2026.05.07

日弁連内委員会からの「生成AIと事務職員」に関する取材に対応

アトム法律事務所(所在地:東京都千代田区、代表:岡野武志)は、日本弁護士連合会(日弁連)の法律事務職員関連小委員会より取材を受けました。
本件は、2026年9月開催予定の「弁護士業務改革シンポジウム第2分科会(テーマ:生成AIと事務職員)」に向けた事例収集の一環として行われたものです。

背景:法曹界におけるAI導入の壁と、当グループの取り組み

昨今、生成AI技術はあらゆる業界で業務効率化のツールとして急速に普及しています。法曹界においても、日弁連内でAI活用時の注意点について議論されるなど、リーガルテックの実用化に向けた機運が高まっています。

しかしながら、高度な機密情報や個人情報を取り扱う法律事務所においては、「情報漏洩のリスク」やAI特有の「ハルシネーション(誤った回答)」への懸念が強く、実務への本格導入には高いハードルが存在するのが実情です。

この課題に対し、アトム法律グループでは、セキュリティリスクに配慮したインフラ環境の整備と、最終的には必ず人間が確認するといった厳格な運用ルールの策定を両輪で進め、現場への安全なAI実装を実現しています。
今回は、こうした現場での運用状況に着目され、小委員会にて事例共有の機会をいただく運びとなりました。

取材対応の概要とQ&A

今回の取材には、実際に日々の業務でAIを利用している新宿支部の野尻弁護士と事務長が対応しました。
単なるシステムの導入事例にとどまらず、「現場の弁護士や事務職員が、いかにAIを実務に落とし込んでいるか」について実務目線からお伝えしました。

Q. どんな体制でAIを導入していますか?
A. 情報セキュリティとプライバシー保護を最優先とし、厳格なルールの下でセキュアなAI利用環境を整備しています。同時に、現場スタッフが「使ってみて気づいたこと」を積極的に発信できる双方向の仕組みをつくっています。

Q. 弁護士ならではの活用方法はありますか?
A. 弁護士は主に、「文書作成のサポート」「交渉方針の整理・壁打ち相手として使う」といった、思考を要する部分でAIを活用しています。

また、担当者の事務的な対応漏れを防ぐための補助システムも導入しています。あくまで対応の主体は人間ですが、システムが定期的に確認をサポートすることで、事務所全体の対応品質を底上げしています。

Q. 事務職員はどのような場面でAIを活用していますか?
A. 特に効果を実感しているのは次の2つです。

  1. 損害賠償金の計算素案作成のサポート
    自社開発のOCR(文字認識)技術とAIを組み合わせることで、賠償金計算の素案を自動作成しています。こうして作成された素案は、最終的に担当者が必ず内容を確認した上で運用しています。これにより、これまで手作業で行っていた計算業務の時間を大幅に短縮し、生まれた時間をご依頼者様へのサービス向上に繋げています。
  2. 社内マニュアルを瞬時に検索
    膨大な社内マニュアルや過去の対応ナレッジのなかから、必要な情報を数秒で引き出せる環境を構築しています。

AIが創り出した時間で、より人間的なリーガルサービスを

AIの導入等により、これからの法律事務所ではますます業務効率化が進んでいきます。
その中で弁護士や事務職員に真に求められるのは、ツールへの依存ではなく、ご依頼者様との対面や電話対応など「生身のコミュニケーション」を通じた対応力だと私たちは考えています。

当グループは、主に刑事事件、交通事故、相続税といったリーガルサービスに注力しておりますが、これらは定型的な処理だけでは解決できず、当事者の複雑な感情の調整や、個別事情への柔軟な対応が不可欠な領域です。
だからこそ、AI化によって創出された時間を、ご依頼者の人生を左右する重大な局面における「緻密なコミュニケーション」や「個別の事情に寄り添った対応」へと注いでまいります。

私たちはこれからも、最先端のテクノロジーを駆使しつつ、人間が徹底して寄り添う体制を強化し、価値の高いリーガルサービスを提供してまいります。

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