パワハラなどのハラスメントは弁護士に相談!メリットとデメリットを解説
「パワハラが原因で心身に影響が出ている」
「セクハラを注意したら降格させられてしまった」
こういった職場でのハラスメント行為にお悩みの方は多いでしょう。ハラスメント行為を受けていても、強く反論できなかったり、そのまま我慢したりしている方もいるのではないでしょうか。
パワハラなどのハラスメント行為については、弁護士に相談することをおすすめします。
今回は、ハラスメント行為を訴える上で重要なポイントと、弁護士に相談することのメリット・デメリットや、弁護士の選び方について解説します。
目次
ハラスメント行為を訴えるときのポイント
ハラスメント行為を訴え、法的に「ハラスメントによる被害を受けている」と認められるためには、以下の2点に注目しておくことが重要です。
ハラスメント行為を訴えるときのポイント
- 具体的な証拠を集めておく
- 具体的な被害があるかどうかを確認する
具体的な証拠を集めておく
まず、ハラスメントによって受けた被害の証拠を集めておくことが重要です。証拠として有効的と考えられるものには、以下のようなものが挙げられます。
ハラスメントを訴える上で重要な証拠
- 相手の発言の録音
- 医師からの診断書
- 相手からのメールや書面の履歴
- 被害を受けたときの証拠写真や画像ファイル
- ハラスメントを受けた期間と内容が詳細に記録された日記 など
客観的な証拠を残しておくことで、今後の交渉や訴訟を有利に進めることができます。
また、社内の相談窓口がある場合は、「ハラスメント被害を受けた」ということを報告しておくと、被害を受けている本人が何かアクションを起こしたという証拠にもなります。
具体的な被害があるかどうかを確認する
「パワハラなどのハラスメントが原因で被害を受けた」と客観的に認められるためには、具体的な被害を受けたかどうかを確認しておくことが重要です。
たとえば、「セクハラを注意したら賃金が引き下げられた」「パワハラが原因で不当に解雇されてしまった」といったことなどが挙げられます。
単に「ストレスを受けている」というだけでは、ハラスメントとして認定されなかったり、認定されたとしても満足のいく慰謝料を受け取ることができなかったりする場合があります。
ハラスメント行為を弁護士に相談することのメリット
社内のハラスメント行為にお悩みの方は、弁護士に相談することをおすすめします。メリットとしては、以下の2点が挙げられます。
弁護士に相談するメリット
- ハラスメント問題を代理で交渉してもらえる
- 損害賠償請求など法的手続きを依頼できる
ハラスメント問題を代理で交渉してもらえる
ハラスメント問題について、実際に今自分が受けている被害がハラスメントにあたるのかどうかを自分で判断することは難しいといえます。その場合、個人で対処するのがハードであることも考えられます。
そういったケースでは、弁護士に相談すれば適切な対応をしてもらえます。
たとえば、ハラスメント差止要求書を作成して会社にハラスメントを止めるよう要求してもらえたり、ハラスメントについて代理で交渉してもらえたりすることが可能です。
損害賠償請求など法的手続きを依頼できる
ハラスメントの被害によって精神的に苦痛を受けたり、降格や左遷など実際に不利益を被ったりした場合には、企業に対して損害賠償を請求することができます。
弁護士に依頼すれば、損害賠償請求をはじめとして、悪質なハラスメントに対する刑事告訴など法的な対応をスムーズにおこなえます。
デメリットは費用がかかること
ハラスメント行為に対して弁護士に相談し、裁判を起こす場合、弁護士費用が発生します。
相手側に請求する慰謝料も状況によってまちまちですが、慰謝料よりも弁護士費用が高くなってしまうおそれがあることに注意しておく必要があります。
ハラスメント問題に強い弁護士の選び方
実際にハラスメント問題を弁護士に相談するときには、ハラスメントなど労働問題に強い弁護士を選ぶことが重要です。選ぶ上でのポイントとして、以下の4点が挙げられます。
ハラスメント問題に強い弁護士の選び方
- 労働問題の解決実績がある
- 労働問題に積極的に取り組んでいる
- コミュニケーションをとりやすい
- 説明がわかりやすい
労働問題の解決実績がある
ハラスメントなど労働問題に強い弁護士を選ぶ上で重要なポイントは、これまでに労働問題を解決した実績があるかどうか、経験が豊富かどうかといったことが挙げられます。
解決実績については、法律事務所のホームページに記載されているケースや、問い合わせれば教えてくれるケースもあります。
また、ハラスメントに関するコラムや、労働問題に関する書籍を執筆しているかどうかも判断材料の一つになります。
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労働問題に積極的に取り組んでいる
解決実績だけでなく、現在積極的に労働問題に取り組んでいるかどうかという姿勢も重要な判断材料になります。
親身になって相談に乗ってくれるかどうか、最後まで粘り強く企業と交渉してくれるかどうかなども見極めるポイントです。
コミュニケーションをとりやすい
弁護士に依頼する際には、電話やメール、LINEなど、さまざまな方法で連絡を取りやすい弁護士に依頼することが重要です。
たとえば、「土日でも連絡が取れる」「オンラインでも面談ができる」といった、円滑で迅速なコミュニケーションをとることができる弁護士を選ぶことがポイントです。
説明がわかりやすい
コミュニケーションの取りやすさに加えて、説明がわかりやすいか、こちら側から質問しやすいかといったことも判断材料の一つです。
実際に弁護士に依頼した人の口コミなどを利用すれば、弁護士の対応もイメージしやすいでしょう。
まとめ
弁護士に依頼すれば、ハラスメントについて代理で交渉してもらえる上に、損害賠償請求といった法的な手続きを一任することができます。
初回は無料相談を受け付けている弁護士事務所もありますので、まずは弁護士に相談してみてはいかがでしょうか。
高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。
保有資格
士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士
学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了