アトム法律事務所大阪支部の川崎弁護士が、5月24日にフジテレビで放送された「奇跡体験!アンビリバボー」の電話取材にお答えしました。
「奇跡体験!アンビリバボー」は、予測不可能な出来事に人生を左右された人々を紹介する番組です。
今回は、四大死刑冤罪事件の一つである財田川事件において、人生を賭けた大きな決断をした矢野伊吉氏が特集されました。
放送に際し、再審が認められる場合や再審請求の流れ等について、弁護士の立場から解説しました。
財田川事件は、1950年2月に香川県財田村(現三豊市)で起きた強盗殺人事件です。物的証拠と自白が決め手となり、犯人として逮捕された男性は1957年1月に死刑判決が確定しました。死刑判決確定から数年後、独自の調査で冤罪を確信した高松地裁丸亀支部長の矢野氏は裁判長を辞め、弁護人となって再出発し、当該男性の弁護人となり1969年4月に新たに第2次再審請求を行いました。
当時、日本では死刑判決が下された事件の再審が認められた例はありませんでしたが、1981年3月に再審が開始され、1984年3月、高松地裁がついに無罪を言い渡し、当該男性は獄中生活34年目にしてようやく自由の身となりました。
有罪率99.9パーセントと言われる日本の刑事裁判において、無罪判決を獲得することは容易ではありません。
アトム法律事務所では、市民の冤罪を解明し、クライアントやそのご家族の人生を守ることができるよう、今後も刑事弁護活動に邁進して参ります。