2016.07.11

無罪判決獲得!大阪支部の浦田弁護士・川崎弁護士が担当する強盗致傷事件の裁判員裁判で全部無罪判決が下されました。

強盗致傷事件の裁判員裁判で、全部無罪判決を獲得!

アトム大阪支部の支部長・浦田弁護士(主任)と川崎弁護士が担当する強盗致傷事件の裁判員裁判で、全部無罪判決を獲得しました。

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事件の概要

犯人が金品を奪いとる目的で、平成26年8月、通行中の被害女性に暴行を加えたうえ、現金・バッグ・携帯などを奪い取り、加療約10日を要する傷害を負わせたとする強盗致傷の裁判員裁判のケースです。
ご依頼者様は、本件の防犯カメラ映像に写っていた犯人に容姿が似ているとして逮捕され、起訴されていました。
当初、国選弁護人に依頼されていましたが、公判前整理手続の途中で、無罪判決の実現を求めてアトム法律事務所大阪支部の浦田弁護士に弁護活動を依頼されました。

本件の争点

本件では、ご依頼者様が犯人であることを直接証明する証拠がなかったため、検察側は防犯カメラ映像の犯人の容姿との共通性などの間接事実の積み重ねて立証していく方針をとりました。
被害女性の証言内容も、犯人の後ろ姿をみたというものであったため、防犯カメラ映像の内容の評価が本件の最も重要な争点となりました。

本件を受任したアトム法律事務所大阪支部の浦田弁護士と川崎弁護士は、防犯カメラの映像があまりにも不鮮明であり、ご依頼者様を犯人とする証拠としては極めて不十分であることを主張するなどし、無罪主張を行いました。
ご依頼者様は、裁判の継続中にアトムの弁護活動により保釈されたため、身柄が釈放された状況で判決日を迎えることになりました。
しかし、検察官は懲役8年の求刑意見を述べており、有罪判決が出た場合には相当長期間の実刑が予想され、判決日に保釈の効力が失われるためご依頼者様は即日収監されてしまうおそれがありました。

無罪判決の獲得

今回の裁判員裁判では、検察官の立証内容と弁護側の主張内容などを精査した結果として、最も重要な証拠である防犯カメラの映像が不鮮明であることなどから、ご依頼者様が犯人であることについて合理的な疑いがあると判断し、無罪判決が言い渡されました。

日本の刑事司法において、裁判で無罪判決が下される確率は0.1%にすぎません。

日本の刑事裁判では、有罪と認定するためには、被告人が犯人であることについて「合理的な疑いを差し挟む余地のない程度の立証が必要」とされています。99.9%という世界屈指の裁判有罪率の高さは、日本の司法制度の信頼度の高さの表れともいうことができます。
しかし、その一方で、検察官だけが起訴する権限を持つ日本においては、検察が有罪に持ち込めると考えて起訴した筋書きが正しいと思われがちです。

そして今日、一定の重大犯罪の裁判では裁判員裁判が行われます。
裁判員裁判は、一般の方が裁判に参加することで世論や市民感覚を反映することが期待される一方、世論を意識しすぎて冤罪を生む可能性や、裁判員の負担を考慮して法廷での審理が短縮されるために、十分な弁護活動ができるのかという問題点も指摘されています。

このような状況下において、0.1%の無罪判決を勝ち取るのは、非常に難しいのが日本の刑事司法の実情です。

本件の弁護活動にあたり、浦田弁護士と川崎弁護士は、何度も現場に足を運んで検証を行いました。
今回の事件で実際に無罪判決を獲得し、99.9%の壁を突き破ることができたのは、浦田弁護士、川崎弁護士の豊富な刑事弁護実績に基づく綿密な弁護活動と、0.1%の可能性に怯まない地道な取り組み、そして最後までご依頼者様に寄り添った親身な対応があったからこその結果ということができるでしょう。

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