾を仕掛けた」
「●●さんの家を燃やしに行く」等
方法(2)権利者向け窓口を利用する
誹謗中傷や個人情報の流出、その他権利侵害に遭ったと思われる当事者ならば、「権利者向け窓口」を利用することが出来ます。必要事項を記載のうえ、送信しましょう。
記載する必須内容
- メールアドレス
- あなたの権利が侵害されているページURL
- 上記URLに記載されている侵害内容
- 侵害されている権利
- 希望の対応(確認ではなく削除を選択しましょう)
- あなたの立場(権利侵害されている「本人」です)
- 権利者であることを証明できるWEBページのURL
利用規約の違反報告と同じく、アメブロの会員登録・ログインをする必要はありません。
権利侵害を証明できるページのURLがある場合は、そのURLを[権利者であることを証明できるWEBページのURL]に記載します。
権利侵害を証明できるページのURLとは、具体的にいうとご自身が著作物をアップしたサイトのURL等です。
権利侵害を証明できるページのURLがない場合は、[あなたの権利が侵害されているページURL]に記載したURLを[権利者であることを証明できるWEBページのURL]にも記載してください。
権利者向け窓口で削除可否を判断される場合は依頼した当日から1週間以内ほどの、比較的早期に結果が出ることがあるでしょう。
方法(3)ガイドラインに則った削除依頼をする
ガイドラインに則った削除依頼とは、一般社団法人テレコムサービス協会が定める方式による削除依頼の方法です。プロバイダ責任制限法に基づいた手続きを送信防止措置依頼といいます。
アメブロの場合、本人確認書類を準備のうえ依頼書を記入し、アメブロ運営会社に郵送で申し立てる必要があります。
- ブログ記事が存在することで誰のどの権利が侵害されているといえるのか
- 法的権利が侵害されているといえる理由
依頼書には以上の2点を具体的に示しましょう。権利侵害の主張をする根拠は、法律に基づいていなければなりません。
また、送信防止措置をするべきかどうかの判断に必要であれば、アメブロ運営会社から主張を裏付けるための資料もあわせて添付するよう求められます。
自分で送信防止措置依頼を行うことが難しいと感じるならば、弁護士への相談をおすすめです。
主張される権利例(一部)
- 社会的信用を貶めることを書かれた
・・・名誉権
『ネットで名誉毀損された方へ|慰謝料請求や刑事告訴の方法は?』 - 公表していない住所を晒された
・・・プライバシー権
『プライバシー侵害とは|プライバシー侵害の基準・事例・対処法』 - 創作したイラストを無断転載された
・・・著作権
『著作権侵害されたらどう対応すべきか|無断転載の削除や損害賠償の訴えを起こす』 - 無断で顔画像を載せられた
・・・肖像権
『肖像権とは?|肖像権侵害の基準や対処法』
送信防止措置依頼の具体的な手続きの流れ
- 依頼書を作成する
依頼書は定められた書式を使う必要があります。侵害情報の通知書兼送信防止措置依頼書をダウンロードして内容をよく読み、記入しましょう。 - 必要書類も揃える
依頼書は申立てをする人の署名(記名)と押印、3か月以内に発行した印鑑登録証明書を添えて提出する必要があります。あわせて、本人確認書類も必要です。免許証やパスポートの写しを用意しましょう。
法人が申立人の場合には、記名は代表者名となります。確認書類は登記事項証明書を提出する必要があります。 - 依頼書一式を提出する
依頼書一式はアメブロを運営・管理している「株式会社サイバーエージェント Amebaカスタマーサービス」宛に郵送しましょう。依頼書一式を運営会社側で確認後、ブログ記事管理者に意見照会を行います。 - 回答書面が届く
送信防止措置(削除)を行う場合も行わない場合も申立人へ通知が来ますので待ちましょう。削除可否の正式な回答は書面でも届きますが、実質の削除は書面が届く前に行われます。
Amebaブログの削除依頼でよくある質問
Amebaブログ記事の管理者に削除依頼したことはバレる?
権利者窓口は記事に対する法的権利を侵害されている人しか利用できないため、実名が相手に伝わらなくても誰が削除依頼を行ったのかブログ記事管理者にバレます。
権利者向け窓口を利用した場合の流れは、運営会社がまず権利侵害主張と実際のブログ記事内容を確認します。その後、状況に応じて運営会社からブログ記事の管理者に対して意見照会が行われることとなります。
権利者向けフォームで記載したメールアドレス宛にアメブロの運営会社からあなたへ意見照会を行っても良いか確認の連絡があらかじめ入ることがあるでしょう。メールを見逃さないように要注意です。確認連絡に返信しないと、運営会社が記事管理者に意見照会を行わず、削除もされないことがあります。
削除依頼はどんな文章で出せばいいのか自分で行うことが不安ならば、弁護士等の専門家に相談してみることもおすすめです。
権利者向け窓口からの手続きだけでは記事削除を決めかねると運営会社が判断したならば、次に「送信防止措置依頼」という手続きを案内されます。
送信防止措置依頼で消えなかった場合はどうしたら良い?
送信防止措置依頼も用いても任意での削除依頼に応じない場合は、裁判手続きを利用することになります。裁判所に「仮処分」の申し立てを行い、裁判官に主張が認められると削除の命令が出されます。
裁判所への申し立て(仮処分)では、次の2つの要件が満たされる必要があります。
- 被保全権利・・・侵害された守られるべき権利はなにか
- 権利保全の必要性・・・侵害された権利は守られるべきか
また、削除以外の方法として、発信者情報開示請求により書き込んだ人を特定するケースもあるでしょう。発信者が特定できると、刑事責任の追及や民事上の責任に問うためのアクションを起こすことが可能です。
ただし、刑事事件として立件したり、民事事件として相手と争う手続きには一定の条件を要します。費用や時間を考慮し、慎重に検討する必要があります。
Amebaブログ記事をすぐに消してもらうことは可能?
権利者向け窓口の場合、権利侵害が認められやすい内容ならば、最短で削除依頼をした日~1週間以内で削除されることがあります。状況に応じてブログ記事管理者に意見照会をしますが、その場合は数日要します。
送信防止措置依頼によって削除される場合は、正式な回答書が届くまでに約3~4週間かかる見込みでしょう。緊急性が無いケースであればアメブロ運営会社に削除の催促をしても削除可否の判断がされる期間が短縮されることはありません。
むしろ何度も同じ内容で削除依頼をすることはスパム等だと認識されることがあるため留意しましょう。
自分が過去に作成したAmebaブログを削除する方法
Amebaブログ記事の削除方法
アメブロ記事の削除は、Ameba会員IDでログイン後、[ブログ管理]ページの[記事の編集・削除]を選択します。削除したい記事のタイトル右下に削除ボタンがあるのでクリックすれば簡単に消えるでしょう。
削除したい記事が複数あるならば、ひと月分ごとにまとめて削除をすることも可能です。
- 月ごとの記事一覧の右上部[リストを編集]を押します
- 左上に現れる[すべて選択/削除]ボタンをクリックすれば該当月内の投稿記事全てにチェックが入ります
- チェックしたままの状態で画面を下にスクロールし、[選択した記事を削除する]を押せば完了です
他にも、ブログのコメントを削除したい場合には、 コメントが投稿された記事ページ、もしくはブログ管理メニュー(スマートフォンの場合は[ブログ設定]メニュー)の[コメント一覧]から削除が可能です。
Amebaブログのアカウント削除・退会方法
アメブロ記事を一斉に削除したいと考えているならば、1件ずつ削除手順を踏むことは手間がかかります。そんな時には、Amebaを退会することで記事を全て削除する方法を用いることができるでしょう。
Amebaの退会時には、「退会方法について」のページを必ず確認したうえでページ下部の「退会フォームにアクセスする」をクリックします。
ID・パスワードを用いてログイン後、画面の指示に従って退会手続きを進めていきましょう。
退会して24時間経てばブログ記事は完全に削除されます。退会してしまうと元データの復元はできません。フォローしていたよく見るブログや、もらって嬉しかったメッセージ等見返したいものがあるならば、退会前にデータ情報を別途保存しておくことがおすすめです。
炎上の火種とならないようAmebaブログ削除も検討しよう
他のブログサービスやSNSに移動してアメブロを更新しなくなっても、削除しない限り記事は誰かに読んでもらえます。また、長年投稿した記事には思い出が詰まっているので削除したくないという人も多いでしょう。
しかし、炎上する恐れがある内容ならば、その記事だけ非公開にしたり、削除をすることも考えることがおすすめです。
その日の不満や愚痴、顔画像等のプライバシー情報、自慢話は炎上リスクがある内容といえるでしょう。
アメブロを投稿した当時には炎上していなくても、別のブログサービスやSNSで炎上した場合、残していたアメブロ記事も晒され炎上被害を受けることもあるため注意が必要です。
Amebaブログの削除|弁護士相談のまとめ
弁護士であれば、法的問題の見極めもスピード感をもった対応できます。Amebaブログの削除を弁護士に任せたい場合には、インターネットに詳しい法律事務所への相談を検討してください。
弁護士を探すときのポイントは下記バナーより解説記事をお読みいただけますので、相談先検討の材料にしてみてください。
高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。
保有資格
士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士
学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了