【歯科医院の口コミ】Googleマップの口コミを削除する方法

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歯科医院の口コミ

歯科医院の口コミ|Googleに投稿された悪質な書き込みとは?

Googleレビュー事例①「先生の腕が悪い」

治療が長引いたことを理由に、歯科医院の先生に対して「腕が悪い」などといった根拠のない書き込みが行われるケースがあります。歯科医師は技術職であり、腕の良し悪しが評価される職業です。しかし口コミによって歯科医師が持つ知識や技術が安易に否定されてしまえば、口コミを見た患者様は不安になるかもしれません。歯科医院の患者離れの原因にもなるので、このような投稿が目立つようであれば、口コミ対策を考えていくことが重要です。歯科医師の「腕」についての口コミも、歯科医院にとっての悩みの種の一つとなっているのが現状です。

歯科医師を名指しのうえ、悪い口コミを書かれた場合には、歯科医院全体にとって大きなダメージになりかねません。「腕が悪い」という表現だけでは口コミの許容範囲として強制削除は望めませんが、具体的な事情が書き込まれているときには、歯科医院の評判を左右する問題となります。速やかに対応することが望ましいといえるでしょう。

Googleの口コミは、実際には任意の削除請求で削除された場合と、削除されない場合があります。その具体的な判断基準は、Googleが公表していないため、「この書き込みは削除される」「これは削除されない」と判断することが難しいです。Googleはヘルプページで許容する表現行為について方針を定めていますので、まずはそれを確認することが大切です。

LegalヘルプというGoogle公式ページに設置された報告フォームを使うことで、投稿内容のどの部分が法的にどのような問題があるかを説明することができます。国内法に基づく主張が100%認められるわけではありませんが、申請すること自体にリスクはありませんので、一度トライすることも一つの方法です。

Googleレビュー事例②「すべてがいい加減」

Googleレビューの中には「待ち時間が長い」「診療時間が短い」など、さまざまな不満を持った患者様から、予約管理・治療方針をひとくくりに「いい加減だ」と書き込まれることがあります。また「金儲けを考えている歯医者」という意味で、「たこやき診療」などの隠語で中傷されることもあります。このような悪質な書き込みで誹謗中傷を受けた場合、削除できるかどうかも専門家に相談してみましょう。

「いい加減」という抽象的な投稿では、Googleがポリシー違反と認定して削除してくれる可能性はきわめて低いです。何か具体的な事情が書かれていた場合には、削除の主張に使えるかもしれません。その投稿が誰の目から見ても歯科医院に対する嫌がらせを趣旨とするものであれば、放置しても問題ないというケースもあります。専門家に客観的な意見を求めて対応方法を検討していきましょう。

もし、削除を検討する際には、まずは自分で挑戦してみるという方法もあります。Googleビジネスプロフィール(旧称:Googleマイビジネス)の管理権限ある者(会社、店、病院など)から通報するか、個人名を名指しされている場合には、自己の権利が侵害されたと主張する方法があります。

歯科医院の口コミを削除すべき3つの理由

1.口コミの影響力はますます大きくなっている

昨今、「口コミ」による広告効果は大きく、美容室・飲食店をはじめ、様々な口コミサイトが充実するようになりました。歯科医院を含め、医療関係に特化した口コミサイトもありますが、特にGoogleマップの口コミ(レビュー)では、誰でも気軽に匿名で投稿が出来るので、その影響力がとても大きいです。リアルな声がわかる反面、悪い口コミに印象操作されてしまう危険もあり、悪質な書き込みは早めに削除しておくことが望ましいです。

とはいえ、Googleの口コミを削除するにあたっては、法律上の問題点を指摘しなければいけない場面もあります。自分で対応できる範囲を超えていると感じるときには、弁護士に相談することをおすすめします。弁護士はどの文言がどういう点で問題であるかを判断し、Googleに対して法的問題があることを報告します。

2.患者様との信頼関係に影響することがある

悪い口コミは、通院中の患者様の心証を悪くし、通院先を変更してしまう要因にもなります。Googleマップの悪い口コミを見た患者様が「このまま通い続けて大丈夫だろうか」と不安になり、通院をやめてしまうケースが想定されます。もちろん悪い口コミは削除することが望ましいですが、状況に応じて口コミに対する丁寧な返信も考慮してみましょう。

Googleレビューは、その歯科医院にはじめて行くという人だけでなく、通院中の患者様も目にすることがあります。自分の通っている歯科医院の先生がどう評価されているか気にする人もいます。歯科医院は複数回通って治療することが多く、歯科医師と患者様との信頼関係がとても大切です。歯科治療は命にかかわることでもあるため、患者様からすると歯科医師が信頼できるかどうか、重要な事柄です。

3.取引業者との関係にも影響する

悪い口コミが影響するのは患者様だけではありません。口コミによっては、歯科医院とのつながりが深い「歯科技工所」や「医療機器メーカー」といった取引業者との関係にも影響を与えかねません。「たかが口コミ」といえども、悪い口コミを放置することは、取引業者のイメージダウンにつながってしまうのです。

歯科医院のレビューに低評価が集まると、患者数が減ったり新規の患者様が来院しなくなるおそれがあります。最悪の場合、閉院に追い込まれることもあります。医療機器メーカーとしては、継続的な取引を想定して契約をしますので、レビューが荒れている場合には取引自体の見直しをすることもありえます。

弁護士が教えるGoogle口コミを削除する方法

投稿の報告ボタン(通報ボタン)を利用する

歯科医院のレビューに書き込まれた「悪い口コミ」を削除するにはまず、口コミに設置してある「報告(通報)ボタン」から違反報告を行います。削除したい口コミの右上にある「三点リーダー」から「レビューを報告」し、問題点を選んで送信します。報告は、Googleビジネスプロフィール(旧称:Googleマイビジネス)のオーナーでなくても利用することができます。これらの通報ボタンから報告することで、簡単にGoogleに削除依頼を行うことが可能です。

報告ボタンによる通報では、あくまで問題をGoogleに通知するにとどまり、具体的な権利侵害を説明したり問題のある文言を指摘するには不向きです。そのため、この報告ボタンで削除されなかった場合には、次に所定のフォームを使った削除依頼を行うことを検討します。

Legalヘルプのページから削除を求める

より詳細に権利侵害の内容を伝えたい場合は、Googleにある「Legalヘルプページ」から削除を求めます。Legalヘルプページでは、口コミの具体的な違反内容をGoogle側に示すことができます。しかしながら、具体的にどのような権利侵害にあたるのかは、法律の専門的知識が必要となりますので、削除依頼する場合は、弁護士に口コミの内容について相談しておきましょう。相談を受ける際には、URLや投稿者の名前(ハンドルネーム)も伝え、投稿内容を確認してもらうようにしてください。

法律上の問題点を弁護士にチェックしてもらう

悪質な口コミを見つけたら、弁護士に相談することが大切です。Google側に口コミの違反報告をしても、Google側が削除に応じない場合もあります。そんなときは、法的に問題であることを示し削除を求める方法を試してください。まずは自分で通報し、数日様子をみます。状況が変わらないようであれば、弁護士に削除可能性について問い合わせてみるとよいでしょう。法的に問題がある場合には、どういう点で問題なのか、解説を求めることが大切です。

まとめ

「歯科医院はコンビニより多い」とよく言われており、その開廃業率も高いとされています。たくさんの歯科医院の中から顧客を獲得するには、Googleマップの口コミも重要になります。口コミによる患者数の減少は死活問題になりかねません。歯科医院に対する「悪質な口コミ」「低評価レビュー」についてはGoogleに削除依頼を申請することをおすすめします。

もし、Googleの口コミがどのような方法でも削除できない場合は、一度、Google口コミの仕組みに詳しい専門家に相談してみることも考えてみましょう。

岡野武志弁護士

監修者


アトム法律事務所

代表弁護士岡野武志

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高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。

保有資格

士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士

学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了

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