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交通事故の賠償金を解説|費目や基準、請求方法…被害者が押さえるべき5つのポイント

更新日:

2020年4月1日改正民法が施行されました。交通事故の損害賠償請求権に関するルールに変更があります。

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「交通事故に遭ったとき、どんな費目の賠償金がいくら貰えるのか?」
交通事故の被害者になってしまったとき、賠償金について様々な不安や疑問が湧いてきます。
この記事では賠償金の内訳・費目、損害の算定基準、賠償請求の流れ、増額事例、弁護士依頼のメリットなど、交通事故賠償金について押さえるべきポイントを徹底解説していきます。

いち早く、自身の交通事故賠償金がいくらになるか知りたい!という方は、当サイトの交通事故慰謝料計算機をご活用ください。
入通院の期間や年収など必要事項を入力するだけで、あなたが本来もらうべき賠償金の相場金額を手軽に算定できます。

交通事故賠償金の内訳・費目を知る!

物的損害の賠償金

交通事故の被害者となったとき、「ケガの有無」「後遺障害の有無」などによって貰える賠償金の費目が変わります。

まずケガをしなかった場合、壊れた車両について賠償金を受けとれます。
賠償金の算定にあたって重要なのは、修理費と車両時価です。

車両時価とは、事故当時の車両と同一の車種・年式・型、同程度の使用状態・走行距離等の車両の中古車市場での価格を言います。
車両時価と事故車両の売却代金の差額(買替差額)に、買替諸費用を足した金額と、修理費用とを比較し、より金額の小さい方が賠償として認められる額となります。

例1(フレームが歪みエンジンも故障した普通車)

車両時価 150万円
売却代金 12万円
買替諸費用 10万円
買替差額+買替諸費用=148万円

修理費見込み 200万円相当

このとき、賠償額は148万円となる。

例2(追突事故でリアに多少のへこみができた普通車)

車両時価 150万円
売却代金 34万円
買替諸費用 10万円
買替差額+買替諸費用=126万円

修理費見込み 8万5000円(板金)

このとき、賠償額は8万5000円となる。

仮に修理費を基準に賠償額が算定される運びとなったとき、場合によっては評価損の分が上乗せされる可能性があります。

評価損とは、事故当時の車両時価と、修理が終わった後の車両との価格差を指します。
たとえ修理が完了した車両であっても、完全に元通りに復元されたのかと言えばそんなことはありません。
修理技術の限界から外観や機能に欠陥が生じたり、あるいは事故歴・修理歴があるという事実のために商品価値の下落が見込まれたりします。

最近の裁判例では、新車に近ければ近いほど、高級車であればあるほど、この評価損を賠償すべき費目として認める傾向が強まってきています。
ただ、相手方任意保険会社との交渉では、評価損はあまり認められません。

また車両のレッカー代、保管料などの事故処理にかかった雑費も賠償の対象となります。

その他、車対車の事故に加えて人対車の事故の場合でも、トランクの中の物、手荷物、メガネや衣服が破損・汚損したりした場合には、それも賠償の対象となります。

物損事故と人身事故について

人がケガをしなかった事故を物損事故と言います。
他方、人がケガをし、警察にその届け出をした事故のことを人身事故と言います。
原則として人がケガをしたなら人身事故として届け出るべきなのですが、「加害者にお願いされた」「後から痛み等が出てきた」という理由で届け出をせず、人がケガをしているのに物損事故あつかいになっている事故というのもあります。

この、ケガをした届け出をしていない物損事故は、その後の補償という面で非常に不利になりやすいです。
ケガの補償部分について、しっかりと補償を受けたい場合は、物損事故から人身事故に切り替えを行うことをおすすめします。
物損と人身の切り替えについてくわしく知りたい方は、「人身事故、実況見分の対応|事故直後に弁護士相談するメリット」の記事をご覧ください。

傷害事故の賠償金

交通事故によってケガをした場合、上記「物的損害の賠償金」に加えてさらに貰える賠償金の費目が増えます。
具体的には、主に以下の通りとなります。

傷害慰謝料

慰謝料とは精神的な苦痛に対する賠償として支払われるお金です。
交通事故でケガを負ったときには、ケガの苦痛や入通院の手間の苦痛に対する賠償金として傷害慰謝料がもらえます。

弁護士基準(過去蓄積された裁判例から求められる、被害者が本来もらうべき賠償金の基準。詳細後述)における傷害慰謝料は「重症か軽傷か」「入通院の期間がどれくらいか」に応じて算定されます。

軽症・むちうちの慰謝料算定表
軽症・むちうちの慰謝料算定表
重傷の慰謝料算定表
重傷の慰謝料算定表

休業損害

ケガの治療のために仕事に行けなくなったり、時短勤務を余儀なくされるなどした場合、その損失は休業損害として賠償の対象となります。
丸1日の休業だけでなく、遅刻、早退、労働力低下による減収も賠償の対象です。
また、有休を使った場合についても、有休を使わなかったときと同じように賠償されます。

金額の計算方法ですが、給与所得者は事故前3か月の平均賃金を基礎に算定します。
住宅手当、通勤手当、超過勤務手当なども含めて算定を行います。
事故前3か月の平均賃金から1日あたりの賃金を割り出し、そこに休業した日数分を掛けた値が賠償の金額です。

自営業者や個人事業者は、事故前年の確定申告の所得額を元に算定します。
所得額を365日で割って1日あたりの賃金を割り出し、そこに休業した日数分を掛けて賠償の金額を求めます。

専業主婦/主夫も休業損害を貰えます。
賃金センサスという賃金に関する統計資料から、女子労働者の全体の平均値を元に算定します。
パートや内職などを行う兼業主婦/主夫の場合、パートの給料が女子労働者の全体の平均賃金を上回る場合には給料の方を、下回る場合には平均賃金の方を基礎として算定します。

治療関係費

治療費や入院に伴う部屋代、雑費なども賠償の対象です。
部屋代は、医師の特別な指示がある場合などを除き個室料金は認められず、基本的には大部屋の料金が支払われることになります。
入院雑費は、1日あたり1500円を基準として算定されるのが通例です。

交通費

通院のための交通費も賠償の対象となります。
基本的には、公共交通機関を利用した場合の実費相当額が認められます。
ただ「足の骨折により歩行が困難な場合」「医師からタクシーでの通院を指示された場合」などでは、タクシーの代金が認められる可能性もあります。

後遺障害が残った場合の賠償金

交通事故でケガを負ったときには、治療を尽くしても一定の症状が残存してしまうことがあります。
この残存した症状を一般用語として後遺症と言いますが、後遺症のうち、さらに賠償の対象となる要件を備え補償の対象となる症状を後遺障害と言います。

交通事故によって後遺障害が残った場合、上記「物的事故の賠償金」「傷害事故の賠償金」に加えて、さらに賠償の費目が増えます。

後遺障害慰謝料

後遺障害は、後遺症の症状ごとに全14等級に分かれています。
全14の等級のうち、さらに1級と2級は要介護であるかどうかによって金額の基準が変わります。

後遺障害の各基準などについて知りたい方は、「後遺障害認定の4つのポイント|仕組みと流れを徹底解説」の記事をご覧ください。

後遺障害慰謝料は、後遺障害が残ってしまったという精神的な苦痛に対して支払われる賠償金です。
各等級ごとに以下のように定められています。

等級別後遺障害慰謝料(弁護士基準)

等級 弁護士基準*での慰謝料
1級・要介護2,800万円
2級・要介護2,370万円
1級2,800万円
2級2,370万円
3級1,990万円
4級1,670万円
5級1,400万円
6級1,180万円
7級1,000万円
8級830万円
9級690万円
10級550万円
11級420万円
12級290万円
13級180万円
14級110万円

*弁護士基準については後述

症状別の慰謝料相場金額についてくわしく知りたい方は「【症状別】交通事故慰謝料相場」をご覧ください。

逸失利益

後遺障害を負ってしまうと、就労ができなくなったり、業務に支障が生じたりします。
労働能力の低下によって賃金がなくなったり、下がったり、あるいは将来見込まれていた昇給が取り消されたりして経済的な損失が生じるのです。
これら将来にわたって得られたはずの経済的な利益に対する損失は、逸失利益といわれ、賠償の対象となります。
逸失利益は、他の賠償金の費目と比べて高額になりやすいという特徴があります。

逸失利益は、「年収×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に応じた中間利息控除係数」によって算定されます。

年収は、給与所得者ならば源泉徴収票や給料明細によって立証される、死亡直前1年間の収入です。
自営業者ならば、所得税の申告所得がひとつの基準となります。
家事従事者、つまり専業主婦や専業主夫は、賃金センサスという全国の賃金に関する統計情報の、女子労働者の全年齢平均の賃金の額が基準となります。
具体的には、2020年4月に発生した事故の場合、388万円です。
なお、主婦/主夫の方がパートなどをしている場合、その年収が388万円を超える場合にはその年収額、下回る場合には388万円で算定します。

労働能力喪失率は、後遺障害の等級ごとに以下の通り基準が定められています。

後遺障害等級別労働能力喪失率の基準

等級 労働能力喪失率
1級・要介護100%
2級・要介護100%
1級100%
2級100%
3級100%
4級92%
5級79%
6級67%
7級56%
8級45%
9級35%
10級27%
11級20%
12級14%
13級9%
14級5%

*あくまで原則的な基準であり、本人の状況等によって割合は変わる

労働能力喪失期間は、原則として症状固定日(詳しくは後述)から67歳(就労可能年齢)までの期間とされます。
ただ、例えばむちうち症などの軽傷について、後遺障害14級なら5年程度、12級なら10年程度に制限されるケースもあります。

交通事故の賠償は、将来にわたって得られるはずだった利益を一度に全部もらうことになります。
一度にもらったお金を銀行に預けるなどすると、年数が経つたびに金利などの利益が生じます。
逸失利益の算定にあたっては、この利益分を控除した係数(中間利息控除係数)が用いられます。
交通事故実務で良く用いられる中間利息控除係数は、ライプニッツ係数というものです。
ライプニッツ係数の一例を挙げると以下の通りとなります。

ライプニッツ係数の一例

労働能力喪失期間ライプニッツ係数
1年0.971
2年1.913
3年2.829
4年3.717
5年4.580
6年5.417
7年6.230
8年7.020
9年7.786
10年8.530
15年11.938
20年14.877
25年17.413
30年19.600

*2020年4月1日以降に発生した事故の基準

逸失利益の算定方法を具体例を挙げながら見ていきましょう。

例1(年収300万円、後遺障害14級、労働能力喪失期間5年の場合)

年収 300万円

後遺障害 14級
労働能力喪失率 5%

労働能力喪失期間 5年
ライプニッツ係数 4.580

計算式
300万×5%×4.580=68万7000

逸失利益は68万7000円

例2(年収300万円、後遺障害5級、労働能力喪失期間30年の場合)

年収 300万円

後遺障害 5級
労働能力喪失率 79%

労働能力喪失期間 30年
ライプニッツ係数 19.600

計算式
300万×79%×19.600=4645万2000

逸失利益は4645万2000円

後遺障害慰謝料と逸失利益は、ご覧の通り高額になりやすいという特徴があります。
後遺障害認定を受けられるか否かによって、最終的に受け取れる賠償金の金額は大きく変わるのです。

死亡事故の賠償金

死亡事故では、「物的損害の賠償金」「傷害事故の賠償金」に加えて、主に以下の賠償金を貰えます。

死亡慰謝料

死亡慰謝料は、事故被害者が死亡したことによる精神的な苦痛に対して支払われる賠償金です。
また死亡慰謝料は本人だけでなく、遺族に対しても固有の額が認められます。
裁判基準では、本人への慰謝料と遺族への慰謝料を合わせて、事故で死亡した人の家庭内の立場などにより以下の通り金額の基準を定めています。

死亡慰謝料(弁護士基準)

被害者の立場金額
一家の支柱2800万円
母親・配偶者2500万円
その他の場合2000万円~2500万円

逸失利益

死亡してしまうと、その後将来にわたって被害者が得るはずだった給料等の経済的な利益がすべて失われてしまいます。
この損失も、傷害事故における後遺障害と同じように逸失利益として補償の対象となります。

死亡事故の逸失利益の算定基準は、「年収×(1-生活費控除率)×労働能力喪失期間に応じた中間利息控除係数」です。

生活費控除率というのは、生活費分の経費を控除するための割合です。
死亡事故の場合、被害者が将来にわたって得るはずだった給料等の利益が失われますが、同時に被害者が将来にわたって消費するはずだった飲食費、被服費など生活費もなくなります。
被害者が生きていた場合、給料のうち何割かは生活費に充てられていたはずなので、その分を控除する必要があるわけです。
生活費控除率は、被害者の家庭内の立場などにより以下の通り金額の基準が定められています。

被害者の立場別生活費控除率の基準

被害者の立場生活費控除率
一家の支柱かつ被扶養者1名40%
一家の支柱かつ被扶養者2名以上30%
女性(主婦、独身、幼児等ふくむ)30%
男性(独身、幼児等ふくむ)50%

死亡事故の逸失利益の算定基準を、具体例を挙げてみてみます。
年収500万、労働能力喪失期間30年、一家の支柱、子供なし、専業主婦の妻ありの場合を考えてみましょう。

死亡事故の逸失利益の例

年収500万円

扶養家族 1名
生活費控除率 40%

労働能力喪失期間 30年
ライプニッツ係数 19.600

計算式
500万×(1-40%)×19.600=5880万

逸失利益は5880万円

葬儀費用

葬儀費用も、相当性のある範囲で賠償の対象となります。
実務上は、150万円を上限として実際に葬儀にかかった費用分が認められるようです。

【重要】後遺障害認定を受けられれば賠償金の額が跳ね上がる!

傷害事故のとき、後遺障害認定を受けることができれば、後遺障害慰謝料と逸失利益により賠償金の金額がはねあがります。

単純なむちうち症であっても、後遺障害の等級認定を受けられる可能性はあります。
交通事故後、痛みやしびれなど後遺症が残存したときには、後遺障害等級の認定が受けられるよう努力を払うべきなのです。

後遺障害の認定方法などについて知りたい方は「後遺障害認定の4つのポイント」の記事をご覧ください。

交通事故賠償金3つの基準の違いを押さえる!

自賠責基準

これまで解説してきた賠償金の費目は、すべて弁護士基準(裁判基準)での金額です。
実は、交通事故の賠償金の算定基準には「自賠責基準」「任意保険基準」「弁護士基準(裁判基準)」の3つの基準があります。

自賠責基準は、自賠責保険から支払われる賠償金の算定基準です。
自賠責保険は車両1台ずつに加入が義務付けられた保険で、事故被害者が最低限の補償を受けられるよう整備されたものとなります。
その金額は非常に低額です。

任意保険基準

事故加害者の多くは自賠責保険とは別に任意保険にも加入しています。
この任意保険会社がそれぞれ独自に定めた賠償金支払い基準が任意保険基準です。

自賠責基準と比較すればその金額は高くなります。
しかし、任意保険会社は営利組織であり、自社の利益を追求します。
被害者の方が本来もらうべき算定基準と比べると、その額は低額です。

弁護士基準(裁判基準)

弁護士基準は、過去蓄積された交通事故の判例を元にした金額の基準です。
交通事故被害者の方が本来もらうべき賠償金の基準だと言えます。

この算定基準は、日本弁護士連合会(日弁連)の交通事故相談センターが発行する『交通事故損害額算定基準(通称:青本)』や『民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準(通称:赤い本)』といった書物にまとめられており、全国の交通事故実務に携わる弁護士のあいだで共有されています。

賠償金減額の要因|過失相殺とは?

交通事故、特に車両対車両の事故においては、事故加害者と事故被害者双方に過失が認められるケースが多いです。
この双方の過失がそれぞれどの程度あるかの割合を過失割合と言い、過失割合に応じて賠償金の金額を減殺する処置のことを過失相殺と言います。
例えば、加害者側の過失が8、被害者側の過失が2の場合、被害者が受け取る賠償金の金額は算出額から2割減殺されます。

過失割合について具体例を挙げると、例えば信号機による交通整理の行われている交差点において、直進車と右折車とが衝突したという事故の場合、基本的な過失割合は直進車2割、右折車8割となります。
ここで、例えば直進車について30キロ以上速度違反していたという事実が認められた場合、割合が修正されて、直進車4割、右折車6割となります。

交通事故の実務においては、事故の状況ごとに基本となる過失割合が設定されており、この基本となる割合を基準として双方の細かな事情ごとに割合を足し引きするという手法が取られています。
事故の状況ごとにどのような割合にするか、事故車の事情につき何割足し引きするかという算出の基準は、過去蓄積された交通事故の裁判例などから一定の基準が定められており、専門書にまとめられています。

とはいえ、交通事故というのは千差万別であり、すべての事故を類型化できるわけではありません。
専門書ではカバーしきれないような事故については、個別具体的に判断することになります。
いずれにせよ、過失割合について争いが生じていたり、相手方から提示された過失割合に不満があるような場合には、弁護士に相談するのがおすすめです。

なお過失相殺以外にも、受け取れる賠償金の金額が個別の事情により増減するケースもあります。
どんな事情か気になる方は「交通事故慰謝料が増える事情、減る事情」をご覧ください。

【重要】任意保険会社を信じるな!

相手方任意保険会社が提示する金額は、被害者の方が本来もらうべき金額と比べ低額です。
しかし、任意保険会社の担当者はこの手の交渉に慣れています。

「精一杯頑張らせていただいた金額です」などと言って懐柔し、示談金を早く受け取りたいという事故被害者の方の心理を巧みに突いて、任意保険基準での支払いを目指すのです。

また交通事故の状況について双方の認識に齟齬が生じている可能性もあります。
被害者側の過失が必要以上に重く判断され、適切な過失相殺が行われていない場合もあるというわけです。

無論、保険会社の担当者もあくまで仕事として交渉をしているわけですから、特別、悪意があるというわけではないでしょう。
しかし、担当者の言うことを鵜呑みにして示談書にサインしてしまうのは危険なのです。

交通事故賠償金の請求・示談の流れを押さえる!

ケガの治療~症状固定

交通事故発生後から賠償金が支払われるまでの流れを押さえましょう。
交通事故発生後、事故相手が任意保険に加入している場合、基本的にその後の対応は任意保険の担当者が行ってくれます。

ケガの治療には病院の診療報酬のほか薬代、通院の交通費などがかかります。
これら費目は、相手方保険会社がその都度支払ってくれます。

治療費の支払い

治療費は、相手方任意保険会社が入通院先の病院に連絡を取り、直接病院へ支払ってくれるというのが基本的な運用です。

ただ保険会社の対応として、ごく稀に、被害者に治療費を立て替えさせて、後日保険会社に立て替え金を請求させるということもあります。
後々治療費が支払われないという危険もあるため、このような運用がなされそうなときには、保険会社に直接病院に支払うよう要請したほうがよいでしょう。

通院の交通費の支払い

通院にかかる交通費は、相手方保険会社にその都度、請求することになります。
実務上は、交通費が発生する度に領収書などを発行し、一定期間分をまとめて相手方保険会社に請求するという運用になっています。

休業損害の支払い

ケガの治療のために会社を休まざるを得なくなった場合、経済状況によっては生活が立ち行かなくなってしまう可能性もあります。
そんなときは、休業損害を先払いするよう、相手方保険会社に要請することもできます。

休業損害の先払いを要請するときは、交通事故証明書、診断書、診療報酬明細書に加えて、休業損害証明書を相手方保険会社に提出し交渉を行います。
休業損害証明書は自身の勤める会社に依頼すれば、作成してもらえるはずです。
交通事故証明書、診断書、診療報酬明細書に関しては、治療費の対応のために相手方保険会社がすでに入手している可能性が高いでしょう。

完治・症状固定~示談交渉

治療費、通院交通費、休業損害以外の費目は、賠償金の額が明確になるまで待ってから算定が行われます。
具体的にいえば、ケガが完治するか、症状固定に至るかしたタイミングです。

症状固定というのは、これ以上治療しても症状の改善が期待できない、治療をしても無駄であるという状態になることを指します。
症状固定後に残った痛みやしびれ、麻痺などの症状は、後遺症と呼ばれます。

後遺障害の申請

ケガが完治せずに症状固定に至ったら、後遺障害の申請を行います。
申請の方法についてくわしく知りたい方は、「後遺障害申請4つのポイント」の記事をご覧ください。

後遺障害の申請を行うと、第三者機関が後遺障害に該当するのかしないのか、該当するとしたら何級なのかを審査します。
後遺障害に認定された場合、後遺障害慰謝料と逸失利益が賠償金の費目に追加されます。

相手方任意保険会社との示談交渉

ケガが完治した段階、あるいは後遺障害の認定の結果が出た段階で、相手方任意保険会社との本格的な示談交渉が始まります。

相手方任意保険会社は、自社の基準で交通事故の損害を算定し、その費目を書面にまとめて被害者の方に提示します。
先述の通り、ここで提示される金額は任意保険基準での金額です。
被害者の方が本来もらうべき金額よりも低額なものとなっていることでしょう。

事故被害者の方ご自身の口から増額交渉をしても、任意保険会社はこれに応じない可能性が高いです。
裁判基準での金額を示したところで、おそらく「それは裁判をやった後に認められる基準であり、通常の示談交渉で認められる額ではない」などと言われ、再度任意保険基準での提示を受けることになるでしょう。
交渉が長引けば「はやく賠償金を貰って面倒な手続きから解放されたい」という心理も湧いてきます。
事故被害者ひとりの力だけでは、増額交渉はうまく行かないのです。

他方、事故被害者の方が弁護士に依頼していた場合、相手方保険会社が増額に応じる可能性は高くなります。
弁護士は過去の裁判例や類似した事故の過去の増額事例など、具体的な根拠を示しながら交渉に臨むことができます。
また弁護士がついているという事実は、相手方の保険会社にとって民事訴訟を起こされるかもしれないというプレッシャーになります。
仮に民事訴訟となれば、裁判基準での支払いを命じられることは必定です。
弁護士が交渉の場に臨んだ場合には、相手方保険会社は増額交渉を無視することができなくなるわけです。

示談締結~賠償金が支払われるまで

示談が締結されたあとは、示談の内容に沿って賠償金が支払われることになります。
保険会社から示談が完了した旨の書類が送られてきますから、これに署名して返送します。

返送書類が届いた後、相手方保険会社はすぐに、保険金支払いの処理に移ります。
示談した内容通りの損害賠償金が、指定された口座に振り込まれることになります。

【重要】増額交渉は弁護士に依頼するのが吉!

先述の通り、被害者の方が弁護士に依頼していない場合、任意保険会社は賠償金の増額を渋ります。

また、事故被害者の方は治療に努めなければならない立場にあります。
そんな中、交通費や休業損害を請求したり、示談交渉に臨んだりという手間は、想像以上に煩わしいものと感じられるはずです。
請求書類の記載に、専門的な知識が要求される場面も数多くあります。

弁護士に依頼すれば、賠償額の増額が見込まれるだけでなく、煩雑な手間から解放され心理的な負担も軽減します。
事故の早期から弁護士に相談するのが良いでしょう。

交通事故賠償金の増額事例を知る!

弁護士介入によって賠償金が増額した事例

弁護士が介入することによって賠償金が増額した事例というのは数多くあります。
アトム法律事務所が過去とり扱った交通事故の賠償金増額事例を挙げてみましょう。

賠償金増額事例①

事故の状況被害者の乗る自転車と加害者の乗る自動車が衝突したという事故。
被害者は右肩腱板断裂の傷害を負った。
後遺症の症状右肩の可動域に障害が残った。
後遺障害等級12級6号
保険会社提示額341万207円
最終回収額1000万円
増額金額658万9793円

こちらは、相手方任意保険会社提示の額より600万円以上も増額したという事例です。
任意保険会社によっては、自賠責基準とほとんど変わらないような金額を提示してくる場合もあります。

しかし、保険会社提示額の341万円というのは、数字単体で見ると高額です。
ケガの程度の大きな事故では、相手方保険会社の提示する本来もらうべき賠償額よりも相当低額な算定基準でも、納得してしまいやすくなります。
保険会社から金額の提示を受けたら、まずは弁護士の無料相談などを利用し、金額が適正かどうか調べるべきと言えるでしょう。

適切な後遺障害認定で賠償金が増額した事例

先述の通り後遺障害の認定が受けられるか否かは、最終的な賠償金の額という面で非常に大きな違いとなります。
過去、アトム法律事務所がとり扱った事例の中にも、後遺障害の認定によって賠償金が大幅に増額された事例は数多くあります。
ひとつ、例示してみましょう。

賠償金増額事例②

事故の状況バイク対自動車の事故。
被害者バイクが交差点を直進中、対向の右折自動車と衝突した。
後遺症の症状左手親指の可動域が半分以下になった。
後遺障害等級無等級→14級相当
保険会社提示額36万440円
最終回収額295万円
増額金額258万9560円

この事例の事故被害者の方は、相手方保険会社から「後遺障害には認定されないので申請しなくていい」等と言われていました。
弁護士が後遺障害の申請を行ったところ後遺障害14級相当だと認められ、その後、再度示談交渉に臨んだところ258万9560円の増額となりました。

任意保険会社によっては後遺障害の申請をされないよう、口を挟んでくるケースというのもあるわけです。

交通事故賠償金を増額させたいなら弁護士に相談を!

弁護士基準での賠償金を受けとる

繰り返しになりますが、交通事故の示談交渉において相手方任意保険会社が提示する額は、任意保険基準での金額です。
任意保険基準は、事故被害者の方が本来もらうべき金額よりも低額な基準なのです。
しかし事故被害者自らが増額交渉を行っても、任意保険会社が首を縦に振ることは無いでしょう。

弁護士に依頼すれば、過去の裁判例や類似事故の過去の増額事例など、増額すべき具体的根拠を提示できるようになります。
弁護士基準での賠償金の支払いを受けたいならば、弁護士に相談するべきといえるのです。

適切な後遺障害認定を受ける

後遺障害認定を受けられるか否かは、最終的な賠償金の金額と言う面で非常に大きな違いとなります。
しかし残念ながら、本来後遺障害認定が受けられるような後遺症が残存したのに、後遺障害の等級が得られなかったというケースは数多くあります。

例えば、通院日数が少ない、必要な検査が行われていないといった事実は、等級の認定に不利にはたらきます。
むちうち症の治療について、医師によっては鎮痛薬を処方し安静にするよう言いつけるだけにとどめ、検査や通院治療に消極的な姿勢をとる人もいます。
仮にむちうちによる神経痛などが残存したとき、この治療方針では有効性の高い後遺障害診断書を作成できず、等級認定に至らない可能性もあるわけです。

治療の早期から弁護士にご相談いただければ、後遺障害等級の申請という観点からの治療方針のチェックを行うことができます。
仮に等級認定に不利な要素があれば、医師にその旨を伝えて、相互に協力しながら等級認定を見越した戦略を立てることができるようになります。

適切な後遺障害の認定を受けることが可能となり、賠償金増額の可能性も上げることができるのです。

軽傷の事故も一度弁護士に相談を!|弁護士費用特約とは?

一般的に、一般的な傾向として、事故が重大で賠償金の金額が大きいほど弁護士に依頼するメリットは大きくなると言えます。
増額の幅が大きくなりやすいのです。

とはいえ、小さな事故についてもまずは一度、弁護士に相談士に相談するのがおすすめです。
軽傷の事故についても弁護士に依頼することで被害者の方の利益となるケースは数多くあります。

また、事故被害者の方が任意保険の弁護士費用特約に加入している場合、費用倒れになる可能性はほとんどなくなります。

弁護士費用特約とは任意保険のオプションサービスで、保険会社が弁護士費用を支払ってくれるというものです。
その金額は会社によって差異がありますが、おおむね、弁護士への相談料として上限10万円、弁護士費用としては上限300万円に設定されていることが多いです。
弁護士費用のうち300万円分については、実質的に事故被害者の方の負担がゼロ円になるのです。

弁護士への相談によって、賠償金の大幅な増額となるケースは数多くあります。
また、仮に相談の段階で費用倒れが見込まれるときには、弁護士側からその旨をお伝えし、受任をお断りします。
事故被害者の方は、一度弁護士の無料相談を利用し、ご自身の事故について弁護士に依頼すべきかどうかという点も含めて疑問を解消するのがおすすめです。

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代表弁護士岡野武志

監修者


アトム法律事務所

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第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。

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