定期借地権の相続税評価とは?借地権・底地ごとの計算方法を解説

定期借地権を相続した場合は、借地権者に帰属する経済的利益や契約の残存期間などをもとに相続税評価額を算出します。一定の場合には、財産評価基本通達27-2に定められた簡便法を用いて計算することも可能です。
また、定期借地権の相続税評価では、土地を借りる側が「定期借地権」を相続するケースと、土地を貸す地主側が「底地」を相続するケースで評価方法が異なります。
さらに、一般定期借地権や事業用定期借地権など、設定されている借地権の種類によっても評価方法を確認しなければなりません。
この記事では、定期借地権と底地それぞれの相続税評価方法を、具体的な計算式とともにわかりやすく解説します。小規模宅地等の特例による評価減や、相続税評価で注意したいポイントについても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
定期借地権の相続税評価は「借地権」と「底地」で異なる
定期借地権とは
定期借地権とは、あらかじめ契約期間が定められており、期間満了後は更新されずに借地権が消滅する借地権です。
通常の借地権(普通借地権)とは異なり、契約の更新がなく、契約期間の満了によって借地関係が終了する点が特徴です。定期借地権には、一般定期借地権・事業用定期借地権・建物譲渡特約付借地権などの種類があります。
定期借地権も財産的な価値を持つため、被相続人が定期借地権を有していた場合は、相続税の計算にあたって相続税評価額を算出する必要があります。
また、被相続人が定期借地権を設定して土地を貸していた場合は、地主側の土地(底地)を評価します。
相続税評価額とは何か、また財産ごとの計算方法については、関連記事『相続税評価額とは?土地や建物ごとの計算方法・調べ方と固定資産税評価額との違い』で詳しく解説しています。
借りる側は定期借地権、貸す側は底地の評価をする
定期借地権に関する相続税評価を理解するには、まず「自分がどちらの立場にあるか」を確認することが重要です。
| 立場 | 相続する財産 | 評価の対象 |
|---|---|---|
| 借地権者(土地を借りる側) | 定期借地権そのもの(土地を利用できる権利) | 定期借地権の評価額 |
| 底地権者(土地を貸す側・地主) | 貸宅地=借地権が設定されたまま貸している土地 | 貸宅地の評価額 |
借地権者と底地権者(地主)では計算方法が異なります。この記事では、それぞれの立場に応じた計算方法を分けて解説します。
定期借地権の種類と相続税評価上の違い
定期借地権には、借地借家法に基づく「一般定期借地権」「事業用定期借地権」「建物譲渡特約付借地権」の3種類があり、それぞれ契約期間や利用目的、契約終了時の取り扱いが異なります。
| 種類 | 契約期間 | 主な用途 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 一般定期借地権 | 50年以上 | 居住用・事業用 | 契約更新や建物買取請求などがない |
| 事業用定期借地権 | 10~50年未満 | 事業用(居住用不可) | 居住用の建物には利用できない |
| 建物譲渡特約付借地権 | 30年以上 | 居住・事業用 | 一定期間経過後に地主が建物を買い取る |
定期借地権そのものを相続した場合は、いずれの種類も原則として、借地権者に帰属する経済的利益と課税時期における残存期間をもとに相続税評価額を算出します。
一方、地主が定期借地権の設定された底地を相続する場合は、設定されている定期借地権の種類などによって評価方法が異なります。
そのため、定期借地権に関する相続税評価では、まず契約書などから定期借地権の種類を確認したうえで、借地権と底地のどちらを評価するのかを整理することが大切です。
(1)一般定期借地権
一般定期借地権は、原則として、課税時期における借地権者に帰属する経済的利益と残存期間をもとに評価します。
- 契約期間:50年以上
- 利用目的:用途制限なし(居住用・事業用いずれも可)、実務上は住宅用で用いられる例も多い
- 特徴:期間満了時に建物を取り壊して土地を返還するのが原則
(2)事業用定期借地権
事業用定期借地権は、利用目的が限られるものの、契約期間が一般定期借地権よりも短くできる点に特徴があります。
- 契約期間:10年以上30年未満、または30年以上50年未満
- 利用目的:専ら事業の用に供する建物の所有を目的とするため、居住用は不可
- 特徴:コンビニや飲食店などの事業者が活用するケースが多い
(3)建物譲渡特約付借地権
建物譲渡特約付借地権は、期間満了時の建物の取り扱いが特殊なため、評価上も個別検討が必要になる場合があります。
- 契約期間:30年以上
- 利用目的:居住用・事業用いずれも可
- 特徴:借地権設定後30年以上を経過した日に、地主が建物を相当の対価で買い取ることをあらかじめ定める
【補足】一時使用目的借地権の制度もあり
定期借地権とは異なりますが、類似の制度として、一時使用目的借地権というものが存在します。
- 契約期間:特に制限なし
- 利用目的:一時使用の目的のため
- 特徴:他の借地権と比べて短期間の利用が可能
建設現場や一時的な興行場など、一時的な事業をする際に必要となる臨時的な設備を所有することを目的とするために設定する借地権です。
一時使用目的といえるかどうかについては、利用目的・契約期間・建物の種類や構造などから判断します。
一時使用目的の借地権は、地上権に準ずる権利と評価することが相当であるかどうかにより、評価方法が異なります。
定期借地権の相続税評価額の計算方法【借りる側】
定期借地権(借地権を持つ側)の相続税評価額は、財産評価基本通達27の2および国税庁の定める評価通達に基づいて計算します。
定期借地権の評価では、借地権者が得ている経済的利益だけでなく、相続開始時点で契約期間がどれだけ残っているかも考慮するのが特徴です。
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財産評価基本通達とは?記載内容や評価方法と総則6項の注意点を解説
一般・事業用・建物譲渡特約付定期借地権は同じ方法で評価する
一般定期借地権、事業用定期借地権、建物譲渡特約付借地権は、借地権側の相続税評価では基本的に同じ方法で評価します。
具体的には、課税時期における借地権者に帰属する経済的利益と、定期借地権の残存期間をもとに評価することが原則です。相続の場合、課税時期は原則として被相続人が亡くなった日です。
ただし、財産評価基本通達では原則的な評価方法について具体的な計算式までは示されていません。そのため、一定の場合には、次に解説する簡便な方法を用いて評価します。
課税上弊害がなければ簡便法で計算できる
定期借地権等の設定時と課税時期において、借地権者に帰属する経済的利益に変化がないなど、課税上弊害がない場合には、財産評価基本通達27-2に定められた次の簡便法で評価できます。
簡便的な定期借地権の計算方法
定期借地権等の目的となっている宅地の自用地としての価額 × (A÷B) × (C÷D)
- A:定期借地権等の設定の時における借地権者に帰属する経済的利益の総額
- B:定期借地権等の設定の時におけるその宅地の通常の取引価額
- C:課税時期におけるその定期借地権等の残存期間年数に応ずる基準年利率による複利年金現価率
- D:定期借地権等の設定期間年数に応ずる基準年利率による複利年金現価率
「A÷B」によって定期借地権の設定時に借地権者へ帰属した経済的利益の割合を求め、「C÷D」によって相続開始までに経過した期間を反映させる仕組みです。
そのため、ほかの条件が同じであれば、契約期間が経過して残存期間が短くなるにつれて、定期借地権の相続税評価額も低くなる傾向があります。
借地権者に帰属する経済的利益の求め方
簡便法の「A」にあたる「定期借地権等の設定の時における借地権者に帰属する経済的利益の総額」とは、次の金額の合計額です(財産評価基本通達27-3)。
- 権利金等の金額
定期借地権の設定時に借地権者から地主へ支払い、契約終了時に返還されない金銭など - 保証金等の運用益の金額
保証金や敷金など、将来返還される金銭を地主が無利息などで利用できることによって生じる利益 - 差額地代の金額
実際に支払う地代が適正な地代より低いことで、借地権者が得られる利益
たとえば、実際に支払う地代が土地の適正な地代より低い場合には、その差額から借地権者が得る経済的利益も加算します。
このように、定期借地権の評価では契約時の権利金や保証金、地代などの内容を確認する必要があります。
一時使用目的借地権は別の方法で相続税評価する
一時使用目的借地権の相続税評価額は、地上権に準ずる権利と評価することが相当かどうかによって、評価方法が異なります。
具体的には、以下のような場合には地上権に準ずる権利と評価されることが多いでしょう。
- 賃借権の登記がされている
- 設定の対価として権利金や一時金の支払いがある
- 堅固な構築物の所有を目的としている
なお、実際には契約内容や地代水準、存続期間なども含め、個々の事情を総合的に勘案して判断されます。
一時使用目的借地権の相続税評価額は、次のとおりです。
地上権に準ずる権利と評価される場合
雑種地の自用地評価額 × 法定地上権割合と借地権割合のいずれか低い割合
地上権に準ずる権利と評価されない場合
雑種地の自用地評価額 × 法定地上権割合 × 1/2
※地上権に準ずる権利ほど権利性が強くないため、法定地上権割合にさらに1/2を乗じて評価します。
「いずれか低い割合」とは、残存期間に応じた法定地上権割合(下表)と、路線価図に記載された借地権割合を比較し、低いほうを採用するという意味です。
法定地上権割合は、残存期間に応じて次のように定められています(相続税法第23条)。
| 残存期間 | 割合 |
|---|---|
| 10年以下 | 5% |
| 10年超~15年以下 | 10% |
| 15年超~20年以下 | 20% |
| 20年超~25年以下 | 30% |
| 25年超~30年以下及び存続期間の定めのないもの | 40% |
| 30年超~35年以下 | 50% |
| 35年超~40年以下 | 60% |
| 40年超~45年以下 | 70% |
| 45年超~50年以下 | 80% |
| 50年超 | 90% |
定期借地権が設定された底地の相続税評価【貸す側】
被相続人が地主として定期借地権を設定した土地を所有していた場合は、定期借地権が設定された土地(底地)を相続財産として評価します。
底地には借地人が土地を利用する権利が設定されているため、地主が自由に利用できる自用地よりも利用が制限されています。そのため、相続税評価でも借地権による制約を考慮して評価額を算出します。
底地の評価方法は定期借地権の種類によって異なる
定期借地権が設定された底地の評価方法は、設定されている借地権の種類によって異なります。
- 一般定期借地権が設定された底地
土地の借地権割合などに応じて評価方法が分かれる - 事業用定期借地権や建物譲渡特約付借地権が設定された底地
原則として「自用地としての価額-定期借地権等の価額」を基本として評価する
したがって、底地を評価するときは、まず契約書などから設定されている定期借地権の種類を確認することが重要です。
一般定期借地権が設定された底地の評価方法
一般定期借地権が設定された底地は、路線価図に記載された借地権割合が80%・90%の地域と、30%~70%の地域とで評価方法が異なります。
借地権割合は、国税庁の路線価図・評価倍率表で確認できます。
借地権割合が80%や90%の地域の場合
一般定期借地権が設定された貸宅地については、A地域(借地権割合90%)・B地域(80%)の場合は、以下2つの計算方法で算出された金額の少ないほうが評価額となります。
- その宅地の自用地としての価額-定期借地権等の価額
- その宅地の自用地としての価額-その宅地の自用地としての価額×残存期間に応じた割合
「残存期間に応じた割合」とは、定期借地権等の残存期間に応じて次のとおり定められています。
| 定期借地権等の残存期間 | 残存期間に応じた割合 |
|---|---|
| 5年以下 | 5% |
| 5年超10年以下 | 10% |
| 10年超15年以下 | 15% |
| 15年超 | 20% |
借地権割合が30%~70%の地域の場合
一方、C~G地域(借地権割合70~30%)における、一般定期借地権が設定された貸宅地の評価額は、課税上弊害がない限り、次の計算式が用いられます。
一般定期借地権が設定された貸宅地の評価額
課税時期における自用地としての価額-一般定期借地権に相当する価額
「一般定期借地権に相当する価額」は、下記の方法により求めます。
一般定期借地権に相当する価額
課税時期における自用地としての価額×(1-底地割合)×A÷B
- A:課税時期におけるその一般定期借地権の残存期間年数に応ずる基準年利率による複利年金現価率
- B:一般定期借地権の設定期間年数に応ずる基準年利率による複利年金現価率
基準年利率、複利年金現価率は、国税庁ホームページに掲載されている「財産評価関係 個別通達目次」で確認することが可能です。
借地権割合30~70%地域における底地割合は以下の通りです。
| 路線価図 | 評価倍率表 | 底地割合 |
|---|---|---|
| C地域 | 70% | 55% |
| D地域 | 60% | 60% |
| E地域 | 50% | 65% |
| F地域 | 40% | 70% |
| G地域 | 30% | 75% |
課税上弊害がある場合は、A地域(借地権割合90%)・B地域(80%)の場合の評価方法で評価します。例えば次のようなケースです。
- 一般定期借地権の借地権者と借地権設定者が、親族や同族法人等など特殊な関係にある場合
- 特殊な関係がなくても、税負担を回避する目的があったと判断される場合
事業用定期借地権・建物譲渡特約付借地権が設定された底地の評価方法
事業用定期借地権・建物譲渡特約付借地権が設定された底地は、借地権割合の地域区分にかかわらず、原則として「自用地価額-定期借地権等の価額」により評価します(一定の場合には残存期間に応じた割合による調整があります)。
なお、底地評価にあたり、これとは別に「地積規模の大きな宅地の評価」(財産評価基本通達20-2)による減額を適用できるケースもありますが、認められるとは限りません。
一般的な取扱いとして、市街化調整区域内の宅地は原則として同評価の対象外です。
過去の裁決事例では、都市計画法34条12号の区域に所在する事業用定期借地権付きの土地(複合商業店舗の敷地)について、分譲開発が可能な区域であるとの主張が退けられ、適用が認められませんでした(国税不服審判所「令和6年3月6日裁決」)。
面積要件を満たす広い土地であっても、所在する区域の法的な区分によって結論が左右される点に注意が必要です。
定期借地権の相続税評価を軽減できる制度
定期借地権や定期借地権が設定された底地を相続した場合、一定の要件を満たせば「小規模宅地等の特例」によって相続税評価額を減額できる可能性があります。
小規模宅地等の特例とは、被相続人などが居住用・事業用・貸付用として利用していた宅地等について、一定の要件を満たす場合に相続税評価額を大幅に減額できる制度です。
特例の対象となる「宅地等」には、土地そのものだけでなく借地権などの「土地の上に存する権利」も含まれます。そのため、地主が相続する底地だけでなく、借地人が相続する定期借地権についても適用できる場合があります。
地主側は貸付事業用宅地等として50%減額できる場合がある
底地権者(地主)が相続する底地は、「貸付事業用宅地等」として小規模宅地等の特例の対象となる可能性があります。
この場合、200㎡までの部分について評価額を50%減額することが可能です。
ただし、貸付事業用宅地等には、相続開始前3年以内に新たに貸付事業の用に供された宅地等は原則として対象外となる制限があります(租税特別措置法第69条の4)。
一方、被相続人または被相続人と生計を一にする親族が、相続開始前3年を超えて引き続き特定貸付事業(準事業を除く貸付事業)を行っていた場合は、この制限の対象外となることがあります。
詳細な要件や例外の有無については個別に確認が必要です。
また、特例を利用するためには、相続税の申告書に特例の適用を受ける旨を記載し、一定の書類を添付して提出する必要があります。
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小規模宅地等の特例とは?要件・計算方法をわかりやすく解説【フローチャート付き】
借地権側も小規模宅地等の特例を適用できる場合がある
小規模宅地等の特例の対象となるのは、「宅地等」、つまり土地または土地の上に存する権利です(国税庁「相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)」)。
小規模宅地等の特例は土地そのものだけでなく、借地権などの「土地の上に存する権利」にも適用できます。
そのため、被相続人が定期借地権を利用して自宅を所有していた場合には「特定居住用宅地等」、事業を行っていた場合には「特定事業用宅地等」などとして、特例を適用できる可能性があります。
なお、以下の減額割合や上限面積は、一般的な要件を満たした場合の目安です。実際に適用できるかどうかは個々の状況によって異なるため、申告前に税理士などの専門家へ相談することをおすすめします。
| 立場 | 特例の種類 | 減額割合 | 上限面積 |
|---|---|---|---|
| 地主(底地を相続する場合) | 貸付事業用宅地等 | 50%減額 | 200㎡ |
| 借地権者(居住用の要件を満たす場合) | 特定居住用宅地等 | 80%減額 | 330㎡ |
| 借地権者(事業用の要件を満たす場合) | 特定事業用宅地等 | 80%減額 | 400㎡ |
地代を支払わない使用貸借の場合は、借地権の評価額が原則としてゼロとなるため、小規模宅地等の特例の適用対象にはなりません。
借地権や定期借地権への特例の適用は、契約内容や利用状況などによって判断されます。上記は一般的な取扱いであり、実際に適用できるかどうかは個別の要件を確認する必要があります。
定期借地権を相続するときの注意点
残存期間が短いほど評価額は低くなる傾向がある
定期借地権の相続税評価では、相続開始時点における契約の残存期間が評価額に影響します。
簡便法では、「残存期間に応ずる複利年金現価率÷設定期間に応ずる複利年金現価率」を用いて評価するため、ほかの条件が同じであれば、残存期間が短くなるほど定期借地権の評価額も低くなる傾向があります。
これは、定期借地権が契約期間の満了によって消滅する権利であり、残された土地の利用期間が短いほど借地権者が得られる経済的利益も限定されるためです。
ただし、定期借地権の評価額は残存期間だけで決まるわけではありません。自用地としての価額や設定時の経済的利益、基準年利率なども計算に影響するため、「残存期間が短ければ必ず評価額が低くなる」とは限らない点に注意しましょう。
基準年利率と複利年金現価率は相続開始時点のものを確認する
定期借地権の簡便法では、基準年利率に基づく複利年金現価率を使用します。
基準年利率は国税庁が公表しており、時期によって異なるため、相続開始時点に対応する数値を確認しましょう。
また、定期借地権の計算では、相続開始時点の残存期間に応ずる複利年金現価率と、定期借地権の設定期間に応ずる複利年金現価率の両方を使用します。
年数や使用する数値を誤ると定期借地権の相続税評価額も変わってしまうため、契約書で設定期間や契約開始日・終了日を確認したうえで計算しましょう。
定期借地権等の評価明細書を作成する
定期借地権等を相続税評価する際は、「定期借地権等の評価明細書」を使用して評価額を計算します。
評価明細書は国税庁のホームページからダウンロード可能です。
定期借地権の評価では、契約時の権利金や保証金、地代などの情報が必要になるため、土地の賃貸借契約書や権利金・保証金の支払いがわかる資料なども確認しておくことが大切です。
定期借地権は契約内容によって評価に必要な情報が異なり、計算も複雑になりやすいため、自分で正確に評価することが難しい場合は相続税に詳しい税理士へ相談しましょう。
定期借地権の相続税評価についてよくある質問
Q. 権利金も保証金もない定期借地権の相続税評価はどうなる?
定期借地権の相続税評価は、権利金・保証金の運用益・差額地代といった借地権者の経済的利益をもとに計算します。
財産評価基本通達27-2の簡便法を適用する場合には、算式上は評価額がゼロとなることがあります。
Q. 定期借地権付きマンションの相続税評価はどう計算する?
定期借地権付きマンションでは、建物(区分所有部分)と敷地利用権である定期借地権を分けて評価します。
一般的には、敷地利用権に対応する持分を基礎として、財産評価基本通達27-2などに基づき定期借地権を評価します。実際の評価方法は、契約内容や持分割合など個別の事情によって異なる場合があります。
Q. 定期借地権の残存期間が短いと相続税評価額は下がる?
他の条件が同じであれば、残存期間が短くなるほど評価額は低くなる傾向があります。
財産評価基本通達27-2の簡便法では、残存期間年数に応じた複利年金現価率を設定期間の複利年金現価率で除するため、期間の経過とともに評価額が逓減する仕組みです。
まとめ|定期借地権の相続税評価で迷ったら税理士に相談を
定期借地権の相続税評価では、借地権と底地のどちらを相続するのか、どの種類の定期借地権が設定されているのかを確認することが重要です。
借地権側では、契約時の権利金や保証金、地代、残存期間などが評価額に影響します。一方、地主側の底地は、一般定期借地権か事業用定期借地権かによって評価方法が異なる場合があります。
さらに、一定の要件を満たせば小規模宅地等の特例によって評価額を減額できる可能性もあります。評価方法だけでなく、利用できる特例まで含めて確認することが大切です。
定期借地権は契約内容によって評価方法や必要な計算が変わるため、自分で正確に判断するのが難しいケースも少なくありません。評価額や特例の適用可否に迷った場合は、相続税に詳しい税理士へ相談しましょう。

監修者
高部孝之税理士事務所
税理士高部孝之
2019年税理士試験合格 2020年税理士登録
都内大手税理士法人にて約13年間勤務。資産税部門の責任者などを経て、2024年に独立し浅草にて資産税を強みとする税理士事務所を開業。
専門用語を用いず、平易な言葉で説明することを大切にしており、お客様が親しみやすく相談しやすい税理士を理想としています。
保有資格
税理士・FP技能士1級・相続診断士