内定取り消しは弁護士に相談!メリット・デメリットを解説
「内定取り消しの相談先がわからない」
「内定取り消しについて話を聞いてほしい」
内定通知を受けた企業から突然内定を取り消されてしまい、どうすればよいかわからないという方はいませんか。
「内定取り消し」は、いわゆる「解雇」と同じ枠組みで判断されることになります。そのため、場合によっては内定取り消しが違法となることもあります。
今回は、内定を取り消された際の相談窓口や、弁護士に相談することのメリット・デメリットについて解説します。
目次
内定取り消しに関する相談窓口
内定取り消しに関する相談窓口として、以下のようなものが挙げられます。
内定取り消しに関する相談窓口
- 大学のキャリアセンターやハローワーク
- 総合労働相談コーナー
- 弁護士
大学のキャリアセンターやハローワーク
内定取り消しの相談窓口として、就職の支援をしてくれた大学のキャリアセンターや、ハローワークが挙げられます。
2020年4月から、内定を取り消されてしまった新卒者に向けて、新卒応援ハローワークに特別相談窓口が設置されています。
参考:厚生労働省|「新卒者内定取消等特別相談窓口」を全国56ヵ所の新卒応援ハローワークに設置します
総合労働相談コーナー
総合労働相談コーナーは、あらゆる労働問題について相談できる、厚生労働省所管の窓口です。
予約も不要で、無料で利用できるところがポイントです。専門相談員が電話で対応してくれ、相談や助言で解決しない場合は、あっせん制度も利用できます。
総合労働相談コーナーは全国各地に設置されています。電話番号は所在地によって異なりますので、お住まいの県から探してみましょう。
参考:総合労働相談コーナー
弁護士事務所
弁護士は、法的な問題を解決する専門家です。会社に対して損害賠償請求などをお考えの場合は、弁護士事務所への相談が有効といえます。
弁護士に相談すれば、これまでの経験や判例などから、労働審判・訴訟を視野に入れたアドバイスをもらうことができるでしょう。
相談する前にしておくべきこと
内定取り消しを相談する前に、以下のようなことをおこなっておきましょう。
相談する前にしておくべきこと
- 企業に内定取り消しの理由を確かめておく
- 証拠を集めておく
企業に内定取り消しの理由を確かめておく
まずは企業に内定取り消しの理由を確認しておきましょう。
内定取り消しの理由が不明瞭だったり、内定通知書などに記載された内定取り消し事由に当てはまらなかったりした場合は、内定取り消しが違法と判断される可能性が高いです。
証拠を集めておく
相談する前に、できるだけ証拠を集めておくことも重要です。
たとえば、内定取り消しの際に会社と交わしたメールなどのやりとりや、内定を受けた証拠になるような内定通知書といったものを集めておくといいでしょう。
証拠を集めておけば、弁護士などに相談する際に役立つうえ、いざ裁判になったときに主張が通りやすくなるといったメリットがあります。
弁護士に内定取り消しを相談するメリット
内定を取り消されてしまったという場合には、弁護士への相談をおすすめします。
弁護士に内定取り消しを相談するメリットとしては、以下のようなものがあります。
弁護士に内定取り消しを相談するメリット
- 内定取り消しが適法かどうかわかる
- 会社とのやり取りや法的手続きを任せられる
- 損害賠償や慰謝料の請求を同時におこなえる
内定取り消しが違法かどうかわかる
弁護士に相談すれば、自分が受けた内定取り消しが違法かどうか判断してくれるというメリットがあります。
もし違法であると判断された場合は、どのような証拠を集めればよいかといった、適切なアドバイスをしてくれます。
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会社とのやり取りや法的手続きを任せられる
弁護士に依頼することで、企業との交渉や法的手続きを代理でおこなってもらうことができます。
もし会社側が訴えに応じず裁判に発展してしまったという場合でも、弁護士であれば法的な対応を任せることができ、スムーズに問題に対処することができます。
損害賠償や慰謝料の請求を同時におこなえる
弁護士に依頼すれば、不当な内定取り消しに対して損害賠償や慰謝料の請求をスムーズにおこなうことができます。
損害賠償の請求以外にも、会社に対する地位の確認といった、依頼者の状況に応じた適切な対応策を紹介してくれるといったところも魅力です。
弁護士に依頼するデメリットは費用
弁護士事務所に相談するデメリットは、費用が発生することです。
ただし、無料で相談を受け付けていたり、着手金を無料にしている弁護士事務所もあるので、探してみるといいでしょう。
内定取り消しに関する弁護士費用については、「内定取り消しで損害賠償請求はできるのか?弁護士が解説」をご覧ください。
まとめ
内定取り消しについて相談したいという場合は、弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士であれば、「自分が受けた内定取り消しが違法かどうか判断してくれる」「会社と代理で交渉してくれる」「適切な対応策を紹介してくれる」といったメリットがあります。
費用がかかってしまうというデメリットはありますが、無料で相談を受け付けている弁護士事務所もありますので、探してみてはいかがでしょうか。
高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。
保有資格
士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士
学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了