ネット記事の削除依頼|個人情報の削除から弁護士費用まで

ネットの記事削除依頼の方法は?

ここでは、次のようなお悩みを持つ方に向けて解説しています。

  • 掲示板サイトに書き込みされた個人情報を消したい
  • ブログに無許可で掲載された顔写真を消したい
  • ネットでの悪質な誹謗中傷による悩みを解決したい

ネットの前科・前歴(逮捕歴)を削除するには?

逮捕記事は削除できる?

ネットニュースの逮捕記事は、削除できる可能性があります。「ネットの記事は、そのうち消えるだろう」と考えて放置する方もいるようですが、基本的には特別な事情がない限り、自然に消えることはありません。報道記事の中では、実名と居住地域が掲載されるケースも多く、どこの誰が何の疑いで逮捕されたかが明らかになってしまいます。ネット記事として公開されると、情報はすぐに拡散され、就職活動や職場での人間関係などに大きな影響をもたらす可能性があります。そのため、逮捕記事が公表された場合には、すぐに削除の対応を検討していただくことがおすすめです。

報道機関は、ニュース記事を公開するにあたり、名前を伏せることもあります。しかし、成人の場合は多くが実名をともなう公表となっているのが実情です。そのため、名前でネット検索をすると検索結果の上位に逮捕記事が表示され、人目につきやすくなってしまいます。就職活動の中で、その人の経歴を調べるために検索をされることがあります。その際に、事件のことが人事担当者に知られてしまうと、それだけで心証を悪くすることになりかねません。

前科・前歴(逮捕歴)の記事を削除する方法

ニュースで報じられる犯罪に関する記事は、「逮捕直後」「初公判」「判決」の3つのタイミングで公開されることが多いです。逮捕事実が報道された後、報道機関が報じたニュースがさまざまなサイトに引用され広まっていく現象が、「炎上」です。逮捕時から時間が経過すればするほど、その拡散は深刻化しますので、どこまで広がっているかを把握することも難しくなります。

一度逮捕記事がネット上で公開されてしまうと、個人の力だけですべて対応することは難しいかもしれません。中には法的判断が求められるケースや、裁判手続きを要する場面も考えられるからです。逮捕歴がネットニュースや掲示板に残ったままであれば、弁護士に削除依頼について相談することをおすすめします。ネットの誹謗中傷問題に詳しい弁護士に相談することで、報道サイトや掲示板の管理者に適切なアプローチをし、削除を求めることが可能です。

逮捕報道の削除依頼については、以下の記事でも解説していますので参考にしていただければと思います。

ネット上の逮捕歴を削除依頼したい方へ|逮捕報道の対応方法

人探し掲示板に個人情報が掲載された場合

「尋ね人・探し人」で個人情報を暴露されるケース

ネット上には、特定の人物を探すために情報交換が行われる「人探し掲示板」と呼ばれるものがあります。「恋人を探しています」「家族に会いたいです」といった理由づけをして、個人の住所・電話番号などの情報提供を、不特定多数のユーザーに促すサイトです。個人情報が公然と晒されてしまい、詐欺などの犯罪行為に悪用されることもあるため危険なサイトとして警戒しなければいけません。

「尋ね人・探し人」などの掲示板は、基本的に誰でも書き込むことが出来る仕様となっているものが多く、匿名性が高いのが特徴的です。そのため、虚偽の情報も飛び交っているものですが、中には、本当の情報が晒されて、架空請求詐欺の被害にあってしまうことも考えられます。

個人情報が流出したらどうすればいい?

人探し掲示板では、管理者と連絡がとれない構造でサイトがつくられているものがあります。いくら管理者に問い合わせをしようとも、その窓口が設置されていないこともあるのです。また、管理者へのアクセスが難しいように、海外サーバを利用してサイトが作られているケースもあります。その場合には、法的解決だけではなく、技術的な方法で解決を図ることも検討することが必要です。ウェブに詳しい弁護士のほか、個人情報保護法相談ダイヤルなどへ相談する必要があるでしょう。

顔画像・動画の無断転載を削除依頼する方法は?

顔画像や動画が無断で使用されたときの対応方法

顔画像が無断で使われている場合には、すぐに削除依頼をすることができます。よくある事例として、YouTubeに自分の顔がわかる動画が勝手にアップされてしまったというケースがあります。このとき、違法にアップロードされた動画であることを運営側に通報し、削除を求めていくことができます。

YouTubeにアップロードされた動画の中でも、どこの誰が映っているか判別できない場合には、運営側に削除してもらうことができないこともあります。顔がはっきり映っていない場合や、首から下しか映されていない場合です。YouTubeでは動画の管理をGoogle米国法人が行っていますので、削除の依頼もGoogleに対して行うことになります。

YouTube動画の削除方法については、以下の記事でも解説していますので参考にしていただければと思います。

YouTubeを削除したい方へ|「自分が動画に映っている!」「コメント欄で悪口を言われた」そんな時、どうする?

拡散された画像や動画を削除依頼する方法

無断で自分の顔写真が公開されてしまった場合、コンテンツプロバイダやサイト管理者にコンテンツの削除を依頼することができます。任意で依頼をして聞き入れてもらえない場合には、弁護士に削除依頼をしてもらうことを検討しましょう。場合によっては、法的な手段を講じる必要がありますので、法律専門家である弁護士の相談をすぐに受けていただくことが大切です。

最近では、TikTokや配信系アプリ(ふわっち、ポコチャ、ツイキャスなど)のユーザーも増えており、人の無断撮影や動画の無断投稿の問題も深刻化しています。放置して多くの人の目に触れることで思わぬ風評被害を被ることもあります。勝手に画像があげられている、動画に自分が映っていることがわかれば、すぐに削除の準備にとりかかりましょう。

なお、自分の投稿やアカウント削除についてTwitterならば『Twitterアカウントの削除方法|自分で削除できないなら弁士へ』をご覧ください。

弁護士に削除依頼する場合の費用は?

弁護士費用の解説|削除依頼にかかる費用

弁護士費用は、基本的に法律事務所や弁護士によって異なります。どのような費用体系になっているかは、相談を受ける際に確認をとることが大切です。弁護士費用と言うと、一般的には次の3つの項目があります。

  • 着手金
  • 報酬金
  • 実費・日当

着手金は、契約時に発生するもので、結果にかかわらず返還されない費用です。報酬金は、想定した結果が出た場合に発生する費用です。実費・日当は、実際にかかった費用ですので、郵便代や裁判所への移動にかかるものが代表的です。

まとめ

ネットに上げられた記事は拡散されやすく、時間が経過すればするほど個人の力で炎上をおさめることは困難です。そのまま放置することで、社会的信用に傷がついたり、仕事に支障が生じることもあります。これらの被害から身を守るために、ネット分野に強い弁護士に相談し、早めに削除依頼を行うことが大切です。

岡野武志弁護士

監修者


アトム法律事務所

代表弁護士岡野武志

詳しくはこちら

高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。

保有資格

士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士

学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了

現在、相談窓口を鋭意準備中です。
何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。