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解雇予告通知書とは?解雇理由証明書との違い、撤回や慰謝料請求は可能か

更新日:

岡野武志

監修者

アトム法律事務所 代表弁護士法律監修

岡野武志

解雇予告通知書とは?撤回や慰謝料請求!

不況といわれる経済情勢が続く昨今において、企業に勤める労働者は、ある日突然、使用者から解雇を言い渡されてしまうことがあります。

解雇の宣告を受けるというシチュエーションには、いわゆる「肩たたき」のような口頭での宣告をイメージする方もいらっしゃるかもしれませんが、解雇予告通知書という書面によって解雇を通知される場合があります。

まさか自分が解雇になるとは想定していなかったところに、突然会社から解雇予告通知書を渡されたとなると、誰でも大きな絶望や焦りを感じるのではないでしょうか。

本稿では、企業が解雇予告通知書を交付する意味や、解雇予告通知書を受け取ってしまったらどのように行動するべきかということについて解説しています。

解雇予告通知書を渡されたことに疑問を感じている方は、本稿の内容を参考にしていただけると幸いです。

解雇予告通知書とはどのようなものか

まずは、解雇予告通知書とはどのようなもので、なぜ交付されるのかということについて述べていきます。

解雇を予告した証跡として交付される

解雇予告通知書とは、使用者が労働者に対して解雇を予告するための書類です。

解雇予告通知書は法律で交付が義務づけられておらず、交付していなかったとしても会社側が罰則を受けることはありません。

しかしながら、会社が解雇予告通知書を交付することには法律上のトラブルを避ける目的があるのです。

使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも三十日前にその予告をしなければならない。三十日前に予告をしない使用者は、三十日分以上の平均賃金を支払わなければならない。(後略)

労働基準法第20条

使用者(会社側)が労働者を解雇する場合、労働基準法では『30日以上前に労働者に対して解雇を予告しておかなければならい』と定められています。

解雇の予告は口頭でも可能ですが、解雇となった労働者から「解雇の予告をされていない」と主張されてしまうと法律違反をめぐるトラブルが起きてしまいます。

会社は、このようなトラブルを回避するための証跡として解雇予告通知書を交付するのです。

解雇予告通知書の記載内容

解雇予告通知書に記載されている一般的な内容については以下のとおりです。

解雇予告通知書によく記載されている内容

  • 解雇予告通知書の作成日
  • 解雇対象者の氏名
  • 社名・代表者名
  • 対象者を解雇する旨の文言
  • 解雇日
  • 解雇理由(概要)
  • 解雇理由にあたる就業規則 など

解雇予告通知書には、大まかな解雇理由が記載されていることがありますが、具体的な理由までは記載されていない場合がほどんどです。

「就業規則〇条に基づき解雇とします」
「就業規則の第〇条〇項の定めによるため」

などといった記載がされている場合は、該当の就業規則を確認し、自身の言動に当てはまることがないか確認してみましょう。

解雇津通知書と解雇理由証明書は別物

解雇予告通知書と混同されがちな書類として、解雇理由証明書という書類があります。

解雇理由証明書は解雇予告通知書とは異なり、労働基準法により交付が義務づけられているため、使用者は労働者から請求された場合に必ず交付しなければなりません。

労働者が、退職の場合において、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金又は退職の事由(退職の事由が解雇の場合にあつては、その理由を含む。)について証明書を請求した場合においては、使用者は、遅滞なくこれを交付しなければならない。(後略)

労働基準法第22条

解雇予告通知書はあくまで「解雇することを予告する書類」であるのに対し、解雇理由証明書は「解雇に至る理由を記載した書類」です。

解雇予告通知書を受け取ったものの、解雇にあたる理由に心当たりがなければ解雇理由証明書を請求しましょう。

ただし、解雇理由証明書は解雇予告を受けてから解雇される日までが請求期間であるという点に注意してください。

解雇を撤回・慰謝料請求をしたいときは…

解雇予告通知書を受け取ったものの、解雇される理由に納得できなければ撤回を求めることを検討してみましょう。

会社側の不当解雇が認められれば、解雇を撤回することができます。

そもそも解雇とは?不当な解雇の要件とは?

不当解雇として会社と争うことになる場合、まずは解雇の種類について理解しておくことが重要です。

解雇は「整理解雇」、「懲戒解雇」、「普通解雇」の3つに分類することができます。

整理解雇とは、企業の経営不振による人員削減を目的とした解雇で、いわゆる「リストラ」のことです。

懲戒解雇は、業務上横領やセクハラ・パワハラなどの重大な就業規則違反を行った労働者に対する解雇処分のことを指し、懲戒処分の中では最も重いものになります。

そして最後に、整理解雇・懲戒解雇以外の理由での解雇が普通解雇といわれます。

会社側が解雇を行うには「客観的に合理的な理由」「社会通念上の相当性」が必要です。
この満たしていない解雇は、権利を濫用したものとして無効になります。

解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。

労働契約法16条

この「客観的に合理的な理由」「社会通念上の相当性」というのは非常に高いハードルであり、ご自身の解雇が実は法的に不当である可能性というのは決して低くはありません。

解雇の要件などについてさらに詳しく知りたい方は「違法な不当解雇にはどんな種類があるの? 要件や罰則、対処法などを解説」の記事をご覧ください。

解雇を撤回・慰謝料請求をするための準備・相談先

不当な解雇が行われたときには、解雇の撤回を求めたり慰謝料や逸失利益など損害賠償を請求して被害の回復を目指すことができます。

この時に重要なのが、解雇予告通知書、解雇理由証明書などの証拠書面です。

特に解雇理由証明書は、労働者が請求したとき会社は必ず発行して渡さなければならない書類とされているので、もしまだ手元にない方は必ず請求してください。

解雇予告通知書や解雇理由証明書が用意できたら、弁護士の無料相談を一度利用してみてください。
弁護士相談を利用すれば、今回の解雇が不当解雇にあたるのかどうか法律の専門家の観点から判断してくれます。

最終的な紛争解決を目指すのならば、まずは一度弁護士に相談するのが近道と言えます。

日弁連の弁護士検索や、Google検索などで、不当解雇に対応する弁護士事務所を探してみてください。

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岡野武志

監修者

アトム法律事務所
代表弁護士

岡野武志

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高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。現在は「刑事事件」「交通事故」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。

保有資格

士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士

学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了

英語:TOEIC925点

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