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交通事故示談の手続き|ポイントを理解して高額示談金を獲得しよう

更新日:

2020年4月1日改正民法が施行されました。交通事故の損害賠償請求権に関するルールに変更があります。

交通事故の示談交渉は、ひとつひとつが重要なプロセスです。

プロセスのひとつでも誤った認識でおこなってしまうと、結果的に受け取れる示談金は低くなってしまうでしょう。

交通事故で被害者という立場に置かれただけでも、被害者やその家族は大変な苦労をともないます。
にもかかわらず、示談金が本来より低額になってしまえば、それは被害者の損害が賠償されたことにはなりません。

当記事では、交通事故の被害者が、示談交渉の手続きにおいて失敗しないようポイントごとに解説しています。

示談手続きにおいて不安をお持ちの被害者の方は、納得の解決が得られるようぜひご一読ください。

示談交渉の流れ

まずは、人身事故における示談交渉の流れについて、ざっくりと理解しましょう。
交通事故発生から示談が成立するまでの流れは、以下になります。

示談成立までの流れ

  1. 交通事故発生
  2. 警察へ連絡
  3. ケガ人の救護(被害者ご自身含め)
  4. 警察の実況見分
  5. 加害者との情報交換(氏名・連絡先・車のナンバー・加入の任意保険会社を確認)
  6. 当事者それぞれの任意保険会社へ連絡
  7. 治療開始
  8. 治療の終了・症状固定日確定
  9. 後遺障害等級認定の申請(必要な場合)
  10. 示談交渉開始
  11. 示談案提示・合意
  12. 示談成立

事故が発生したら、まずは警察に連絡をしましょう。
現場ではとにかくケガ人の救護を優先し、加害者とは必要な情報を交換したら別れてもらって大丈夫です。
その場で示談交渉などの話し合いはしないでください。

交通事故の被害者であっても、今後過失割合を検討していくにあたり、被害者側にも過失が認められることがあります。
被害者は、ご自身の保険会社にも連絡をしましょう。
保険会社への連絡は、現場が落ち着いてからでも問題ありません。
しかし現場で困った場合は、保険会社へ連絡することによってアドバイスを受けることができます。
レッカーなどの対応が必要になった場合は、現場から保険会社に連絡しましょう。

治療は、治療が必要な期間中はしてください。
加害者側保険会社から、治療費打ち切りの打診を受けた場合であっても、医師とじゅうぶんに相談しましょう。

後遺障害等級認定申請が必要になった方は、『交通事故の後遺障害等級認定|申請手続きや認定される症状、認定のポイントを解説』をお読みください。

死亡事故の場合、治療という概念がありませんので、すぐに示談交渉が始まります。タイミングとしては四十九日の法要が終わったころが始めどきです。
死亡事故の慰謝料請求については『死亡事故で慰謝料はいくらもらえる?慰謝料相場と遺族がもらえる損害賠償金を解説』、遺産分割などの手続きについては『交通事故の慰謝料|遺産分割できる相続人は?相続分はどれくらい?』をお読みください。

【注意】示談金はいくらであっても成立する

示談交渉で確定する示談金は、いくらであっても成立することをご存知でしょうか。
その理由は、「合意の原則」にもとづいているからです。

示談交渉とは「当事者同士の話し合い」をいい、成立にはただひとつ「合意」があればじゅうぶんなのです。
しかしその合意が、本当に被害者にとって納得の解決といえるかどうかは自問自答する必要があります。

示談金を確定する計算方法には「基準」があります。
まずは、示談金の確定には以下の手続き・3つの計算方法(基準)があることを知っておきましょう。
詳しい内容については、「3つの支払い基準と金額」で解説します。

示談金確定における手続き・3つの計算方法

  1. 当事者間の合意
  2. 自賠責基準
  3. 任意保険基準
  4. 弁護士基準

当事者間の合意は、何にも勝る手続きといえます。
しかし、仮にも加害者側から不当に低額な示談金を提示されたり、本来もらえる金額との著しい相違があった場合は、納得してはいけません。
被害者が納得してしまえば、そこで示談が成立してしまいます。

被害者ご自身で判断ができかねるときは、弁護士に相談しましょう。
示談前であれば間に合います。

被害者が知識なく示談をしてしまうと、結果的に損をすることも考えられます。
示談交渉のプロセスにおいては、プロの第三者に相談することが非常に重要といえるでしょう。

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示談内容が提示されたら確認すること

治療が終わり、または後遺障害等級認定がおりたら、示談交渉が始まります。
加害者側保険会社はこれまでの示談金を計算し、既払い分(治療費や自賠責保険分などすでに被害者に支払われた示談金)以外の示談金を被害者に提示してくるでしょう。

加害者側任意保険から示談金が提示されたら、被害者が確認しなければいけないことはおおきく以下の2つです。

  1. 示談金の項目
  2. 示談金の金額

示談金に含まれるお金(項目)

治療費、休業損害、入通院慰謝料、逸失利益、後遺障害慰謝料、入院雑費、将来介護費、付き添い費用、通院交通費、宿泊費、装具・器具等購入費、葬儀関係費用、修理費、代車使用料など

示談金とは、治療費や慰謝料などすべてひっくるめたお金の総称です。
示談案に書かれた支払い項目に抜けがないか、しっかり確認をしましょう。

上記2.示談金の金額(計算)についてもかならず確認してください。
休業損害であれば、有職者の場合収入分(有休消化も含む)の補償がされているか確認しましょう。
専業主婦・専業主夫の方の休業損害は、ときに計上されていないことがあります。
注意して見てみてください。

示談金の支払い・計算基準については、次章で解説していきます。

3つの支払い基準と金額

加害者側任意保険から示談金が提示されると、だいたいの被害者は疑問を持つのではないでしょうか。

なぜなら、保険会社の支払い基準(計算基準)だと低額で算出されるからです。
また、さきほど確認項目であげた「示談金の項目」についても、すべて示談案に書かれているか注意してみる必要があります。

では、3つの支払い基準について理解していきましょう。

(1)自賠責基準

保険金(損害賠償金もしくは示談金)は、まず自賠責保険から支払いを受けます。
自賠責保険は国が管掌する強制保険であり、被害者の救済をおもな目的としています。
よって、まずは強制保険から損害金を受け取り、はみ出た分を任意保険に請求できる仕組みになっているのです。

そのため、自賠責保険の支払い基準は公正な基準で定められており、結果的にその金額は低いものになります(最低限の保険金支払いであるため)。

たとえば、入通院慰謝料(傷害慰謝料)を自賠責基準で受け取る場合は、原則1日あたり4300円(事故日が2020年3月31日以前に起きた場合は4200円)で計算されます。
死亡した場合の本人に対する慰謝料(実際は相続人に支払われる)は、400万円となっています。

これら自賠責基準の金額は、「自賠責保険の支払い基準」に定められたものになり、交渉という概念も存在しません。
つまり被害者は、最低限この支払い額は請求できるということになります。

なお、事故により仕事に行けなかった場合の休業損害については、自賠責保険の支払い基準ですと、1日あたり原則6100円(事故日が2020年3月31日以前に起きた場合は5700円)になります。

(2)任意保険基準

任意保険基準については、そもそも一般公開されていません。よって、正確なデータで計算基準をお伝えすることができません。

ただ、以前に任意保険が基準としていた「旧任意保険基準」が現在でも参考にされているといわれています。
その基準によれば、自賠責基準と、のちにお伝えする弁護士基準のあいだをとった金額であるとされています。

しかし実際の示談交渉の場では、自賠責保険の支払い基準で示談交渉をしてくる担当者も少なくないでしょう。

ここまでお伝えした、自賠責保険の基準・任意保険の基準については、以下の参考記事を一読されることをおすすめします。
交通事故の慰謝料|1日4300円(4200円)は増額の可能性あり

(3)弁護士基準

弁護士基準は、示談交渉を弁護士がおこなう際や、裁判で争う場合に使用する計算基準です。
自賠責保険が支払う「最低限の補償」・任意保険会社が支払う「保険金」という概念と違い、れっきとした「損害賠償金」だと思ってもらえるとわかりやすいかもしれません。

つまりその計算基準は、もっとも高額に算出される仕組みになっているのです。

たとえば入通院慰謝料(傷害慰謝料)は、「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準」に記載されている別表により、金額を算定します。
計算してみる→『【2020年最新】交通事故の慰謝料相場を自動計算』)

死亡慰謝料については、被害者が一家の支柱であれば2800万円、母親・配偶者であれば2500万円、その他でも2000万円~2500万円という高額基準になっています。

被害者が弁護士に示談交渉を委任した場合は、より弁護士基準に近い金額で保険会社と合意にいたることが期待できます。

示談金の請求は時効にも注意

保険会社との示談交渉がまとまらないとき、被害者はそのままご自分で交渉を継続するか、弁護士などに相談するか迷われるかと思います。

しかし、どの手続きを希望した場合であっても、示談金の請求には期限があることを知っておかなければなりません。

時効は、被害者を救済するという側面もありながら、権利を行使できるのにもかかわらず、行使しないでいる者を保護する必要はないという意味合いもあります。

せっかくの権利を行使せぬまま、うっかり消滅させないよう注意しましょう。

人身事故の損害賠償金は、5年で消滅時効にかかります。
(物損事故の場合は3年)
また、「被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時」を起算点としています。

第七百二十四条の二 
人の生命又は身体を害する不法行為による損害賠償請求権の消滅時効についての前条第一号の規定の適用については、同号中「三年間」とあるのは、「五年間」とする。

民法724条の2

手続き内容・交渉プロセスについてはプロに相談

これまで、被害者が示談交渉の手続きにおいて知っていただきたい事項をまとめてきました。

しかし被害者がいくら知識を身につけたところで、実際に交通事故を体験してしまうと、ご自分で示談交渉をする余裕などないのではないでしょうか。

弊所アトム法律事務所では、人身事故の被害者相談を無料で受け付けています。
その後の弁護士費用について心配な方は、被害者ご自身が加入している任意保険会社に相談してみてください。
「弁護士費用特約」の付帯があれば、ぜひ利用するといいでしょう。
ご自身の契約車のみならず、ご家族名義の車に付帯されていれば、利用できる場合があります。

弁護士費用特約に関する記事は、『交通事故の弁護士費用特約|加入なしでも大丈夫?利用方法とメリット&デメリット』が参考になります。

まとめ

  • 示談交渉の手続きはひとつひとつが重要なプロセスである
  • 示談金は、第一に当事者の合意で確定する
  • 示談金は、弁護士基準で計算すると高額になる
  • 弁護士に示談手続きを依頼すると、弁護士基準に近い示談金が得られる

代表弁護士岡野武志

監修者


アトム法律事務所

代表弁護士岡野武志

詳しくはこちら

第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。

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