2020.12.03

【傍聴メモ】飯塚幸三氏(池袋母子死亡暴走事故)の第二回公判を弊所スタッフが傍聴してきました。証人尋問の結果をレポートします。

第二回公判の実施

2020年12月3日、東京地方裁判所104号法廷で飯塚幸三氏(池袋母子死亡事故)の第二回公判が行われました。第二回公判では、無罪を主張する飯塚氏に対して、検察側が3名の証人を用意し、証人尋問が行われました。証人は3人とも、事故の状況を目の前で目撃した目撃者の方々でした。

飯塚氏の入廷

第二回公判は午前10時開始。104号法廷は東京地裁で最も大きな法廷の一つです。時間になると、スーツ姿にメガネとマスクを着用した飯塚氏が、車椅子に押されながら入廷しました。入廷時には軽いお辞儀がありました。入廷後は、うつむいている時間が多く、表情はみえづらかったです。

検察官と弁護士

弁護側の席には2名の男性弁護士(「クボ」さんと氏名不詳)が座っていました。対して、検察側の席には8名ほどが座っていました。ただ、実際に証人尋問を行ったのは2名の女性検事(「スズキ」さんと「ヒロタ」さん)で、それ以外は裁判の見学に来た司法修習生の可能性が高いです。

証人尋問の結果

証人1:スーツの男性

最初の証人は、事故当日、クリーニングの集配のためにレンタカーのホンダフィットを運転していた男性です。普通に運転していたら、突然、プリウスが横を通り過ぎていき、その時の様子を「ヒューッという凄い音が聞こえたんです」「暴走車かと思った」と証言していました。

また、プリウスの速度については、「相当出ていました」「何キロかはわからないですね」と証言し、ブレーキランプについては、「ストップランプ(ブレーキランプの事)がついていなかった」と、ランプが一度も点灯していなかったことを明確に証言していました。

証人2:黒ジャンパーの男性

次の証人は、事故当日、バイクを運転していた男性です。証人1のホンダフィットの後ろを走っていたところ、第一車線(左後ろ)から割り込む形でプリウスがやってきたと証言していました。その割り込みの態様から「違反して逃げてるんじゃないか」と思ったそうです。

プリウスのスピードについては、「赤なのに結構なスピード」「縁石に当たった後も速度が落ちない」「アクセルを踏んでいるのでは?」「(減速は)ありませんでした」という証言がありました。争点のブレーキランプについても、一度も点灯しなかった明言していました。

証人3:スーツの男性

最後の証人は、一番左の車線でオートバイに乗っていた男性です。前2人の証人と同様、プリウスのスピードについては「縁石にぶつかっても減速する様子がなかった」「止まる気配がなかった」と、ブレーキランプについては「ランプはついていない」と証言していました。

法律的な考察

今回の証人尋問は、検察側が「被告人がアクセルを踏み続けたこと」を立証するために行われたものです。証人は全員、プリウスの減速がなかったこととブレーキランプが点灯していなかったことを証言しており、今回の手続きは、検察側が有利な形で終わったと評価できます。

第三回公判の予定

次回の第三回公判は、12月14日午前10時から行われます。場所は同じく東京地裁104号法廷です。次回は、今回の証人尋問の結果を踏まえた弁護側の主張が明らかにされます。傍聴を希望する方は、当日午前9時までに東京地裁の正面玄関前に集合し、傍聴の抽選を受けてください。

全国/24時間/無料相談窓口

今すぐ電話で問合せ